この章では、OS クラッシュダンプアナライザモジュールの概要について説明します。
OS クラッシュダンプアナライザモジュールは、システムのダンプ設定を調べて、OS クラッシュダンプの発生を検知します。
このモジュールは、次の機能を提供します。
システムのクラッシュダンプデータの現行の設定を表示し、savecore ディレクトリに保存されている OS クラッシュダンプファイルの検知を支援します。
クラッシュダンプファイルの分析に使用できるレポートを印刷します。
1 つまたは複数の電子メールアドレスに出力を送信できます。
OS クラッシュダンプアナライザモジュールは、次の種類のアラームを生成します。
モジュールが少なくとも 1 つのクラッシュダンプの発生を検知したときに生成される警告アラーム
savecore が無効な場合に生成される注意アラーム (この状況は、推奨される設定ではありません)
モジュールが各 UNIX ファイルまたは vmcore ファイルを見つけることができない場合の注意アラーム
アラームしきい値は、属性エディタで設定できます。属性エディタの詳細は、『Sun Management Center 3.6 ユーザーガイド』を参照してください。
モジュールのデータ取得には、 dumpadm コマンドを使用します。dumpadm コマンドは、Solaris 2.6 オペレーティング環境では利用できません。このため、設定時に dumpadm ツールが見つからない場合は、savecore ディレクトリの場所の指定が求められます。通常、この場所は /var/crash/system_name です。
OS クラッシュダンプアナライザは「ダンプ構成」と「UNIX/vmcore ファイルリスト」の 2 つの表を表示します。
表 2–1 「ダンプ構成」テーブル
「ダンプ構成」テーブルの最初の 4 つのフィールドは、dumpadm コマンドを使用して変更できます。
dumpadm コマンドの構文は次のとおりです。
dumpadm [ -nuy ] [ -c content-type ] [ -d dump-device ] [-m min k | min m |min% ] [ -s savecore-dir ] [ -r root-dir ]
Solaris 2.6 オペレーティング環境では、「ダンプ構成」表の情報が異なります。このオペレーティング環境では、savecore ディレクトリとクラッシュダンプの数のみが表示されます。
「UNIX/vmcore ファイルリスト」テーブルは、各クラッシュダンプの詳細情報を提供します。
表 2–2 「UNIX/ vmcore ファイルリスト」テーブル
フィールド |
説明 |
---|---|
ID |
ファイルの識別子 |
vmcore サイズ |
vmcore ファイルのサイズ |
unix サイズ |
UNIX コアファイルのサイズ |
クラッシュ日付 |
クラッシュダンプの発生した日付 |
OS Crash Dump Analyzer モジュールをロードします。
モジュールのロード方法については、『Sun Management Center 3.6 ユーザーガイド』を参照してください。ロードすると、「オペレーティングシステム」カテゴリにモジュールが表示されます。
ここで連絡先の電子メールアドレスを指定することもできます。手順の詳細は、「電子メールアドレスを指定する」を参照してください。
階層ウィンドウで「オペレーティングシステム」をダブルクリックします。
「OS クラッシュダンプアナライザ」をダブルクリックします。
「OS クラッシュダンプアナライザ」アイコンがコンテンツウィンドウに表示されます。
コンテンツウィンドウで「OS クラッシュダンプ」アイコンをダブルクリックします。
「詳細」ウィンドウに「ダンプ構成」テーブルと「UNIX/vmcore ファイルリスト」テーブルが表示されます。
この手順では、モジュールをロードしたときに電子メールアドレスが指定されているものと仮定します。モジュールが使用する電子メールアドレスを指定するには、次の手順を実行します。
階層ウィンドウの「OS クラッシュダンプアナライザ」アイコンでマウスボタン 3 を押します。
ポップアップメニューが表示されます。
メニューから「モジュールの編集」を選択します。
「モジュールの編集」ダイアログが表示されます。
連絡先の電子メールアドレスを指定します。
「了解 」をクリックします。
OS クラッシュダンプアナライザモジュールが表示されていない場合は、「OS クラッシュダンプアナライザにアクセスする」の説明に従ってモジュールにアクセスしてください。
階層ウィンドウの「OS クラッシュダンプ」アイコンでマウスボタン 3 を押します。
ポップアップメニューが表示されます。
「セーブコアのファイルシステムサイズ」を選択します。
Sun Management Center の「検索表示」ウィンドウにコマンドの結果が表示されます。
OS クラッシュダンプアナライザモジュールが表示されていない場合は、「OS クラッシュダンプアナライザにアクセスする」の説明に従ってモジュールにアクセスしてください。
「UNIX/vmcore ファイルリスト」テーブルからクラッシュダンプファイルを選択します。
行内の任意の場所でマウスボタン 3 を押します。
ポップアップメニューが表示されます。
「システムクラッシュダンプ解析」を選択します。
このオプションは、「検索表示」ウィンドウに結果を表示します。この情報には、スタック追跡、プロセス情報、メッセージバッファ、およびその他の詳細が含まれます。
ファイルが破損している場合、「検索表示」はステータス情報のみが含まれる不完全なレポートを表示します。
(省略可能) 結果を電子メールメッセージで送信したい場合は、行上でマウスボタン 3 を押し、ポップアップメニューから「電子メールによる解析出力」を選択します。