この付録は、ほかの節で詳しく取り上げられていない各種手順について説明します。この付録の内容は、次のとおりです。
サーバーレイヤーには 5 つのコンポーネントがあります。
サーバー以外の 4 つのコンポーネントは、専門モジュールで読み込まれた Sun Management Center のエージェントです。
トポロジマネージャーやイベントマネージャーをはじめとする Sun Management Center の全エージェントのデフォルト構成は、エージェント統計情報モジュールで定義されます。このモジュールには、ホストダウンを招くエラーの防止機能が搭載されています。ソフトウェアのデフォルト処理では、事前に定義されたしきい値を超えると、トポロジマネージャーのプロセスを終了します。エージェント統計モジュールの詳細は、「エージェント統計情報モジュール、バージョン 2.0」を参照してください。
トポロジマネージャー、トラップハンドラ、構成マネージャー、イベントマネージャーを監視して、れぞれの状態を確認することができます。 構成マネージャーとトラップハンドラは、保守作業が必要ないように設定されています。また、トポロジマネージャーとイベントマネージャーのデフォルト設定は、ほとんどのユーザー環境に対応しています。ただし、特殊環境のデフォルト設定は変更することができます。
メインコンソールウィンドウの「編集」メニューから「オブジェクト作成」を指定します。
「オブジェクト作成」ウィンドウが表示されます。デフォルトで、タブは「ノード」に設定されています。詳細は、「ノードを作成する」を参照してください。
「監視ツール」メニューから「Sun Management Center エージェント - ホスト」を指定します。
「ノードラベル」フィールドで、サーバーコンポーネント名を入力します。
(省略可能) サーバーコンポーネントの内容を入力します。
「ホスト名」フィールドで Sun Management Center のサーバー名を入力します。
「ポート」フィールドにサーバーコンポーネントのポート番号を入力します。
Sun Management Center ソフトウェアのデフォルトポート番号は、次のとおりです。
エージェントコンポーネント : ポート 161
サーバートラップハンドラ: ポート 162
サーバーイベントマネージャー: ポート 163
サーバートポロジマネージャー: ポート 164
サーバー構成マネージャー: ポート 165
サーバーコンポーネントは、デフォルトで ポート 2099 を使用します。ただし、ここではサーバーコンポーネントのポート番号は変更できません。
次のいずれかの方法で設定を終了します。
サーバーコンポーネントオブジェクトを作成してウィンドウを閉じる場合は、「了解」ボタンをクリックします。
サーバーコンポーネントオブジェクトを作成してウィンドウは閉じない場合は、「適用」ボタンをクリックします。
Sun Management Center のサーバーには、付加価値製品 (Hardware Diagnostics Suite など) が自身をサーバーに自己登録することを可能にするレジストリ機能が含まれています。このレジストリ機能はデフォルトでポート 5600 を使用します。このポートが別のアプリケーションで使用されている場合、そのアプリケーションは実行できません。レジストリのポートを変更する場合は、次の手順で行います。
/var/opt/SUNWsymon/cfg/javaserver.properties ファイルの ServiceRegistryPort 値を変更します。
/var/opt/SUNWsymon/cfg/javaservice.properties ファイルの ServiceRegistryPort 値を変更して、手順 1 で指定した値と一致させます。
Sun Management Center サーバーを再起動します。
Sun Management Center のサーバー設定時にデフォルトポートが使用されている場合は、インストールプロンプトに従って、レジストリサービス用に別のポート番号を指定します。
トポロジマネージャーは、メインコンソールウィンドウのトポロジ表示に論理オブジェクトを表示することを可能にします。トポロジマネージャーはまた、複数の管理オブジェクトの状態を要約したグループなどの論理オブジェクトを作成する機能も提供します。
管理オブジェクトには、ネットワーク、ホスト、ハードウェアとソフトウェアのコンポーネントなどが含まれます。システムリソース要求 (トポロマネージャーの仮想サイズなど) は、オブジェクトの合計数とその内容で決まります。ただし、この要求はトポロジマネージャーのデフォルト値以下でなければなりません。
トポロジマネージャーの仮想サイズがデフォルト値を上回ると、トポロジマネージャーは次のエラーメッセージを表示して終了します。
error excessive virtual memory use |
このエラーを解決するには、次の手順に従ってデフォルトの仮想サイズを増やします。
状況を注意深く検討します。
トポロジマネージャーの監視オブジェクトを作成します。
「監視オブジェクトとしてサーバーコンポーネントを作成する」を参照してください。
次のいずれかの方法で「詳細」ウィンドウを開きます。
「トポロジマネージャー」アイコン上でマウスボタン 3 を押し、階層表示またはトポロジ表示のポップアップメニューから「詳細」を選択する。
「トポロジマネージャー」アイコンをダブルクリックする。
メインコンソールウィンドウで 「トポロジマネージャー」アイコンを選択し、次に「ツール」メニューから「詳細」を選択する。
「ブラウザ詳細」で、階層 (ツリー) 表示の「ローカルアプリケーション」アイコンをダブルクリックします。
コンテンツ表示の「エージェント統計情報」アイコンをダブルクリックするか、 階層表示の「エージェント統計情報」アイコンの横にある展開アイコンをクリックします。
エージェント統計情報フォルダが表示されます。
フォルダアイコンをダブルクリックして「プロセス統計情報」を指定します。
プロパティーテーブルに監視プロパティーが表示されます。
仮想サイズのテーブルセルを選択し、次のいずれかの方法で「属性エディタ」を開きます。
テーブル行でマウスボタンを 3 を押して、ポップアップメニューから「属性エディタ」を選択する。
「属性」ボタンをクリックします。
「アラーム」タブボタンをクリックします。
アラーム行が表示されます。
「重大しきい値 (>)」フィールドに目的の値を入力します。
次のいずれかの方法で設定を終了します。
重大しきい値を作成してウィンドウを閉じる場合は、「了解」をクリックします。
重大しきい値を作成してウィンドウを閉じない場合は「適用」ボタンをクリックします。
イベントマネージャーは、SNMP のデフォルトポート 163 を通じて、ほかのサーバーコンポーネントと通信します。イベントマネージャーは、トポロジマネージャーと同様にエージェント統計情報モジュールで読み込こむことができます。または、イベントマネージャー専用のイベント管理モジュールで自動的に読み込むこともできます。 イベント管理モジュールは、 「ローカルアプリケーション」カテゴリの「ブラウザ詳細」ウィンドウに表示されます。
イベント管理モジュールは、イベントデータベースの保守全般 (削除イベントのパージ、ごみ箱ファイル名の変更、自動削除など) を行います。
自動削除とは、Sun Management Center ソフトウェアが、設定時間を過ぎた停止状態のイベント、解決済みイベント、開始状態のイベントをイベントデータベースから自動的に削除することを意味します。デフォルトでは、停止状態のイベントと解決済みイベントは 7 日後にデータベースから削除され、開始状態のイベントは 30 日後に削除されます。これらのデフォルト値は、次の手順で変更できます。
イベントマネージャーの監視オブジェクトを作成します。
「監視オブジェクトとしてサーバーコンポーネントを作成する」を参照してください。
次のいずれかの方法で「詳細」ウィンドウを開きます。
イベントマネージャー」アイコン上でマウスボタン 3 を押し、階層表示またはトポロジ表示のポップアップメニューから「詳細」を選択する。
階層表示またはトポロジ表示の「イベントマネージャー」アイコンをダブルクリックする。
メインコンソールウィンドウで「イベントマネージャー」アイコンを選択し、「ツール」メニューから「詳細」を選択する。
「ブラウザ詳細」で、階層 (ツリー) 表示の「ローカルアプリケーション」アイコンをダブルクリックします。
次のいずれかの方法で「モジュールの編集」を開きます。
イベント管理モジュール上でマウスボタン 3 を押し、階層表示またはコンテンツ表示のポップアップメニューから「モジュールの編集」を選択する。
「詳細」ウィンドウでイベント管理モジュールを選択し、「モジュール」メニューから「モジュールの編集」を選択する。
「パラメータの読み込み」が表示されます。詳細は、「モジュールパラメータを変更する」を参照してください。
編集可能フィールドに時間値を入力します。
デフォルトでは、閉状態のイベントと解決済みイベントは 7 日後にデータベースから削除され、開状態のイベントは 30 日後に削除されます。
自動削除をオフにするには、「自動削除」メニューから「無効化」を指定します。
「了解」をクリックして変更を実行し、ウィンドウを閉じます。
Sun Management Center サーバーとエージェントは、ディレクトリ /var/opt/SUNWsymon/log にある各種ログファイルに書き込みを行います。
これらのファイルは循環ログファイルで、一定の限界まで達するとそれ以上サイズは大きくなりません。新規のメッセージがファイルに記録されると、一番古いメッセージが削除されます。
これらのログファイルを表示するには、es-run インタフェースで ctail コマンドと ccat コマンドを使用します。es-run インタフェースは、Sun Management Center のユーティリティーを実行するための適切な環境を設定します。ccat および ctail ユーティリティーは、データを時間順にソートして該当するデータだけを表示します。ccat および ctail はそれぞれ UNIXの cat および tail コ マンドと類似していますが、Sun Management Center の循環ログファイルに使用することを意図しています。
ccat コマンドは、指定されたログファイルの読み込み、時間昇順によるメッセージのソート、標準出力への書き出しなどを行います。ccat コマンドは、1 つの引数 (循環ログファイルのフルパス) を使用します。
es-run インタフェースで ccat コマンドを使用するには、次のように入力します。
# /opt/SUNWsymon/sbin/es-run ccat path_to_file/filename |
ctail コマンドは、循環ログファイルを読み込み、デフォルトでログファイルの最後の 15 行を標準出力に書き出します。
ctail コマンドには 4 つの引数があります。
filename 引数は、循環ログファイルのフルパス名です。filename 引数は必須です。
-f オプションは、ログファイルの拡張を監視する際に使用します。ログファイルの拡張に従って、ファイルの後ろに追加されたメッセージも標準出力に書き出されます。ctail -f オプションは、UNIX tail コマンドの -f オプションと類似しています。
-l オプションは、各メッセージの最初に絶対行番号を印刷する際に使用します。
-n NumOfLines オプションは、表示された行番号を変更する際に使用します。デフォルトでは、最後の 15 行だけ印刷されます。
es-run インタフェースで ctail コマンドを使用する場合は、次のように入力します。
# /opt/SUNWsymon/sbin/es-run ctail [-f, -l, -n NumOfLines] path_to_file_filename |
Sun Management Center ソフトウェアでは、メインコンソールウィンドウから起動可能な外部のスタンドアロンアプリケーションを追加することによって、「ツール」メニューをカスタマイズすることができます。ただし、アプリケーションは Java プログラミング言語で記述されていなければなりません。Java 以外のアプリケーションは、個別プロセスのプログラムやシェルスクリプトを実行する ExampleSystemCommandJava ラッパークラスで対応することができます。アプリケーションは特定のホストオブジェクトを必要としません。また、起動したあとは Sun Management Center との対話を行いません。
console-tools.cfg ファイルに指定されたアプリケーション名は、Sun Management Center の標準メニュー項目の下にあるメインコンソールウィンドウの「ツール」メニューに追加されます。アプリケーションは、別のウィンドウで起動されます。
console-tools.cfg ファイルは、Sun Management Center のサーバーホスト上に存在するプレーンテキストファイルです。ファイルは、コンソールの動作中でも、いつでも変更できます。ただし、ファイルの編集による変更は、es-tool スクリプトが実行されコンソールが再起動されるまで有効にはなりません。ファイルは一連の行で構成され、各行ごとにアプリケーションが記述されます。空白行とハッシュ記号 (#) で始まる行は無視されます。各行内のフィールドは、コンマ (,) で区切られます。
シェルスクリプトや実行可能バイナリとして実行される各アプリケーションは、次の行形式で定義されます。
menu_label,class [args] |
ここで使用されているオプション、引数は次のとおりです。
menu label は、「ツール」メニューに表示される文字列です。文字列テキストは、各国語版とオリジナル 版があります。オリジナルテキストにはスペースが組み込まれています。各国語テキストは、property-file と key のペアとして指定する必要があります。
property-file は、特定言語にローカライズ可能なメッセージを含むファイルの名前です。
key は、プロパティーファイルの「ツール」メニューに表示される文字列を検索するための識別子です。
key にはスペースを入れることはできません。
class は、 完全指定の Java クラス名です。
args は、クラスに対する一連の引数です。
「ツール」メニューに追加される 3 つのアプリケーション (Example GUI、rlogin、ftp) のエントリを持つファイルの記述例を次に示します。
# Format: # menu_label, class arguments Example GUI,exampleApp.ExampleGUITool Rlogin,com.sun.symon.base.client.console.SMSystemCommand "/usr/openwin/bin/xterm -e rlogin $host" "start rlogin $host" exampleApp.ExampleSystemCommand:ftp,exampleApp.ExampleSystemCommand "/usr/openwin/bin/xterm -e ftp $host" "start ftp $host"
この例ではテキストが数行に折り返されていますが、各エントリは 1 行で指定してください。
Java ラッパークラス SMSystemCommand を使用して、任意のシェルコマンドを実行できます。このクラスは 2 つの引数を使用します。最初の引数は、実行するシェルコマンドです。
プログラム名が指定されている場合は、フルパス名を指定します。
コマンドに組み込みスペースが含まれる場合は、シェルコマンド全体を二重引用符で囲みます。
2 番目の引数は、Microsoft Windows クライアント上で実行するコマンドです。次の例は、このコマンドの記述例です。
com.sun.symon.base.client.console.SystemCommand "<shell command>" "<windows command>"
この場合、最初の引数は無視されます。また特殊な変数参照が存在すると、引数上で変数置換が行われます。置換可能な変数は次の 2 つです。
$host は、現在指定されているエージェントホスト名に置き換えられます。
$port は、現在指定されているポート番号に置き換えられます。
標準的なテキストエディタを使用して、/var/opt/SUNWsymon/cfg/console-tools.cfg ファイルに行を追加します。
この行で、次の項目を指定します。
「ツール」メニューに表示する名前
アプリケーションの完全指定の Java クラス名
必要なクラス引数
詳細については、この節の最初を参照してください。
/opt/SUNWsymon/apps/classes ディレクトリにアプリケーションの Java クラスファイルを置きます。
es-tool 更新スクリプトを Sun Management Center のサーバーホスト上で実行します。
# /opt/SUNWsymon/sbin/es-tool /var/opt/SUNWsymon/cfg/console-tools.cfg |
ソールウィンドウの「ファイル」メニューから「終了」を指定して、コンソールを停止します。
「終了」ボタンをクリックして、アプリケーションを終了します。
「ツール」メニューに追加するアプリケーションのコンソールを再起動します。
# /opt/SUNWsymon/sbin/es-start -c |
ご使用のサイト構成によっては、Sun Management Center サーバーの再起動が必要な場合もあります。
Sun Management Center ソフトウェアは、モジュール対応の Simple Network Management Protocol Management Information Bases (SNMP MIB) を公開しています。MIB ファイルは、Abstract Syntax Notation (ASN.1) 仕様のデータ (ここでは Sun Management Center モジュールによって作成されたデータ) の ことで、これらの MIB は、Sun 以外の SNMP ベース管理ステーション (HP OpenView、UnicenterTM など) がデータ定義として利用することができます。Sun Management Center には、次のモジュールに対応した MIB が用意されています。
file-scan.mib
health-monitor-mib.mib
kernel-reader-mib.mib
nfsmon-mib.mib
nfsstat-mib.mib
print-spool-mib.mib
process-details-mib.mib
process-monitor.mib
trap-mib.mib
上記の MIB はデフォルトで、エージェントレイヤーのインストール中に、Sun Management Center ソフトウェアによって /opt/SUNWsymon/util/cfg ディレクトリにインストールされます。ただし、実際のインストールではベースディレクトリが異なる場合があります。
MIB を事前処理します。
一部の SNMP 管理ステーションは ASN.1 MIB を読み込み可能ですが、それ以外の管理ステーションについては、ASN.1 MIB を読み込み可能な形式に変換する必要があります。たとえば、MIB を Guidelines for the Description of Managed Objects (GDMO) 形式に変換するか、MIB コンパイラを使用してほかの中間形式を生成する必要があります。
MIB を読み込みます。
ASN.1 MIB を読み込むか、MIB 形式を Sun 以外の管理ステーション用に事前処理します。この事前処理では、Sun 以外の管理ステーションに、MIB で定義されたデータのレイアウトと構成の情報を提供します。
MIB 情報を使用して、Sun Management Center のエージェントと対話します。
MIB を Sun 以外の SNMP エージェントに読み込むと、Sun Management Center のエージェントと対話して MIB からデータを入手できるようになります。このとき、MIB-II プロキシモニタリングモジュールを読み込んで Sun Management Center のエージェントを使用可能にする必要があります。
たとえば、MIB のいくつかの変数に SNMP Get コマンドを出すことができます。
デフォルトでは、SNMPv1 コミュニティー public と SNMPv2 ユーザー名 public を使用して、Sun Management Center モジュールを SNMP Get コマンドに対応させます。ただし Sun Management Center モジュールの設定が異なる場合は、該当するコミュニティー名とユーザー名を使用して Sun Management Center エージェントと対話する必要があります。
Sun Management Center エージェントは SNMPv2 usec ベースのセキュリティーで動作するため、エージェント上で実行する SNMP Set コマンドに影響があります。詳細は、SNMPv2 usec に関連した Request For Comments (RFCs) を参照してください。
SNMPv2 では、エージェントに読み込まれたモジュールのインスタンスを複数持つことができる MIB に対して、コンテキストという用語を使います。SNMPv2 ベースの Sun 以外の管理ステーションを通じてこのタイプのエージェントと対話する場合は、正しいコンテキスト情報を使用しているかどうか確認してください。ただし、SNMPv1 ベースの管理ステーションを使用している場合は、次の手順でコンテキスト情報を SNMP コミュニティーに追加します。
community:context |
このコンテキスト情報を追加することで、単一エージェント上で動作する同一モジュールの複数インスタンスからデータにアクセスすることができます。
Sun Management Center エージェントには、自らを監視してメモリー使用を制限する機能が装備されています。エージェントプロセスのメモリーのいくつかの制限値は、次の条件を前提として予め定義されています。
読み込まれたモジュール数
読み込まれたモジュールタイプ
管理されるシステムタイプ
稀に、デフォルトのメモリー使用がエージェントの起動中に制限値を超えて、エージェントが停止することがあります。この場合、エージェントのメモリーサイズに設定されたデフォルト制限値が不足しています。
メモリー使用が原因かどうかを確認するには、 /var/opt/SUNWsymon/log/agent.log ファイルに次のいずれかのメッセージがあるか調べます。
Excessive Virtual Memory Use Excessive Physical Memory Use |
エージェントの起動中にいずれかのメッセージが表示されたら、次の手順でエージェントホストのメモリー使用量を再設定してください。
エージェントホストでスーパーユーザーになります。
# su - |
agent-stats-d.def ファイルを /var/opt/SUNWsymon にコピーします。
# cp /opt/SUNWsymon/modules/cfg/agent-stats-d.def /var/opt/SUNWsymon/cfg/ |
/var/opt/SUNWsymon/cfg/agent-stats-d.def ファイルで、 alarmlimit:error-gt を希望する値に増やします。次にコードセグメント例を示します。
単位は K バイトです。
procstats = { size = { statusActions(error-gt) = abort statusService(abort) = _internal statusCommand(abort) = abort "Excessive Virtual Memory Use" alarmlimit:error-gt = 70000 alarmlimit:warning-gt = 60000 alarmlimit:info-gt = } ..... } |
ファイルを保存してエージェントを再起動します。
ここでは、特定の状況下でコンソールウィンドウがハングしたときの対処法について説明します。ただし、新規のコンソールウィンドウを起動して Sun Management Center サーバーに接続しようとすると、メインコンソールウィンドウはハング状態になりますが、既存のコンソールウィンドウ接続には影響ありません。
メインコンソールウィンドウがハングする要因として次が挙げられます。
サーバーメモリーの不足。ソケットの一方の側の読み込み速度と書き込み速度が大きく異なると、ソケットから読み込みしているスレッドがハングします。Sun Management Center サーバー内のクライアント送信待ちのバッファデータ量が大きくなると、メモリー障害が起こります。バッファデータ量が大きくなり過ぎると、ソケットに書き込む間にサーバーのメモリーが不足してしまいます。こうなると、サーバーは正常な状態に回復しません。
サーバーログファイルを監視する場合、次のコマンドを使用して、サーバーメモリーの不足を示すメッセージ を確認してください。/opt/SUNWsymon/sbin/es-run ctail -f /var/opt/SUNWsymon/log/server.log
コンソールプロセス用コンソールメモリーの不足。コンソールプロセスのメモリー不足を確認するには、メインコンソールウィンドウの「ファイル」メニューから「Sun Management Center コンソールメッセージ」を選択します。コンソールメモリーが不足していると、「Sun Management Center コンソールメッセージ」ウィンドウにメッセージが表示されます。
メインコンソールウィンドウのハング状態を解消する方法は、不足したメモリータイプによって異なります。
サーバーメモリーが不足している場合は、サーバープロセス用メモリーを増設します。デフォルトサイズは 64M バイトです。
たとえば、デフォルトメモリーを 64M バイトから 128M バイトに増やすには、次のコマンドを使用します。
# es-start -s -- -Xmx128m |
サーバーを、通常通り es-start -A コマンドかリブートで起動すると、メモリーサイズは自動設定されます。デフォルトメモリーサイズをカスタマイズする場合は、/opt/SUNWsymon/classes/base/server/bin/es-server.sh ファイルにある -Xmx64m を目的のサイズに変更します。
コンソールメモリーが不足している場合は、より大きなメモリーサイズでコンソールを再起動します。
たとえば、メモリーを 100M バイトに増やすには、次のコマンドを使用します。
# es-start -c -- -Xmx100m |
これにより、現在のセッションのコンソールにより多くのメモリーが割り当てられます。
自動的により多くのメモリーを割り当てるには、 /opt/SUNWsymon/classes/base/console/bin/es-console.sh ファイルにある -Xmx64m のデフォルトメモリーサイズから目的のサイズに変更します。
使用中の Sun Management Center データベースは、データの消失を防ぐために時々バックアップする必要があります。たとえば、ハードウェアやオペレーティングシステムをアップグレードする前には、必ずデータベースをバックアップしてください。バックアップは、次のいずれかの方法で行うことができます。
製品を停止してバックアップする (コールドバックアップ)
製品の実行中にバックアップする (オンラインバックアップ)
コールドバックアップでは、製品を停止してから、バックアップを行います。万一に備えて、オンラインバックアップの設定を行う前に、コールドバックアップを行ってください。
スーパーユーザーになります。
# /opt/SUNWsymon/sbin/es-backup |
スクリプトによって Sun Management Center が停止されるため、確認が求められます。
「y」と入力し、Enter キーを押します。
バックアップデータファイルを保存するためのディレクトリのフルパスの入力が求められます。
Enter キーを押してデフォルトのディレクトリを使用するか、新しいパスを入力します。
バックアップファイルが作成され、製品が再起動します。
ここでは、次の作業を行う方法を示します。
万一のためのコールドバックアップの実行
ARCHIVELOGMODE の有効化 (Sun Management Center を停止し、アーカイブの設定を行います)
オンラインでのデータベースのバックアップ
オンラインバックアップには、メリットがあります。製品を停止することなく、最新時点のデータベースをバックアップできます。ARCHIVELOG モードはいつでも有効または無効にできます。
オンラインバックアップでは、製品が停止されることはありません。
(省略可能) コールドバックアップを行います。「コールドバックアップの実行する」を参照してください。
ARCHIVELOGMODE を有効にします。
スーパーユーザーになります。
# /opt/SUNWsymon/sbin/es-config -a enable |
アーカイブを有効にしてもよいか、確認が求められます。
「y」と入力し、Enter キーを押します。
スクリプトによって Sun Management Center が停止されるため、確認が求められます。
「y」と入力し、Enter キーを押します。
製品が停止し、コールドバックアップが推奨されます。データベースを ARCHIVELOGMODE に設定するかどうか、確認が求められます。
「y」と入力し、Enter キーを押します。
アーカイブログファイルを保存するためのディレクトリのフルパスの入力が求められます。
たとえば次のようにフルパスを入力します。
Enter full directory path to store the archive log files: |
/var/opt/SUNWsymon/archives |
ディレクトリが存在しない場合は作成されて、 ARCHIVELOGMODE が有効になります。エージェントとサーバーコンポーネントを起動するよう求められます。
「y」と入力し、Enter キーを押します。
オンラインバックアップを実行します。
次のコマンドを入力します。
# /opt/SUNWsymon/sbin/es-backup -o |
バックアップデータファイルを保存するためのディレクトリのフルパスの入力が求められます。
次のように Enter キーを押してデフォルトを使用するか、別のパスを入力します。
Enter full directory path to store the backup data files [/var/opt/SUNWsymon/backup]: |
/var/opt/SUNWsymon/mybackup |
デフォルトディレクトリを使用していて、あとで製品をアンインストールすると、バックアップファイルが削除される可能性があります。製品をアンインストールする前に、バックアップファイルを別の場所に移動してください。バックアップファイル用に別のパスを使用する方法もあります。
アーカイブ機能を使用しない場合は、アーカイブを無効にします。
ARCHIVELOGMODE を無効にするには、次のコマンドを入力します。
# /opt/SUNWsymon/sbin/es-config -a disable |
Sun Management Center が停止し、アーカイブログファイルが作成されてから、製品が再起動します。
製品を停止してから、バックアップを行う場合は、次のいずれかの方法を使用します。
バックアップを対話形式で行う場合は、次のコマンドを使用します。
# /opt/SUNWsymon/sbin/es-backup |
スクリプトの質問でデフォルトの応答を返すことによってサイレントモードでバックアップを行う場合は、次のコマンドを使用します。
# /opt/SUNWsymon/sbin/es-backup -y |
データベースファイルは、/var/opt/SUNWsymon/backup ディレクトリに保存されます。
es-backup スクリプトを定期的に実行する必要がある場合は、cron プログラムを設定して、そのようにすることができます。この場合、対話をしなくてもよいよう、es-backup スクリプトには -y オプションを使用します。
これら 2 つのスクリプトは、復元またはバックアップを開始する前に Sun Management Center プロセスを停止しますが、復元またはバックアップが完了するとプロセスを再起動します。
システム障害が原因でご使用の Sun Management Center データベースに予期しない問題が生じた場合は、スーパーユーザーとして次の対話スクリプトを実行することで、データベースを復元してください。
# /opt/SUNWsymon/sbin/es-restore |
このプロセスは、ファイルシステムのエラーでシステムに障害が発生した場合などに使用できます。