Sun Enterprise 10000 SSP 3.3 ユーザーマニュアル

netcon(1M) メッセージのログ

OpenBoot メッセージ、パニックメッセージ、一部のコンソールメッセージなどの、カーネルから送信される特定のメッセージは、ドメインの syslog メッセージファイルに記録されません。それらのメッセージを記録するには、ドメインの syslogd(1M) を当該ドメイン上で実行する必要がありますが、これはパニックが発生した場合や起動シーケンスの特定の時点では実行できません。また、パニックダンプは失敗する場合が多く、それらのメッセージは失敗の原因を特定するためのダンプファイルにさえも含まれないことがあります。

ただし、syslog(1M) の LOCAL1 機能を通してアクティブな netcon(1M) コンソールに表示されるすべての出力を取得することができます。この機能を有効にするには、/etc/syslog.conf ファイルを使います。有効にすると、netcon(1M) セッションの出力は $SSPLOGGER/domain_name/netcon ファイルに記録され、ここで $SUNW_HOSTNAME にはドメイン名が設定されます。特に指定しない限り、この機能は無効になっています。

netcon(1M) ログを有効にする
  1. SSP 上のファイル /etc/syslog.conf 中の local1.debug 行のコメント指定を解除します。


    #local1.debug /var/opt/SUNWssp/.ssp_private/machine_server_fifo

    行頭の # 文字を削除して、行のコメント指定を解除します。

  2. 以下のように入力して、syslogd に構成ファイルを再度読み込ませます。


    ssp# cat /etc/syslog.pid | xargs kill -HUP 
    

特定のホストに対する netcon(1M) ログセッションを無効にする

上記のようにして netcon セッションのログを有効にした後は、特定のドメインに対してログを無効にすることができます。

  1. 特定のドメインに対して、-S フラグを指定して netcon_server を起動します。


    ssp% domain_switch domain_name
    ssp% netcon_server -r -S &
    

netcon セッションの出力を中断する -S フラグは、bringup で使用することもできます。bringup は、-S フラグを netcon_server に渡します。例を以下に示します。


ssp% bringup -S

どちらの方法も、syslog.conf ファイルで有効にした netcon セッションの出力を無効にします。

特定のホストに対して netcon(1M) ログセッションを再度有効にする

「特定のホストに対する netcon(1M) ログセッションを無効にする 」の説明に従って netcon(1M) ログを無効にした場合でも、netcon(1M) ログを再度有効にすることができます。

  1. 以下のように入力して、netcon_server を起動します。


    ssp% domain_switch domain_name
    ssp% netcon_server -r &