Sun Enterprise 10000 SSP 3.3 ユーザーマニュアル

ドメイン内の実行可能ファイル

ドメイン内で実行される実行可能ファイルは、 /opt/SUNWssp/release/Ultra-Enterprise-10000/os_version ディレクトリにあります。各プログラムのマニュアルページは、ドメイン内に格納されています。

この節に示したコマンドの中には、実際には使用または変更しないものも含まれています。これらは他のプログラムから内部的に呼び出されるコマンドであり、コマンド行から実行するものではありません。


注意 - 注意 -

これらのコマンドを間違って使用すると、システムに障害や損傷を与えるおそれがあります。コマンドの機能について明確にわからない場合は、購入先にお問い合わせください。


*.elf ファイル

これらのファイルは、hpost(1M) によってダウンロードされる実行可能ファイルです。

download_helper ファイル

download_helper によって、BBSRAM にではなく、ドメインが使用するメモリーにプログラムをダウンロードすることが可能になります。この結果、メモリー上に再配置する方法を知らなくても、ホストプログラムを実行できるようになります。プログラムは BBSRAM より大きくても問題ありません。

download_helper の機能は、BBSRAM のメールボックスを通じてプロトコルを実行することで実現します。このプロトコルには、物理メモリーから仮想メモリーへのマッピング、また BBSRAM のバッファーと仮想メモリー間のデータの移動のためのコマンドが用意されています。マッピングが完了すると、実行のスレッドは、SSP が提供するエントリポイントにおいて新しいプログラムに渡されます。これ以降、download_helper は BBSRAM に常駐し、リセット処理を実行します。通常、download_helper は使用しません。download_helperを使用するのは obp_helper(1M) デーモンだけです。詳細は、マニュアルページの obp_helper(1M) を参照してください。

obp ファイル

obp ファイルはドメインの起動プロセスで重要な役割を果たします。OBP は SBus を調べて、どこにどのデバイスが接続されているのかを確認し、この情報をデバイスツリーの形でオペレーティングシステムに渡します。デバイスツリーを表示するには、prtconf コマンド (詳細は、SunOS のマニュアルページ prtconf(1M) を参照) を使用します。

obp は、SBus カード上の FCode の解釈と実行も行います。FCode は、起動の完了に必要な、簡単な読み込み可能なドライバを提供します。また、FCode は起動時に必ず読み込まれるカーネルデバッガも提供します。