autoconfig(1M)

名前 | 形式 | 注意 | 機能説明 | オプション | ファイル

名前

autoconfig- scantool/インターコネクトの自動設定

形式

autoconfig [board_name]

注意

このコマンドは、購入先の技術者のみが使用します。このコマンドを実行するには、ユーザー ssp である必要があります。

機能説明

autoconfig は、Sun Enterprise 10000 システムに装着されているすべての設定済みのシステムボードと、2 つのセンタープレーン ( センタープレーンハーフ) のチップのバージョンを順番にチェックします。次に、ファイル $SSPVAR/data/Ultra-Enterprise-10000/common/board/sysboard/chip.ids (システムボードの場合)、 またはファイル $SSPVAR/data/Ultra-Enterprise-10000/common/board/centerplane/chip.ids (センタープレーンハーフの場合) を調べて、選択されたボードのシグニチャーを判別します。さらに、同じディレクトリ内のファイル board.sigs を調べ、選択されたシステムボードまたはセンタープレーンハーフを Scantool データベース内で更新するかどうか、および更新する場合にはその方法を判別します。

注意: 現在オペレーティングシステムを実行中のシステムボードに対してこのコマンドを実行しないでください。また、オペレーティングシステムを実行中のドメインがある場合には、センタープレーンに対してこのコマンドを実行しないでください。

autoconfig により以下の処理が実行されます。

処理 1

選択されたボードのすべてのリングからチップ ID を読み取り、リング上のチップの ID 値および数を判別します。

処理 2

チップ ID がすべて有効であることを確認し、可変長リングのモジュールタイプを判別します。

処理 3

選択されたボード上の各リングについて、リングシグニチャーを作成します。

処理 4

board.sigs ファイルの情報から Scantool データベースで更新する必要があるリングを判別し、board.sigs ファイルに新しいリングシグニチャーを追加します。

処理 5

Scantool データベースで更新する必要があるすべての可変長リングに適切なリングテンプレートを選択します。

処理 6

必要に応じて、ボードの新しいバージョンを作成することにより Scantool データベースを更新します。続いて、board.sigs ファイルに新しいバージョンのシグニチャーを追加します。

処理 7

このボードの新しいバージョンを使用して、$SSPVAR/data/Ultra-Enterprise-10000/config/platform_name.config を更新します。

リング上にエラーを検出した場合は、autoconfig はそのリングを変更せずに、処理を続行します。chip.ids ファイルまたは board.sigs ファイルのアクセス時、あるいは Scantool データベースの編集時にエラーが発生した場合は、autoconfig は選択されたボード用のファイルを復元してから、処理を続行します。

autoconfig の処理が完了すると、SSP を再起動して新しい Scantool データベースの起動を促すプロンプトが表示されます。再起動する場合は、シェルの環境変数が正しく設定されるように、ユーザー ssp でログインしていることを確認してください。

オプション

以下のオプションがサポートされています。

board_name

指定されたボードを設定します。有効なボード名は sysboardn (n は 0 〜 15 の整数) または centerplanen (n は 0 または 1) です。このオプションを使用できるのは、システムボードを別のスロットへ移動したとき、新しいシステムボードを追加したとき、あるいはセンタープレーンを交換したときに限られます。

ファイル

$SSPVAR/data/Ultra-Enterprise/ ディレクトリ内の以下のファイルがサポートされます。

/common/board/sysboard/chip.ds

システムボード上のすべてのチップの ID が格納されます。

/common/board/centerplane/chip.ids

センタープレーン上のすべてのチップの ID が格納されます。

/common/board/sysboard/board.sigs

システムボードに対して作成されているすべてのリングシグニチャーおよびボードのバージョンシグニチャーが格納されます。

/common/board/centerplane/board.sigs

センタープレーンに対して作成されているすべてのリングシグニチャーとボードのバージョンシグニチャーが格納されます。

/config/platform_name.config

各システムボードとセンタープレーンの現在のバージョン番号が格納されます。

/common/board/sysboard/revn/ringname.chips

revn は rev1 ディレクトリのコピーです。autoconfig は、必要に応じて、このコピーされたディレクトリで chips ファイルを編集します。

/common/board/sysboard/revn/template.chips

revn は rev1 ディレクトリのコピーです。可変長リングでは、正しいチップ数が記述されているテンプレートが必要です。このテンプレートは ringname.chips ファイルにコピーすることができます。

/common/board/centerplane/revn/ringname.chips

revn は rev1 ディレクトリのコピーです。autoconfig は、関係する各リングの ringname.chips ファイルを編集します。

SunOS 5.8  最終更新日 1999 年 11月 29 日

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