SSP ソフトウェアは、Common Desktop Environment (CDE) を備えた Solaris 2.6、7 または 8 オペレーティング環境が動作するサンのワークステーションまたはサーバーにだけ読み込むことができます。SSP 3.4 ソフトウェアは、Solaris のバージョン 2.5.1、2.6、7 または 8 が動作する Sun Enterprise 10000 ドメインと互換性があります。SSP ソフトウェアが提供するコマンドや GUI プログラムは、遠隔使用が可能です。
システム管理者は SSP を使用して以下の操作を実行できます。
定義された方法で緊急停止する。たとえば、ドメイン内のプロセッサの温度が一定の値を超えた場合に、SSP 3.4 ソフトウェアによってそのドメインを自動的に停止させることができます。
複数のシステムボードをいくつかの論理グループに分け、ドメインを作成する。各ドメインでは個別のオペレーティングシステムを実行でき、それぞれの作業負荷を調整できます。詳細は、第 3 章「ドメインの管理」を参照してください。
ドメインを起動する。
任意のドメインを動的に再構成する。ドメインをマルチユーザーモードで動作させたまま、オペレーティングシステムに対し、現在装着されているシステムボードを論理的に接続したり、切り離したりすることができます。この機能は「Sun Enterprise 10000 dynamic reconfiguration (動的再構成)」と呼ばれ、『Sun Enterprise 10000 Dynamic Reconfiguration ユーザーマニュアル』で詳しく説明されています。(システムがマルチユーザーモードで動作中であっても、システムボードがドメインに接続されていない場合は、簡単にシステムボードを交換することができます。)
ドメインの動的再構成の自動化 (ADR) を実行する。詳細は、第 4 章「動的再構成の自動化」を参照してください。
入出力デバイス用の各種コントローラにパスを割り当て、障害が発生してもシステムが停止しないようにする。この機能は「Alternate Pathing (AP: 代替パス指定)」と呼ばれ、『Sun Enterprise サーバー Alternate Pathing 2.3.1 ユーザーマニュアル』で詳しく説明しています。
システムボードやドメインの温度、電流、電圧のレベルを監視・表示する。
プラットフォーム内部の各コンポーネントへの電力供給を監視・制御する。
POST (電源投入時自己診断) などの診断プログラムを実行する。
このほか、SSP 環境では以下の機能が実行されます。
高温や電源装置の故障などの重大な問題が発生した場合に、警告を表示する。
デュアル SSP 構成の単一点障害を監視し、検出される障害状況に応じて、メイン SSP からスペア SSP、あるいは主制御ボードから代替制御ボードへの自動フェイルオーバーを実行する。
ソフトウェアにエラーや障害が発生した場合に、警告を表示する。
システムソフトウェアに障害 (パニックなど) が発生した場合に、ドメインを自動的に再起動する。
SSP 環境とドメインとの間の通信ログを作成する。
InterDomain Networks (IDN) をサポートする。
Sun Enterprise 10000 デュアル電源グリッドオプションをサポートする。