Init Attach 操作では、DR が選択されたボードを診断して構成し、そのボードと関連デバイスをオペレーティング環境に接続するための準備を行います。DR は以下の処理を実行します。
SSP 上の domain_config(4) ファイルにあるターゲットドメインのボードリストにボードを追加します。
hpost -H をボード上で実行して、ボードを構成します。hpost(1M) は、Sun Enterprise 10000 システムのセンタープレーンのボードを、単一ボードのハードウェアドメインに配置することによって切り離します (hpost(1M) のマニュアルページを参照してください)。
ボード上のメモリーと入出力デバイスの有無によって、後続の Attach 操作用の hpost テストレベルが異なる場合があります。
obp_helper -H を実行します。最初に download_helper がボードに読み込まれます。次に、ボード上のプロセッサのリセットモードが解除されて、download_helper の実行が可能になります。
センタープレーンとボードのドメインマスクレジスタを再構成し、ボードをターゲットのハードウェアドメインに配置します。
DR が、成功した処理や例外が発生した処理を含めて、これらの hpost(1M) および obp_helper(1M) の操作状況を表示します。
hpost(1M) および obp_helper(1M) が成功すると、オペレーティング環境はその旨の通知を受け、OBP にボードをプローブするように要求します。次に、オペレーティングシステムは OBP デバイスツリーを走査して、オペレーティングシステム構成にそのデバイスを追加しますが、この時にドライバは読み込みません。
Init Attach 操作が完了すると、ボード上にあるデバイスを確認できるように、OBP のボード構成が表示されることがあります。この後は、引き続き Complete Attach 操作を行うことも、現在の操作を中止することもできます。
操作を中止すると、DR はオペレーティング環境のデータ構造体からボード構成を削除し、domain_config(4) ファイルからボードを削除して、ボードがどのドメインにも属さない状態にしておきます。このボードは、ホットスワップによりシステムから取り外すことも、システムと接続せずに残しておき、後から接続することもできます。