コンソールウィンドウ、/var/adm/messages ディレクトリ、および $SSPLOGGER/domain_name/messages ディレクトリへそれぞれ送信される DCS エラーメッセージを以下の表に示します。
表 A-14 DCS エラーメッセージ
エラーメッセージ |
推定される原因 |
対処方法 |
---|---|---|
DCS ERROR: permission denied |
DCS を実行できるのは、ドメインのスーパーユーザーだけです。 |
ドメインの inetd.confファイルをチェックして、スーパーユーザー UID で DCS が起動していることを確認します。 |
DCS ERROR: internal error: operation: error_description |
DCS 内で内部エラーが発生しました。 |
error_description は errno_value と一致していますので、これから発生したエラーを診断します。operation フィールドは、エラーを発生させたファンクションコールを示しています。 |
DCS NOTICE:unrecognized error reported |
DCS から不明なエラー状態が通知されました。 |
ドメインのログファイルを参考にして、エラーを発生させた原因を調べます。 |
DCS ERROR:network initialization failed |
DCS は、DCA からの DR 要求を受信するためのネットワーク接続を初期化できませんでした。 |
DR 操作の再試行を行います。 |
DCS ERROR:failed to acquire reserved port |
DCS は、sun-dr により予約されているポート 665 を使用します。別のプロセスがこのポートを使用しているためにエラーが発生しました。 |
別のプロセスがまだそのポートを使用しているかどうかを調べます。プロセスがポートを使用している場合、そのプロセスを終了できるならば終了し、DR 操作の再試行を行います。 |
DCS ERROR:connection attempt failed |
DCS は、DCA との接続を確立できませんでした。 |
DR 操作の再試行を行います。 |
DCS ERROR:unable to receive message |
DCS は、DCA からのメッセージを受信できませんでした。 |
DR 操作の再試行を行います。 |
DCS ERROR:unable to send message for operation_name operation |
DCS は、DCA へメッセージを送信できませんでした。 |
DR 操作の再試行を行います。 |
DCS NOTICE:sun-dr service not found, using reserved port 665 |
DCS は、/etc/services ファイルから sun-dr サービスの記述を見つけられませんでした。 |
なし |
DCS NOTICE:client disconnected |
クライアントが予期しない理由により接続を切断しました。 |
なし |
DCS ERROR:unknown operation requested |
DCS が認識できない操作を DCA が要求しました。 |
DR 操作の再試行を行います。 |
DCS ERROR:operation failed |
指定された DCS 操作を完了できませんでした。DCS が操作の結果を DCA へ送出できなかったことだけが原因の場合、DR 操作は正常に完了できる可能性があります。 |
手動により、操作の状態をチェックします。DR 操作が失敗していた場合は、操作の再試行を行います。 |
DCS ERROR:invalid session establishment sequence |
DCA と DCS 間の通信セッションの確立処理、ハンドシェークの初期化が失敗しました。 |
DR 操作の再試行を行います。 |
DCS ERROR:operation_name operation issued before session established |
通信セッションが確立する前に、DR 操作が要求されました。 |
DR 操作の再試行を行います。 |
DCS ERROR:received an invalid message |
DCS は、未知の情報を持つメッセージを受信しました。 |
DR 操作の再試行を行います。 |
DCS NOTICE:confirm callback failed, aborting operation |
DCS は、確認のためのプロンプトをユーザーに表示することができませんでした。 |
なし |
DCS NOTICE:message callback failed, continuing |
DCS は、メッセージをユーザーに表示することができませんでした。 |
なし |
DCS NOTICE:retry value invalid (retry_value) |
retry_value で指定された値が無効でしたので、再試行回数をゼロに設定して操作を続行しました。 |
なし |
DCS NOTICE:timeout value invalid (timeout_value) |
timeout_value で指定された値が無効でしたので、再試行回数をゼロに設定して操作を続行しました。 |
なし |
DCS INFO:retrying operation, attempt attempt_number |
DCS は操作の再試行を行っています。attempt_number フィールドは、現在実行している再試行の回数を示します。 |
なし |
DCS ERROR:failed to start a new session handler |
DCS は、受信した DR 要求を処理するセッションハンドラを平行して起動できませんでした。 |
DR 操作の再試行を行います。 |
DCS ERROR:abort attempt of session, session_id, unsuccessful |
DCS は、session_id が示すセッションを中止できませんでした。 |
中止操作を再要求します。 |
DCS ERROR:unsupported message protocol version:version_number |
DCS は、version_number が示すプロトコルバージョンをサポートしていません。 |
ドメインおよび SSP の DR ソフトウェアを調べます。両者の DR ソフトに互換性がない場合は、適切なバージョンのソフトウェアをドメインに再インストールします。 |
DCS INFO:session aborted |
実行中の DR 操作をユーザーが中止しました。 |
なし |
DCS ERROR:illegal option option, exiting |
不当なオプション名を DCS に渡しました。 |
ドメインの inetd.conf ファイルを調べ、DCS に関するエントリーに記述されている不当なオプションを削除します。 |
DCS NOTICE:illegal argument to option flag (argument), action |
option で指定したオプションに argument が示す不当な引数を指定しました。DCS は、引き続き、action で指定された動作を行います。 |
ドメインの inetd.conf ファイルを調べ、DCS に関するエントリーを修正します。 |
DCS ERROR:resource info init error (error_code) |
DCS は、リソースの使用状態に関する情報を与えるモジュールを初期化できませんでした。 |
操作の再試行を行います。 |