Solaris Security Toolkit 4.1.1 ご使用にあたって

このマニュアルでは、Solaris Security Toolkit 4.1.1 ソフトウェアのリリース情報として、以下の項目について説明します。


Solaris Security Toolkit 4.1.1 ソフトウェアの変更点

この節では、Solaris Security Toolkit 4.1 ソフトウェアに加えられた変更点に注目して、Solaris Security Toolkit 4.1 ソフトウェアと Solaris Security Toolkit 4.1.1 ソフトウェアの相違点を示します。



注 - Solaris Security Toolkit 4.1.1 ソフトウェアリリースは、Solaris Security Toolkit 4.1 ソフトウェアリリースのバグ修正リリースではありません。




必要なオペレーティングシステム

Solaris Security Toolkit 4.1.1 ソフトウェアは、Solaris 8 または Solaris 9 オペレーティングシステムでしか動作しません。今回の Solaris Security Toolkit 4.1.1 リリースは、Solaris 10 オペレーティングシステムをサポートせず、Solaris 10 オペレーティングシステムでは動作しません。


SMS 1.5 ソフトウェアのサポート

Solaris Security Toolkit 4.1.1 ソフトウェアは、System Management Services (SMS) 1.5 ソフトウェアとそのデフォルトのセキュリティー機能をサポートします。これらの機能を使用するには、システムコントローラ (SC) から Solaris Security Toolkit 4.1.1 ソフトウェアを使用する必要があります。Sun Fire ハイエンドシステムの保護については、『System Management Services (SMS) 1.5 管理者マニュアル』の第 2 章を参照してください。


Solaris Security Toolkit のマニュアル

すべてのバージョンの Solaris Security Toolkit ソフトウェアに適用される汎用情報については、Solaris Security Toolkit 4.1 の関連マニュアルを参照してください。URL は以下のとおりです。

http://www.sun.com/products-n-solutions/hardware/docs/ Software/enterprise_computing/systems_management/sst/index.html


Solaris Security Toolkit の既知の制限事項

この節では、Solaris Security Toolkit 4.1 および 4.1.1 ソフトウェアの既知の制限事項について説明します。


一般的な問題

この節では、Solaris Security Toolkit 4.1 および 4.1.1 ソフトウェアに関連する一般的な問題について説明します。

SMS ソフトウェアと Solaris Security Toolkit

サポートされる SMS のアップグレードとダウングレードについては、SMS ハイエンドシステム製品のマニュアルに記載されています。Solaris Security Toolkit 4.1 によってセキュリティー強化されたシステムコントローラ上で SMS のアップグレードまたはダウングレード操作を行う場合は、アップグレードまたはダウングレード完了後、システムコントローラを監査モードで実行してください。監査モードで実行すると、システムコントローラが適切な構成であることを確認できます。脆弱性が指摘された場合は、セキュリティー強化を再実行してください。

Solaris Security Toolkit と CTRL-C キー操作

Solaris Security Toolkit によるセキュリティー強化操作と undo 操作中に CTRL-C キー操作を行うと、システムが矛盾した状態になる可能性があります。本来ならば、セキュリティー強化操作を中断するのではなく、セキュリティー強化操作が完了してから、次に undo 操作が実行されなければなりません。CTRL-C キー操作は、エラー処理や、Toolkit による処理の中断に使用しないでください。セキュリティー強化操作や undo 操作は、前の操作が完全に終了してから再実行してください。

fix-modes による警告の表示

パッケージのインストール中に fix-modes を実行すると、セキュアモードの警告が表示されます。この警告は、Solaris ソフトウェアのファイルフォーマット上の問題から表示されたもので、無視してかまいません。

Solaris Security Toolkit に関するアンケート

Solaris Security Toolkit に対するユーザーの皆様のニーズや要望をよりよく理解するために、Documentation ディレクトリ (<JASS_HOME directory>/Documentation/QUESTIONNAIRE) にアンケートを用意いたしました。このアンケートの目的は、弊社開発者が皆様のご要望を把握した上で、さらに今後の開発に取り組んでいくためのものです。皆様のご意見、ご要望をお待ちしております。

アンケートに記入されましたら、sst-questionnaire@sun.com までお送りください。


Solaris Security Toolkit ソフトウェアのバグ

この節では、Solaris Security Toolkit 4.1 および 4.1.1 ソフトウェアに関して判明しているもっとも重要なバグと RFE について説明します。

undo により logadm.conf の変更が報告される (BugID 5067303)

update-cron-log-size.fin スクリプトと enable-process-accounting.fin スクリプトを使用してシステムのセキュリティーを強化した後、システムを再起動して強化処理を元に戻すと、元に戻す (undo) 処理から /etc/logadm.conf が変更されたことが報告され、通常のバックアップ (Backup)、強制 (Force)、保持 (Keep) オプションからの選択を求めるプロンプトが表示されます。

ユーザーは手動による /etc/logadm.conf ファイルの編集を行っていないため、本来ならば、元に戻す処理が正常に行われ、ユーザーの操作は必要とされないはずです。

回避策: この場合、強制オプションを選択します。

/etc/logadm.conf が編集されている場合は、バックアップオプションか保持オプションを選択します。


Solaris Security Toolkit マニュアルの誤り

この節では、Solaris Security Toolkit 4.1 のマニュアルの誤りについて説明します。

リファレンスマニュアルで banner.msg の記載が欠落している (BugID 6177578)

Solaris Security Toolkit 4.1 リファレンスマニュアル』第 4 章の「set-banner-ftpd.fin」の節のファイルリストに /etc/ftpd/banner.msg ファイルが記載されていません。

回避策: 特にありません。これはマニュアルの印刷ミスです。このファイルは、実際のソフトウェアには含まれています。

削除すべき env var の記載 (BugID 6177598)

環境変数 JASS_SHELL_DISABLE は使用されなくなり、Solaris Security Toolkit 4.1.1 ソフトウェアからは削除されています。『Solaris Security Toolkit 4.1 ご使用にあたって』には環境変数 JASS_SHELL_DISABLE に関する説明が記載されていますが、この説明は無視するべきです。

回避策: この変数を使用しないでください。この変数は機能しません。