System Management Services (SMS) 1.5 ご使用にあたって
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System Management Services (SMS) 1.5 ご使用にあたって
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この章では、Sun Fire ハイエンドシステム上の System Management Services (SMS) 1.5 に固有の情報として、以下の項目について説明します。
このバージョンでの修正
『SMS 1.5 ご使用にあたって』に対する今回の更新では、次のバグに対する修正を扱います。
- 6255743
- 6270911
- 6277467
- 6288445
- 6289918
- 6290143
- 6292571
- 6302265
- 6302843
- 6309365
- 6324035
『ご使用にあたって』に対する今回の更新では、次のパッチについても説明します。これらのパッチは、SMS ソフトウェアで UltraSPARC IV+ プロセッサをサポートするために必要です。
- 120648-02 (UltraSPARC
IV+ プロセッサのサポートに必要)
- 120789-01
- 120827-01
- 120843-01
これらのバグと可能な回避策の詳細については、今回の更新でのバグ修正を参照してください。
ソフトウェアに必要な条件
SMS 1.5 には、最小のソフトウェア要件があります。これらの条件はオペレーティングシステムにより異なります。
Solaris 8 OS の必要な条件
SMS 1.5 の Solaris 8 OS バージョンは最低限次の条件を必要とします。
- システムコントローラ (SC) 上の Solaris 8 2/02 OS リリース。SMS 1.5 はこのリリース以降をサポートします。
- ドメイン上の Solaris 8 2/02 OS リリース。SMS 1.5 はこのリリース以降をサポートします。
- 両方のシステムコントローラ (SC) に同じバージョンの SMS ソフトウェアがインストールされている必要があります。
- 更新バージョンと両方の SC にインストールされているパッチを含め、Solaris OS の Entire Distribution ソフトウェアグループがインストールされていること。すべてのパッチは、下記から入手できます。http://sunsolve.sun.com
- パッチ (このバージョンでの修正で名前が記載されているパッチ以外):
- 117002-01 パッチ。SMS 1.5 はこのリリース以降をサポートします。
- 108434-17 パッチ (SC に必要)。SMS 1.5 はこのリリース以降をサポートします。
- 各ドメインに Solaris 8 用の 110826-09 パッチが適用されている (SC には不要)。SMS 1.5 はこのリリース以降をサポートします。
- 各ドメインに Solaris 8 用の 111335-18 パッチが適用されている (SC には不要)。SMS 1.5 はこのリリース以降をサポートします。
- SMS 1.5 の Solaris 8 バージョンは、以下の Solaris ライブラリとバイナリの依存関係があります。
- /usr/lib/libnvpair.so.1
- /usr/lib/libuuid.so.1
- /usr/lib/fm/libdiagcode.so.1
これらのライブラリの修正は、それぞれパッチ 108528-24、115831-01、115829-01 で提供されています。SMS 1.5 はこのリリース以降をサポートします。
SC とドメインの両方に対してパッチを適用します。
- SC で、Java
1.2.2 がデフォルトディレクトリ (/usr/java1.2/bin/java) にインストールされていること。通常、Java 1.2.2 は、Solaris Entire Distribution のインストール時に、このディレクトリにインストールされます SMS 1.5 はこのリリース以降をサポートします。
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注意 - Sun Fire Link を使用していても SC に Java 1.2.2 がインストールされていないか、またはそのデフォルトディレクトリに Java 1.2.2 がインストールされていない場合、SMS は読み込みに失敗します。
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- SSH 2.0 プロトコルをサポートするバージョンの ssh をインストールしてください。Sun 以外から市販されているものでも、無料版でもかまいません。Solaris 8 OS における ssh の使用についての詳細は、Solaris 8 上での ssh と SMS の併用を参照してください。
注 - 可能であれば、オペレーティングシステムを Solaris 9 OS にアップグレードすることを検討してください。Solaris 9 OS には ssh が含まれています。
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Solaris 9 OS の必要な条件
SMS 1.5 の Solaris 9 OS バージョンは最低限次の条件を必要とします。
- Solaris 9 4/04 OS リリース。SMS 1.5 はこのリリース以降をサポートします。
- 両方の SC に同じバージョンの SMS ソフトウェアをインストールすること
- 更新バージョンと両方の SC にインストールされているパッチを含め、Solaris OS の Entire Distribution ソフトウェアグループがインストールされていること。すべてのパッチは、下記から入手できます。http://sunsolve.sun.com
- パッチ (このバージョンでの修正で名前が記載されているパッチ以外):
- 113027-03 パッチ。SMS 1.5 はこのリリース以降をサポートします。
- 111712-12 パッチ (SC に必要)。SMS 1.5 はこのリリース以降をサポートします。
- SC で、Java 1.2.2 がデフォルトディレクトリ (/usr/java1.2/bin/java) にインストールされていること。通常、Java 1.2.2 は、Solaris Entire Distribution のインストール時に、このディレクトリにインストールされます SMS 1.5 はこのリリース以降をサポートします。
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注意 - Sun Fire Link を使用していても SC に Java 1.2.2 がインストールされていないか、またはそのデフォルトディレクトリに Java 1.2.2 がインストールされていない場合、SMS は読み込みに失敗します。
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Solaris 10 OS の必要な条件
SMS 1.5 が現在サポートしているのは、ドメイン上における Solaris 10 3/05 OS の使用だけです。システムコントローラ (SC) 上での使用はサポートしていません。SC は Solaris 8 OS と Solaris 9 OS のいずれかを必要とします。
パッチ (このバージョンでの修正で名前が記載されているパッチ以外):
- 118822-18 パッチ。SMS 1.5 はこのリリース以降をサポートします。
SMS 1.5 で既知の制限事項
この節では、Sun Fire ハイエンドシステムの SMS 1.5 に関連する既知の制限事項を説明します。
CR ID 6265544
SMS 1.5 は、Sun Fire Link wPCI ハードウェアをサポートします。しかし、SMS は後続のバージョンの Sun Fire Link をサポートしません。SMS 1.5 をインストールして Sun Fire Link ハードウェアとともに使用すると、wPCI ボードの電源投入時に SMS は次のメッセージを表示します。
Detected Sun Fire Link hardware. Sun Fire Link hardware has been EOL'd and may not be supported by future versions of SMS.
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一般的な問題
この節では、Sun Fire ハイエンドシステムの SMS に関連する一般的な問題について説明します。
smsconnectsc コマンド
smsconnectsc は、遠隔 SC がハングアップして、login では正常にアクセスできない場合に使用するためのコマンドです。smsconnectsc を使用してローカル SC から遠隔コンソールセッションを作成すると、ローカル SC は監視能力と監視機能を失う場合があります。システムの回復という明確な目的でない限り、smsconnectsc を使用しないでください。
再インストールとアップグレード
以前のバージョンの SMS では、Java
WebStart GUI と pkgadd コマンドを使用して、SMS パッケージを Sun Fire ハイエンド システムにインストールする方法がマニュアルに記載されていました。バージョン 1.3 以降の SMS では smsinstall スクリプトと smsupgrade スクリプトが導入されたことで、インストールとアップグレード処理が簡易化されました。このため、WebStart と pkgadd コマンドは現在推奨されておらず、マニュアルにも記載されていません。SMS の設定は複雑であるため、『System Management Services (SMS) 1.5 インストールマニュアル』に記載されている方法以外では、SMS 1.5 のインストールやアップグレードは行わないでください。他の方法を使うと、正しく設定できなかったり、一部の機能が失われる可能性があります。
バージョン切り替えの有効なパス
以下の例外を除き、smsversion コマンドを使用して、システムにインストールされている SMS の任意のバージョンに切り替えることができます。
- SMS 1.4 から SMS 1.4.1 へのアップグレードは永続的な移行となります。つまり、ひとたび SMS 1.4.1 にアップグレードすると、SMS 1.4 に戻すことはできません。これは次のことを意味します。
- SMS 1.4 から SMS 1.5 にアップグレードした場合、SMS 1.4 に切り替えて戻すことができます。
- SMS 1.4 から SMS 1.4.1 にアップグレードしてから SMS 1.5 にアップグレードした場合、SMS 1.4 に切り替えて戻すことはできず、SMS 1.4.1 に切り替えて戻すことのみ可能です。
- SMS とオペレーティングシステムの両方をアップグレードする場合、まずオペレーティングシステムの旧バージョンを再インストールしないと、SMS の旧バージョンに切り替えることはできません。たとえば、Solaris 8 OS 上で SMS 1.4.1 を実行していて、Solaris 9 OS 上の SMS 1.5 にアップグレードした場合、SMS 1.4.1 に切り替えて戻す前に Solaris 8 OS を再インストールする必要があります。
- SMS 1.5 から SMS の旧バージョンに切り替える場合、Solaris Security Toolkit を使用して SC 上で手動でセキュリティー強化を元に戻し、続いて再度セキュリティーを強化して、再起動する必要があります。
Solaris 8 上での ssh と SMS の併用
SMS 1.5 パッケージをインストールする前には、SC へのシリアルまたはコンソールアクセス権があるか、または SC 上で ssh が使用できるかを確認します。SMS 1.5 をインストールし、SC を再起動したあとで、smsinstall スクリプトによって実行されるセキュリティー強化によりリモートアクセスが無効になります。この強化処理が行なわれるのは、SMS 1.5 にデフォルトでセキュリティー保護を行うという新機能があるためです。Solaris 8 OS を稼働させているシステムに ssh がインストールされていない場合は、コンソールケーブルを使用しないかぎり SC にアクセスできません。
Sun は Solaris OS に ssh ソフトウェアを提供していないため、ssh が付属している Solaris 9 OS へのアップグレードをお勧めします。Solaris 9 OS にアップグレードしない場合は、SSH 2.0 プロトコルをサポートするバージョンの ssh (Sun 以外から市販されているものか無料版) をインストールする必要があります。
注 - Sun 以外から提供されている ssh クライアントソフトウェアは、Sun のサポート外となります。
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注 - SC で ssh を使用する場合は、SMS コンソールとの不整合を避けるため、ssh のエスケープ文字を変更する必要があります。詳細は、『System Management Services (SMS) 1.5 インストールマニュアル』を参照してください。
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SMS マニュアルのパーツ番号
このリリースのソフトウェアマニュアルは、以下の Web サイトで入手できます。
http://www.sun.com/products-n-solutions/hardware/docs/Servers/High-End_Servers/Sun_Fire_15K/SW_FW_Documentation/SMS/index.html
ファイル名にはパーツ番号が使用されています。これらのマニュアルタイトルに対応するパーツ番号は次のとおりです。
- 819-3299-11.pdf -- 『System Management Services (SMS) 1.5 ご使用にあたって』
- 819-3292-10.pdf -- 『System Management Services (SMS) 1.5 インストールマニュアル』
- 819-3296-10.pdf -- 『System Management Services (SMS) 1.5 管理者マニュアル』
- 819-3297-10.pdf -- 『System Management Services (SMS) 1.5 リファレンスマニュアル』
- 819-3304-10.pdf -- 『Sun Fire ハイエンドシステムソフトウェアの概要』
- 819-3286-10.pdf -- 『Solaris Security Toolkit 4.1.1 ご使用にあたって』
- 819-3187-10.pdf -- 『Sun Fire ハイエンド/ミッドレンジシステム Dynamic Reconfiguration ユーザーマニュアル』
注 - 現在、SMS ソフトウェア用として個別の動的再構成 (DR) のユーザーマニュアルは出されていません。SMS の DR 情報は、現在、『Sun Fire ハイエンド/ミッドレンジシステム Dynamic Reconfiguration ユーザーマニュアル』に含められています。
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System Management Services (SMS) 1.5 ご使用にあたって
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