このマニュアルは、システム管理者が Sun N1 System Manager を理解し、管理するのに役立ちます。このマニュアルには、N1 System Manager の概要ばかりでなく、管理者が行うことができる基本的な作業の段階的な説明も含まれています。詳細な例および手順を使って、N1 System Manager によるユーザーやロールの管理、OS や OS アップデートのインストール、サーバーへのプロビジョニングとサーバーの検出、監視、管理方法を説明しています。
このマニュアルの情報の多くは、N1 System Manager のコマンド行に重点を置いています。同じ作業にブラウザインタフェースも使用できる場合は、本文中、ポインタでそのことを示します。ブラウザインタフェース関連の作業および情報の詳細は、ブラウザインタフェースのヘルプを参照してください。
このマニュアルは、Sun N1 System Manager ソフトウェアが動作する プロビジョニング可能なサーバーの管理を担当するシステム管理者を対象にしています。このマニュアルは、読者に次の基礎的な知識があるものと想定しています。
Linux および SolarisTM オペレーティングシステム、各オペレーティングシステムが提供するネットワーク管理ツールに関する知識
Sun、Cisco などのさまざまなベンダーのネットワーク機器およびネットワークデバイスに関する知識
ネットワークデバイスの相互接続およびケーブル接続に関する知識
N1 System Manager をインストールする場合は、『Sun N1 System Manager 1.0 インストールおよび構成ガイド』をお読みください。
第 1 章「Sun N1 System Manager 管理作業の概要」 は、導入先で N1 System Manager を完全に機能させるのに必要な作業の簡単な概要です。
第 2 章「N1 System Manager へのアクセス」 では、N1 System Manager のコマンド行インタフェースおよびブラウザインタフェースを使ってコマンドを入力する方法を説明しています。また、セッションロールおよび n1sh スクリプトファイルについても説明しています。
第 3 章「N1 System Manager のユーザーセキュリティの管理」 では、セキュリティおよび、ユーザーとロールの追加、削除、管理方法について説明しています。
第 4 章「サーバーおよびサーバーグループの管理」 では、管理対象のサーバーおよびサーバーグループの検出と追加、交換、名前の変更、リブート、削除の手順を説明しています。
第 5 章「ソフトウェアインストールの管理」 では、OS や OS アップデート、ファームウェアアップデートのインストールの管理に関する概念および作業手順を説明しています。
第 6 章「サーバーの監視」 では、サーバーおよびサーバーグループの監視方法と、ポーリング間隔およびしきい値の設定方法を説明しています。
第 7 章「ジョブおよびログエントリの管理」 では、ジョブおよびイベントログの表示、管理方法を説明しています。
第 8 章「障害追跡」 では、障害追跡事例と回避策を説明しています。
第 9 章「コマンド行のヘルプ」 は、UNIX ウィンドウの n1sh シェルのコマンド行インタフェースから使用できるオンラインヘルプの説明です。
付録 A 「ハードウェアおよび OS リソースの属性」 は、OS リソース使用属性とそれ属性でサポートされているしきい値およびデフォルト値の一覧です。この付録には、ハードウェア健全性センサーの一覧も含まれています。
次のマニュアルおよびヘルプには、N1 System Manager のインストールと使用方法に関する情報が記載されています。
『Sun N1 System Manager オンラインヘルプ』
Sun N1 System Manager ソフトウェアによって配備される監視エージェントは、SunTM Management Center ソフトウェアで使用されている簡易ネットワーク管理プロトコル (SNMP) エージェントに基づいています。SunTM Management Center ソフトウェアで使用されているSNMP エージェントの詳細は、『Sun Management Center 3.5 Service Availability Manager User's Guide』を参照してください。
docs.sun.comTM では Sun が提供しているオンラインマニュアルを参照することができます。マニュアルのタイトルや特定の主題などをキーワードとして、検索を行うこともできます。URL は、http://docs.sun.com です。
Sun Microsystems は、精選した紙版の製品マニュアルを提供しています。マニュアルの一覧とそれらの注文方法については、http://docs.sun.com の「Buy printed documentation」を参照してください。
このマニュアルでは、次のような字体や記号を特別な意味を持つものとして使用します。
表 P–1 表記上の規則
字体または記号 |
意味 |
例 |
---|---|---|
AaBbCc123 |
コマンド名、ファイル名、ディレクトリ名、画面上のコンピュータ出力を示します。 |
.login ファイルを編集します。 ls -a を使用してすべてのファイルを表示します。 machine_name% you have mail. |
AaBbCc123 |
ユーザーが入力する文字を、画面上のコンピュータ出力と区別して示します。 |
machine_name% su パスワード: |
AaBbCc123 |
変数を示します。実際に使用する特定の名前または値で置き換えます。 |
ファイルを削除するには、rm filename と入力します。 |
『』 |
書名、新しい単語あるいは用語、強調する単語を示します。 |
『ユーザーズガイド』の第 6 章を参照してください。 patch analysis を実行します。 ファイルを保存しないでください。 オンラインでは、一部の強調項目がボールドで表示されます。 |
以下の表は、C シェル、Bourne シェル、Korn シェル、および 管理サーバー N1-ok> シェルの、デフォルトのシステムプロンプト、スーパーユーザーのプロンプトを示しています。
表 P–2 シェルプロンプトについて
シェル |
プロンプト |
---|---|
C シェルプロンプト |
machine_name% |
C シェルのスーパーユーザー |
machine_name# |
Bourne シェルおよび Korn シェルのプロンプト |
$ |
Bourne シェルおよび Korn シェルのスーパーユーザー |
# |
N1-ok シェル |
N1-ok> |
このマニュアルでは、特に指定しないかぎり、N1-ok> シェルの説明に「コマンド行」という用語を使用します。N1-ok> シェルは、次のいずれかのシェルです。
ブラウザインタフェースのコマンド行区画から使用できるシェル。
管理サーバーの端末コンソールウィンドウで n1sh と入力したあとに使用できるシェル。
標準のコマンド行から N1 System Manager コマンドを使用することもできます。UNIX のシェルまたは Linux のシェルの標準のコマンド行で、N1 System Manager コマンドの前に n1sh コマンドを使用します。