Sun N1 System Manager 1.1 管理ガイド

パッケージ、パッチ、および RPM の管理

N1 System Manager では、次の OS アップデートの管理作業を行えます。

次の図は、各作業を実行する順に示しています。

この図は、OS のアップデートする手順を示しています。

OS アップデートの管理の概要

N1 System Manager では、プロビジョニング可能なサーバーに OS をインストールしたあと、OS アップデートをインストールすることができます。これらの OS アップデートは、Solaris パッケージ、パッチ、および Linux RPM からなります。N1 System Manager を使用すると、サーバーへの OS アップデートの初めてのインストールが次の 4 つのステップで行えます。

  1. OS アップデートをダウンロードします。

  2. N1 System Manager に OS アップデートをコピーします。

    プロビジョニング可能なサーバー に OS アップデートをインストールするには、N1 System Manager が、そのアップデートにシステムアクセスできる必要があります。

    create update コマンドを使用し、Web サイト、または 管理サーバー 上でアクセス可能なファイルシステムからファームウェアアップデートをインポートできます。OS アップデートをインポートしたあとは、ブラウザインタフェース の「ショートカット」区画にそのアップデートを表示したり、show update コマンドで確認したりできます。

  3. ブラウザインタフェースの「ショートカット」区画の表示、またはshow update コマンドを使用して OS アップデートがコピーされていることを確認します。

  4. 適切な プロビジョニング可能なサーバー に OS アップデートをインストールします。この操作には、ブラウザインタフェース か load serverload group コマンドを使用します。

OS アップデートの動作は、ネイティブのパッケージインストール機構が使用されるために各オペレーティングシステムによって異なります。たとえば、対象のサーバーに Solaris パッケージがインストール済みの場合、インストールはエラーが報告されることなく成功すると思われます。しかし、同じ操作でも、Linux RPM の場合は、パッケージがインストール済みであることを示すエラーメッセージが生成されます。

障害追跡に関する情報については、「OS アップデートの問題」を参照してください。

ProcedureOS アップデートをコピーする

ここでは、N1 System Manager に OS アップデートをコピーする手順を説明します。OS アップデートをコピーすると、コマンド行または ブラウザインタフェースを使って、プロビジョニング可能なサーバー にその OS アップデートをインストールできます。

次の図は、新しい OS アップデートをコピーする手順を示しています。

この図は、新しい OS アップデートを作成して確認する 2 つの手順を示しています。
始める前に

OS アップデートはローカルファイルシステムかネットワーク上のアクセス可能なファイル、または Web サイト上にあって、必ず 管理サーバーからアクセスできることを確認します。コピーできる OS アップデートの形式は次のとおりです。


注 –

*.tar ファイル名は、tar 展開後、最上位のディレクトリ名と一致する必要があることに注意してください。たとえば tar ファイルが SUNWstade.tar の場合、tar の展開後の最上位ディレクトリ名は SUNWstade である必要があります。


手順
  1. N1 System Manager にログインします。

    詳細は、「N1 System Manager のコマンド行にアクセスする」を参照してください。

  2. N1 System Manager に OS アップデートをコピーします。


    N1-ok> create update update file file ostype ostype [adminfile adminfile][responsefile responsefile]

    有効なostype の値は次のとおりです。

    • redhat-es3 Red Hat Enterprise Linux ES 3.0

    • redhat-as3 Red Hat Enterprise Linux, AS 3.0

    • redhat-as4 Red Hat Enterprise Linux, AS 4.0

    • redhat-es3-64 Red Hat Enterprise Linux ES 3.0, 64 ビット

    • redhat-as3-64 Red Hat Enterprise Linux, AS 3.0, 64 ビット

    • redhat-as4-64 Red Hat Enterprise Linux, AS 4.0, 64 ビット

    • solaris9x86 Solaris OS x86 プラットフォーム版 バージョン 9 7/05

    • solaris10x86 Solaris OS x86 プラットフォーム版 バージョン10

    • solaris9sparc Solaris OS SPARC プラットフォーム版 バージョン 9 7/05

    • solaris10sparc Solaris OS SPARC プラットフォーム版 バージョン 10

    • suse-es9 SUSE LINUX Enterprise Server 9

    • suse-es9-64 SUSE LINUX Enterprise Server 9, 64 ビット

    詳細は、『Sun N1 System Manager 1.1 コマンド行レファレンスマニュアル』「create update」を参照してください。


例 3–14 コマンド行での OS アップデートの作成

次のコマンド例は、OS アップデートの作成方法を示しています。OS アップデートは RH3_update という名前で、ostype が Red Hat Enterprise Linux, AS 3.0 、アップデートファイルの場所が /tmp/test-i386.rpmの場合です。


N1-ok> create update RH3_update file /tmp/test-i386.rpm ostype=redhat-as3

注意事項

「OS アップデートの作成の失敗」

Procedureサーバーまたはサーバーグループに OS アップデートをロードする

ここでは、ブラウザインタフェースを使用して OS アップデートをロードする手順を説明します。この説明のあとに、同じ操作をコマンド行で行う場合の例を示しています。

Solaris パッケージのインストールには、次のデフォルトの admin ファイルが使用されます。


mail=root
instance=unique
partial=nocheck
runlevel=nocheck
idepend=nocheck
rdepend=nocheck
space=quit
setuid=nocheck
conflict=nocheck
action=nocheck
basedir=default
authentication=nocheck

admin ファイルは、管理サーバー の /opt/sun/n1gc/etc ディレクトリにあります。

始める前に
手順
  1. N1 System Manager にログインします。

    詳細は、「N1 System Manager のブラウザインタフェースにアクセスする」を参照してください。

  2. 次のいずれかの操作を行い、サーバーまたはサーバーグループを含む表に移動します。

    • 「表示の選択」メニューから「すべてのサーバー」を選択します。

      サーバー表が表示されます。

    • 「表示の選択」メニューから「グループ別のサーバー」を選択します。

      サーバーグループ表が表示されます。

  3. 「ショートカット」区画からサーバーまたはサーバーグループに OS アップデートをドラッグアンドドロップします。

    「OS アップデートのロード」確認ダイアログボックスが表示されます。

  4. 「了解」ボタンをクリックし、選択したサーバーに OS アップデートをロードします。

    ダイアログが閉じます。

  5. 「ジョブ」タブをクリックします。

    ジョブの一覧表に、「OS アップデートのロード」ジョブに関する情報が表示されます。

  6. インストールが成功したことを確認します。


    N1-ok> show server server
    

例 3–15 コマンド行での OS アップデートのロード

次の例は、load コマンドを使用し、2 つのサーバーに OS アップデートをインストールする方法を示しています。


N1-ok> load server server1,server2 update SUNWn1gcsolsparcag 

詳細は、『Sun N1 System Manager 1.1 コマンド行レファレンスマニュアル』「load server」を参照してください。



例 3–16 サーバーグループへの OS アップデートのロード

次の例は、load コマンドを使用し、サーバーグループに OS アップデートをインストールする方法を示しています。


N1-ok> load group devgroup update SUNWupdate1,SUNWupdate2

詳細は、『Sun N1 System Manager 1.1 コマンド行レファレンスマニュアル』「load group」を参照してください。


注意事項

「OS アップデートの配備失敗」

Procedure使用可能な OS アップデートを一覧表示する

ここでは、N1 System Managerにコピーされた使用可能な OS アップデートを一覧表示する手順を説明します。これらの OS アップデートは、プロビジョニング可能なサーバーにインストールすることができます。

この説明のあとに、同じ操作をコマンド行で行う場合の例を示しています。

手順
  1. N1 System Manager にログインします。

    詳細は、「N1 System Manager のブラウザインタフェースにアクセスする」を参照してください。

  2. 「システムダッシュボード」タブをクリックします。

    「ショートカット」区画が表示されます。

  3. 「アップデート」タイトルバーにある「展開/折り畳み」アイコンをクリックします。

    アップデートの一覧が展開されます。

  4. 「一覧の編集」ボタンをクリックします。

    利用可能なアップデートが入った「一覧の編集」ダイアログボックスが表示されます。


例 3–17 コマンド行での使用可能な OS アップデートの一覧表示

次の例は、システム内のすべての OS アップデートを一覧表示する方法を示しています。


N1-ok> show update all

Procedureプロビジョニング可能なサーバーにインストールされている OS アップデートを一覧表示する


ヒント –

ブラウザインタフェースの「サーバーの詳細」ページを使用し、サーバーにインストールされているすべての OS アップデートを表示することもできます。


手順
  1. N1 System Manager にログインします。

    詳細は、「N1 System Manager のコマンド行にアクセスする」を参照してください。

  2. プロビジョニング可能なサーバーにインストールされている OS アップデートを一覧表示します。


    N1-ok> show server server
    

    詳細は、『Sun N1 System Manager 1.1 コマンド行レファレンスマニュアル』「show server」を参照してください。

ProcedureOS アップデートを削除する

ここでは、N1 System Manager から OS アップデートを削除する手順を説明します。この手順で、プロビジョニング可能なサーバーの OS アップデートが削除されるわけではありません。この具体的な方法の詳細は、「プロビジョニング可能なサーバーから OS アップデートをアンインストールする」を参照してください。

手順
  1. N1 System Manager にログインします。

    詳細は、「N1 System Manager のコマンド行にアクセスする」を参照してください。

  2. N1 System Manager から OS アップデートを削除します。


    N1-ok> delete update update
    

    詳細は、『Sun N1 System Manager 1.1 コマンド行レファレンスマニュアル』「delete update」を参照してください。

Procedureプロビジョニング可能なサーバーから OS アップデートをアンインストールする

始める前に
手順
  1. N1 System Manager にログインします。

    詳細は、「N1 System Manager のコマンド行にアクセスする」を参照してください。

  2. プロビジョニング可能なサーバーから OS アップデートをアンインストールします。


    N1-ok> unload server server[,server...] update update
    

    注意 – 注意 –

    ユーザー指定の名前が見つからなかった場合、コマンドは、一致するファイル名を持つ OS アップデートのアンインストールを試みます。show update コマンドで OS アップデートに対応するファイル名を一覧表示することができます。


    詳細は、『Sun N1 System Manager 1.1 コマンド行レファレンスマニュアル』「unload server」を参照してください。

Procedureサーバーグループから OS アップデートをアンインストールする

始める前に
手順
  1. N1 System Manager にログインします。

    詳細は、「N1 System Manager のコマンド行にアクセスする」を参照してください。

  2. サーバーグループ内の プロビジョニング可能なサーバーから OS アップデートをアンインストールします。


    N1-ok> unload group group update update
    

    注意 – 注意 –

    ユーザー指定の名前が見つからなかった場合、コマンドは、一致するファイル名を持つ OS アップデートのアンインストールを試みます。show update コマンドで OS アップデートに対応するファイル名を一覧表示することができます。


    詳細は、『Sun N1 System Manager 1.1 コマンド行レファレンスマニュアル』「unload group」を参照してください。