すべてのプロビジョニング可能なサーバー、つまり Sun N1 System Manager ソフトウェアによって検出されたすべての物理サーバーについて、add server コマンドで監視可能なオブジェクトを作成すると、管理機能がサポートされるようになります。管理機能は、監視のために CPU 統計データやファイルシステム、メモリーデータを定期的に読み出すために使用されます。
プロビジョニング可能なサーバーの監視対象のファイルシステムのデータは、プロビジョニング可能なサーバーにオペレーションシステムが配備され、管理機能が追加されないかぎり使用できません。管理機能を追加するには、次に示すように、add server feature コマンドに agentip キーワードを付けて使用します。
N1-ok> add server server-name feature basemanagement agentip agentip agentssh username/password |
N1-ok> add server server-name feature osmonitor agentip agentip agentssh username/password |
agentip は、監視するプロビジョニング可能なサーバーのプロビジョニングネットワークインタフェースの IP アドレスです。詳細は、『Sun N1 System Manager 1.1 コマンド行レファレンスマニュアル』の「add server」を参照してください。これらのコマンドで使用されている構文の詳細については、「基本管理機能を追加する」 and 「OS 監視機能を追加する」を参照してください。
機能の指定、変更を行う場合は、add server コマンドを使用する必要があります。set server コマンドでは機能の指定はできません。
add server コマンドは、OS リソース使用状況の監視、ネットワークの到達可能性の監視を有効にするときに便利です。ただし、ハードウェアの健全性の監視には使用できません。ハードウェアの健全性は、Sun N1 System Manager ソフトウェアで物理サーバーが検出されたときにデフォルトですでに監視されています。
OS リソースの使用状況の監視が有効でない場合は、ネットワークの到達可能性のポーリングはできません。
agentip サブコマンドの詳細は、「OS 監視機能を追加する」を参照してください。
add server コマンドは、サーバーに対して 1 回だけ発行します。監視を有効にしたり無効にしたりたびに発行する必要はありません。
プロビジョニング可能なサーバーの IP アドレスが変更された場合は、監視を有効または無効にする前に set server コマンドを再度使用します。
Sun N1 System Manager における、検出されたサーバーおよび初期化されたオペレーティングシステム用の監視のデフォルトのステータスは次のとおりです。
デフォルトでは、サーバーまたはその他ハードウェアが検出されると、そのサーバーまたはハードウェアの監視が有効になります。サーバーを監視するには、そのサーバーが検出されていて、正しく N1 System Manager に登録されている必要があります。このプロセスは、「サーバーの検出」で説明しています。デフォルトでは、管理サーバーのすべてに対してハードウェアセンサーの監視が有効になります。サーバーが削除され、再検出された場合は、そのサーバーに関する、監視のためのすべての状態が失われます。これは、サーバーを削除したときにそのサーバーに対して監視が有効であったかどうかに関係ありません。デフォルトでは、サーバーが再び検出されると、監視は true に設定されます。サーバーの検出の詳細は、「新しいサーバーを検出する」を参照してください。
デフォルトは無効です。プロビジョニング可能なサーバーに OS が正しくプロビジョニングされ、N1 System Manager 管理機能がサポートされると (add server feature コマンドを、agentip を付けて実行)、OS リソースの使用状況の監視が有効になります。OS のプロビジョニングは、N1 System Manager または外部 OS インストールで行うことができます。
特定の OS リソースの使用属性の値を監視する必要がない場合は、その属性を監視するためのしきい値を無効にすることができます。この場合、他の OS リソースの使用属性は引き続き監視することができます。これで、不要なアラームを防ぐことができます。例 5–4 に、この方法が示されています。しきい値の全般的な情報については、「監視しきい値」を参照してください。
デフォルトでは、プロビジョニング可能なサーバーの管理インタフェースが検出されると、そのインタフェースの監視が有効になります。デフォルトでは、管理機能が追加されると、他のインタフェースの監視も有効になります。
ここでは、コマンド行を使用して、サーバーのハードウェア健全性とオペレーティングシステムのリソース使用、ネットワークの到達可能性の監視を有効にする手順を説明します。
サーバーに管理機能を追加 (「基本管理および OS 管理機能の追加」 で説明しています) し、server という名前のサーバーで、管理エージェント IP およびセキュリティ資格を有効にします。
N1 System Manager にログインします。
詳細は、「N1 System Manager のコマンド行にアクセスする」を参照してください。
set serverを使用して monitored 属性を、true に設定します。
N1-ok> set server server monitored true |
この手順の server は、監視するプロビジョニング可能なサーバーの名前です。
サーバーの詳細を表示します。
N1-ok> show server server |
サーバーに管理機能を追加 (「基本管理および OS 管理機能の追加」 で説明しています) し、server という名前のサーバーで、管理エージェント IP およびセキュリティ資格を有効にします。この手順は、OS リソースの使用状況の監視には重要ですが。ハードウェアの健全性の監視には重要ではありません。
N1 System Manager にログインします。
詳細は、「N1 System Manager のコマンド行にアクセスする」を参照してください。
set groupを使用して monitored 属性を、true に設定します。
N1-ok> set group group monitored true |
このコマンドは、指定された名前のグループのサーバーに対して実行されます。詳細は『Sun N1 System Manager 1.1 コマンド行レファレンスマニュアル』の「set group」を参照してください。この手順の group は、監視するプロビジョニング可能なサーバーのグループの名前です。
サーバーグループの詳細を表示し、グループ内の各サーバーに対して監視が有効になっていることを確認します。
N1-ok> show group group |
グループ内の個別サーバーの特定の監視詳細を表示します。
N1-ok> show server server |
詳細な監視情報が出力に表示されます。表示される情報は、ハードウェア健全性、OS リソースの使用、ネットワークの到達可能性の監視のポーリング間隔およびしきい値です。ポーリング間隔については、「ポーリング間隔の設定」で説明しています。監視しきい値については、「監視しきい値」で説明しています。
保守作業を行う場合は、ハードウェアコンポーネントの監視を無効にして、イベントが生成されないようにすることができます。
N1 System Manager にログインします。
詳細は、「N1 System Manager のコマンド行にアクセスする」を参照してください。
set serverを使用して monitored 属性を、false に設定します。
N1-ok> set server server monitored false |
この例の server は、監視を停止するプロビジョニング可能なサーバーの名前です。このコマンドを実行すると、指定したサーバーの監視が無効になります。サーバーの監視を無効にすると、そのサーバーに関する属性のしきい値違反があっても、イベントは生成されません。
サーバーの詳細を表示します。
N1-ok> show server server |
監視が無効であることが出力に示されます。
特定の OS リソースの使用属性の値を監視する必要がない場合は、その属性を監視するためのしきい値を無効にすることができます。この場合、他の OS リソースの使用属性は引き続き監視することができます。これで、不要なアラームを防ぐことができます。例 5–4 に、この方法が示されています。しきい値の全般的な情報については、「監視しきい値」を参照してください。OS リソースの使用監視機能は完全に削除することもできます。「OS 監視機能を削除する」を参照してください。
ここでは、サーバーグループの監視を無効にする手順を説明します。保守作業を行う場合は、ハードウェアコンポーネントの監視を無効にして、イベントが生成されないようにすることができます。
サーバーの監視を無効にすると、そのサーバーのハードウェア健全性監視、OS 監視、ネットワークの到達可能性監視のすべてが無効になります。
N1 System Manager にログインします。
詳細は、「N1 System Manager のコマンド行にアクセスする」を参照してください。
set groupを使用して monitored 属性を、false に設定します。
N1-ok> set group group monitored false |
このコマンドは、指定された名前のグループのサーバーに対して実行されます。詳細は『Sun N1 System Manager 1.1 コマンド行レファレンスマニュアル』の「set group」を参照してください。この手順の group は、監視を停止するプロビジョニング可能なサーバーのグループの名前です。このコマンドを実行すると、グループ内のすべてのサーバーの監視が無効になります。サーバーグループの監視を無効にすると、そのグループ内のサーバーに関する属性のしきい値違反があっても、イベントは生成されません。
サーバーグループの詳細を表示して、グループ内のすべてのサーバーに対して監視が無効になっていることを確認します。
N1-ok> show group group |