Sun N1 System Manager 1.1 管理ガイド

OS ディストリビューションの管理

この節では、次の作業について説明します。

OS ディストリビューションおよびフラッシュアーカイブのコピー

プロビジョニング可能なサーバーに OS をインストールする前に、OS イメージをコピーしておく必要があります。このコピーされたイメージのことを OS ディストリビューションと呼びます。OS イメージは、管理サーバー 上にあるファイル、あるいはネットワークマウントされているファイルシステムからコピーできます。OS ディストリビューションは、管理サーバーの次のディレクトリにコピーされます。

サポートされるファイルの種類は以下のとおりです。


注 –

N1 System Manager は、Solaris OS CD および CD ISO ファイルのコピーはサポートしていません。コピーには、Solaris DVD または DVD ISO ファイルを使用してください。


各プロビジョニング可能なサーバーのタイプ別のサポートされているディストリビューションの詳細な一覧は、「プロビジョニング可能なサーバーでサポートされているオペレーティングシステム」を参照してください。

OS ディストリビューションをコピーするには、 create コマンドを、 os キーワードを付けて使用します。構文およびパラメータの詳細については、N1–ok コマンド行で help create os と入力するか、『Sun N1 System Manager 1.1 コマンド行レファレンスマニュアル』「create os」を参照してください。

OS ディストリビューションをコピーしたあとは、カスタマイズした OS プロファイルとともに使用するために、管理サーバーにフラッシュアーカイブファイルをコピーすることができます。フラッシュアーカイブのコピーにはいくつかの手動操作が必要になりますが、これによってN1 System Manager で OS ディストリビューションをロードするもっとも効率的な方法を取ることが可能になります。「管理サーバーにフラッシュアーカイブをコピーする」を参照してください。

ProcedureISO ファイルから OS ディストリビューションをコピーする

ここでは、コマンド行を使用して、一群の ISO ファイルから 管理サーバーに OS ディストリビューションをコピーする手順を説明します。


注 –

ディストリビューションをコピーすると、デフォルトでは、同じ名前で OS プロファイルが作成されます。追加されたプロファイルは、ブラウザインタフェースの「ショートカット」区画の OS プロファイル一覧に表示されます。また、N1–ok> プロンプトで show osprofile all と入力することによって確認することもできます。


始める前に

アクセス可能な、または 管理サーバー によってネットワークマウント済みのディレクトリに ISO ファイルをダウンロードします。


注 –

N1 System Manager は、Solaris OS CD および CD ISO ファイルのコピーはサポートしていません。コピーには、Solaris DVD または DVD ISO ファイルを使用してください。


手順
  1. N1 System Manager にログインします。

    詳細は、「N1 System Manager のコマンド行にアクセスする」を参照してください。

  2. 次のコマンドを入力します。


    N1-ok> create os os file file[,file...]

    詳細は、『Sun N1 System Manager 1.1 コマンド行レファレンスマニュアル』「create os」を参照してください。

  3. OS ディストリビューションがコピーされていることを確認します。


    N1-ok> show os all
    

    OS ディストリビューションが出力に表示されます。


例 3–2 ファイルからの OS ディストリビューションの作成

次の例は、solaris_ver9 という名前の OS ディストリビューションを作成する方法を示しています。


N1-ok> create os solaris_ver9 file /tmp/solaris_9.iso1,/tmp/solaris_9.iso2
Job "7" started.

参照

ディストリビューションのロード方法については、「サーバーまたはサーバーグループに OS プロファイルをロードする」を参照してください。

ProcedureCD または DVD から OS ディストリビューションをコピーする

ここでは、コマンド行を使用して CD または DVD から管理サーバーに OS ディストリビューションをコピーする手順を説明します。


注 –

N1 System Manager は、Solaris OS CD のコピーはサポートしていません。Solaris DVD をコピーしてください。


複数のインストール CD から OS ディストリビューションをコピーする場合は、複数回 create os コマンドを実行します。たとえば 2 枚の CD で提供されている OS ディストリビューションをコピーする場合は、最初の CD を挿入してから、 create os コマンドを実行して、そのジョブが完了するのを待ちます。最初のジョブが完了したら、2 枚目の CD を挿入し、再度 create os コマンドを実行し、そのジョブが完了するのを待ちます。2 つ目のジョブが完了すると、OS ディストリビューションのコピーが成功したことになります。


注 –

ディストリビューションをコピーすると、デフォルトでは、同じ名前で OS プロファイルが作成されます。追加されたプロファイルは、ブラウザインタフェースの「ショートカット」区画の OS プロファイル一覧に表示されます。また、N1–ok> プロンプトで show osprofile all と入力することによって確認することもできます。


手順
  1. Disk 1 を挿入して次のコマンドを入力します。


    N1-ok> create os os cdrom cdrom
    

    「OS ディストリビューションの作成」ジョブが開始します。ジョブ ID を書き留めます。ジョブが完了したら、次のディスクを挿入します。詳細は、『Sun N1 System Manager 1.1 コマンド行レファレンスマニュアル』「create os」を参照してください。


    注 –

    次のディスクを挿入するよう求められることはありません。「OS ディストリビューションの作成」ジョブの完了と OS のディスク番号を確認しながら進めます。ジョブが完了すると、イベントが生成されます。


  2. Disk 2 を挿入して次のコマンドを入力します。


    N1-ok> create os os cdrom cdrom
    
  3. 必要に応じて、次のディスクの処理を続けます。

  4. 最後の「OS ディストリビューション の作成」ジョブが完了したら、次のコマンドを入力します。


    N1-ok> show os os
    

    新しい OS ディストリビューションが出力に表示されます。

注意事項

「OS ディストリビューションの障害追跡」

次の手順

プロファイルを使用して OS ディストリビューションをロードする方法は、「サーバーまたはサーバーグループに OS プロファイルをロードする」を参照してください。

Procedure管理サーバーにフラッシュアーカイブをコピーする

ここでは、コマンド行を使用し、サーバーまたはサーバーグループにフラッシュアーカイブファイルを設定および配備する手順を説明します。

始める前に
手順
  1. スーパーユーザーとして管理サーバーにログインします。

    詳細は、「N1 System Manager のコマンド行にアクセスする」を参照してください。

  2. 次のアクションのどれか 1 つを実行します。

    • 管理サーバーで Solaris オペレーティングシステムが実行されている場合は、/etc/dfs/dfstab ファイルの最後のコメントの下に share -F nfs -o ro,anon=0 -d "Flash Share" /jumpstart/Flashという 1 行を追加して変更します。

      次に例を示します。


      # Put custom additions below (Do not change/remove this line)
      share -F nfs -o ro,anon=0 -d "Flash Share" /jumpstart/Flash
    • 管理サーバーで Linux が実行されている場合は、/etc/exports ファイルの最後のコメントの下に /jumpstart/Flash *(ro,no_root_squash) という 1 行を追加して変更します。

      次に例を示します。


      # Put custom additions below (Do not change/remove this line)
      /jumpstart/Flash      *(ro,no_root_squash)
  3. フラッシュアーカイブファイルを /jumpstart/Flash ディレクトリにコピーします。

  4. 次のいずれかを実行し、NFS を再起動します。

    • 管理サーバーで Solaris オペレーティングシステムが実行されている場合は、次のように入力します。


      # /etc/init.d/nfs.server stop
      # /etc/init.d/nfs.server start
      
    • 管理サーバーで Linux が実行されている場合は、次のように入力します。


      # /etc/init.d/nfs restart
      

      または


      # /etc/rc3.d/S60nfs restart
      
  5. 上記の 手順 3 でコピーしたフラッシュアーカイブファイルの場所を指定する OS プロファイルを作成します。


    N1-ok> create osprofile osprofile os os rootpassword rootpassword flar flar 
    description description language language timezone timezone
    

    flar 属性は、フラッシュアーカイブファイルのパスとファイル名です。例: /jumpstart/Flash/archive1.flar

    OS プロファイルが作成されます。

  6. 次のコマンドを入力し、OS プロファイルの設定を確認します。


    N1-ok> show osprofile osprofile
    

    OS プロファイルの詳細が表示されます。パーティションの設定が用途にかなっているかどうかを確認します。パーティションの設定およびその例については、「OS プロファイルを作成する」を参照してください。

  7. サーバーまたはサーバーグループに OS プロファイルをロードします。

    「サーバーまたはサーバーグループに OS プロファイルをロードする」を参照してください。


例 3–3 Solaris 9 OS フラッシュアーカイブの配備

次の例は、フラッシュアーカイブファイルを使用する OS プロファイルを作成する方法を示しています。


N1-ok> create osprofile solaris9_flar rootpassword admin description "solaris 
9 with flar" os solx86 flar /jumpstart/Flash/S9-u7-req-v20z.archive

次の例は、OS プロファイルに root パーティションおよびスワップパーティションを追加する方法を示しています。


N1-ok> add osprofile solaris9_flar partition / sizeoption free device 
c1t1d0s0 type ufs

N1-ok> add osprofile solaris9_flar partition swap sizeoption fixed size 128 
device c1t1d0s1 type swap

次の例は、サーバーに、変更された OS プロファイルを配備する方法を示しています。


N1-ok> load server 192.168.73.2 osprofile 
solaris9_flar networktype=static ip=192.168.73.244

networktype 属性には、インストールされたホストの IP アドレスを 192.168.73.244 に割り当てることが指定されています。


ProcedureOS ディストリビューションを削除する


注 –

配備済みの OS プロファイルに OS ディストリビューションが関連付けられている場合、ディストリビューションを削除することはできません。配備された OS プロファイルとは、現在プロビジョニング可能なサーバーにインストールされているプロファイルです。


始める前に

OS ディストリビューションに関連付けられているすべての OS プロファイルを削除してください。これには、OS ディストリビューションがコピーされたときに作成されたデフォルトの OS プロファイルも含まれます。OS プロファイルが配備中で削除できない場合は、配備が完了したあとで削除します。手順については、「OS プロファイルを削除する」を参照してください。

手順
  1. N1 System Manager にログインします。

    詳細は、「N1 System Manager のコマンド行にアクセスする」を参照してください。

  2. 次のコマンドを入力します。


    N1-ok> delete os os
    

    ディストリビューションが削除されます。詳細は、『Sun N1 System Manager 1.1 コマンド行レファレンスマニュアル』「delete os」を参照してください。

  3. 使用可能な OS ディストリビューションを表示します。


    N1-ok> show os all
    

    削除した OS ディストリビューションが出力に含まれていないことを確認します。