この章では、Sun N1TM System Manager 1.1 で判明している問題について説明します。
この節では、N1 System Manager 1.1 リリースでサポートされていない機能とソフトウェアを示します。
N1 System Manager 製品は、英語と日本語にのみ対応しています。ブラウザインタフェースとコマンド行のヘルプは、英語だけです。
create update コマンドでは、プロビジョニング可能なサーバーにインストールする OS の種類として次の OS が示されますが、現在、N1 System Manager では、これらの OS はサポートしていません。
Red Hat Enterprise Linux WS 3.0
Red Hat Enterprise Linux WS 3.0、64 ビット
Red Hat Enterprise Linux WS 4.0
Red Hat Enterprise Linux WS 4.0、64 ビット
N1 System Manager では、ジョブの種類ごとに重みが関連付けられます。重みは、システムリソースに対してジョブが生む負荷を反映しています。システムにかけることができる負荷総量に対するグローバル制限もあります。次の表は、各種ジョブ (ユーザーレベル) の重みをまとめています。最大許容負荷は 1000 です。
表 1–1 ジョブの重み値
作業 |
重み |
---|---|
OS 配備 |
500 |
パッケージ配備 |
500 |
パッケージのアンインストール |
500 |
検出 |
200 |
ファームウェアの配備 |
500 |
リモートコマンドの実行 |
200 |
ジョブの削除 |
400 |
OS の作成 |
1000 |
サーバーのリセット |
200 |
サーバーの電源オフ |
200 |
サーバーの電源オン |
200 |
サーバーの情報更新 |
200 |
サーバー機能の設定 |
200 |
サーバーの削除 |
100 |
サーバーの追加 |
100 |
負荷総量は、実行しているすべてのジョブの負荷の合計です。システムは、次の時点で現在の負荷総量と最大許容負荷を比較します。
新しいジョブをキューに入れたあと
ジョブの実行を完了または停止したあと
現在の負荷総量と最大許容負荷との間に十分な差があり、ジョブキューの先頭にあるジョブを処理できる状態の場合、そのジョブは実行中の状態に格上げされ、そうでない場合は、待ち状態のままになります。システム上で同時に実行可能なジョブの組み合わせは、現在の負荷総量によって決まります。
たとえば OS 配備のジョブは、2 つだけ同時に実行でき (500 + 500 ≦ 1000)、OS 配備のジョブが 1 つの場合は、2 つのサーバー電源オフのジョブを同時に実行できます(500 + 200 + 200 ≦ 1000)。
管理サーバーへの SLES 9 SP1 OS ディストリビューションのコピーは、次の手順で行います。
directory の部分は、SLES9 SP1 ISO イメージがあるディレクトリの名前に置き換えてください。
SLES 9 ディストリビューションをコピーします。
# n1sh create os sles9u1 file /directory/SLES-9-i386-RC5-CD1.iso,/directory/SLES-9-i386-RC5-CD2.iso, /directory/SLES-9-i386-RC5-CD3.iso,/directory/SLES-9-i386-RC5-CD4.iso, /directory/SLES-9-i386-RC5-CD5.iso,/directory/SLES-9-i386-RC5-CD6.iso |
OS の作成コマンドが完了するのを待って、次の手順に進みます。
SLES 9 Update 1 ディストリビューションをコピーします。
# n1sh create os sles9u1 file directory/SLES-9-SP-1-i386-RC5-CD1.iso,directory/SLES9/SLES-9-SP-1-i386-RC5-CD2.iso, directory/SLES-9-SP-1-i386-RC5-CD3.iso |
この節では、判明している文書の誤りについて説明します。
デフォルトディストリビューショングループの一覧に誤りがあります。Solaris プロファイルにある Core は、正しくは Entire Distribution plus OEM Support です。Red Hat プロファイルにある Base は、正しくは Everything です。
OS ディストリビューションは、プロビジョニング可能なサーバー に配備されていても、削除できます。ただし、関係している OS プロファイルをすべて削除してからでないと、OS ディストリビューションは削除できません。
OS プロファイルは、プロビジョニング可能なサーバーに配備されていても、削除できます。
SUSE LINUX Enterprise Server 9 の type 値が無効です。sles9 ではなく、suse です。
この節では、『Sun N1 System Manager 1.1 サイト計画の手引き』の記述の誤りをまとめています。
最後の注を含めて、『Sun N1 System Manager 1.1 サイト計画の手引き』の「管理サーバーの接続」 の説明は、『Sun N1 System Manager 1.1 サイト計画の手引き』の「管理ネットワーク、プロビジョニングネットワーク、データネットワークを別々にした構成」 の最初の構成例にしか該当しません。 接続情報については他の構成例を参照してください。
『Sun N1 System Manager 1.1 サイト計画の手引き』の「プロビジョニングネットワークとデータネットワークを結合し、管理ネットワークを別にした構成」 および 『Sun N1 System Manager 1.1 サイト計画の手引き』の「プロビジョニングネットワーク、データネットワーク、管理ネットワークを結合した構成」 の注意書きは、正しくは次のとおりです。
データネットワーク上での DHCP サービスは、N1 System Manager の DHCP サービスのみである必要があります。
この節では、『Sun N1 System Manager 1.1 管理ガイド』で判明している記述の誤りをまとめています。
『Sun N1 System Manager 1.1 管理ガイド』の「N1 System Manager のデータベースおよび構成ファイルを復元する」の手順では、その手順を始める前に、交換用の管理サーバーにオペレーティングシステムと N1 System Manager ソフトウェアをインストールする必要があることが、明確に記述されていません。 詳細は、『Sun N1 System Manager 1.1 サイト計画の手引き』の第 3 章「管理サーバーでの OS のインストールと設定」および『Sun N1 System Manager 1.1 インストールおよび構成ガイド』を参照してください。
『Sun N1 System Manager 1.1 管理ガイド』の「監視構成ファイルでのポーリング間隔の変更」 という節にある、表 5–3「デフォルトポーリング間隔の出荷時設定」に示されている工場出荷時のデフォルトのポーリング間隔値は、次のようになります。
ハードウェアの健全性 |
120 秒 |
OS リソース |
120 秒 |
ネットワークの到達可能性 |
60 秒 |
工場出荷時のデフォルトのポーリング間隔は 600 秒です。
ハードウェアの健全性 |
600 秒 |
OS リソース |
600 秒 |
ネットワークの到達可能性 |
600 秒 |
この節では、N1 System Manager のインストールに関して判明している問題点をまとめています。
N1 System Manager の実行が中断されて再起動されると、手順 5 の「Install OS provisioning components」で N1 System Manager のインストールが失敗することがあります。この問題が発生した場合は、その後の N1 System Manager のアンインストール、再インストールが失敗します。
最初のインストール失敗のあと、インストールログファイル /var/tmp/installer.log.latest には以下のメッセージが含まれます。
Installing Master Server ... Error! Missing file (looked for /opt/SUNWn1sps /N1_Grid_Service_Provisioning_System_5.1 /server/postgres/postgresql.conf.in)! print() on closed filehandle GEN0 at /usr/perl5/5.8.4/lib/i86pc-solaris-64int/IO/Handle.pm line 399. SPS install failed with exit status: 256 ----------------------------- 2k. Which port should Postgres listen on? (default: 5434) [1024-65535] spawn id(3) is not a tty. Not changing mode at /usr/perl5/site_perl/5.8.4/Expect.pm line 375. admin admin admin ** Invalid Input. Enter a numeric value for the port number. 2k. Which port should Postgres listen on? (default: 5434) [1024-65535] spawn id(3) is not a tty. Not changing mode at /usr/perl5/site_perl/5.8.4/Expect.pm line 375. admin admin admin ** Invalid Input. Enter a numeric value for the port number. 2k. Which port should Postgres listen on? (default: 5434) [1024-65535
N1 System Manager ソフトウェアをアンインストールして再インストールすると、インストールログには次のメッセージが含まれます。
Error! Failed to initialize the database (exit value was 1). Exiting.. print() on closed filehandle GEN0 at /usr/lib/perl5/5.8.0 /i386-linux-thread-multi/IO/Handle.pm line 395. SPS install failed with exit status: 256 |
回避策: 管理サーバー にインストールされているオペレーティングシステムに従って、適切な回避手順をとってください。インストールエラーの発生具合によっては、手順中の作業が正しく完了しないことがあります。その場合は、次の手順に進んでください。
Solaris がインストールされている Sun Fire X4100 または X4200 管理サーバー の場合:
サーバーとエージェントを停止します。
# su - n1gsps -c "/opt/SUNWn1sps/N1_Service_Provisioning_System_5.1/server/bin/cr_server stop" # su - n1gsps -c "/opt/SUNWn1sps/N1_Service_Provisioning_System/agent/bin/cr_agent stop" |
サービスプロビジョニングを手動でアンインストールします。
# /opt/SUNWn1sps/N1_Service_Provisioning_System_5.1/cli/bin/cr_uninstall_cli.sh # /opt/SUNWn1sps/N1_Service_Provisioning_System_5.1/server/bin/cr_uninstall_ms.sh |
次のパッケージを削除します。
SUNWspsc1
SUNWspsms
SUNWspsml
# pkgrm SUNWspsc1 # pkgrm SUNWspsms # pkgrm SUNWspscl |
「 Do you want to remove this package? [y,n,?,q]」というプロンプトで y を入力します。 pkgrm: ERROR: no package associated with SUNWspscl というメッセージが表示された場合、そのパッケージは手順 2 ですでに削除されています。パッケージの削除を続けてください。
サービスプロビジョニングディレクトリとファイルを削除します。
# cd / # rm -rf /opt/SUNWn1sps/ # rm /n1gc-setup/sps/state # rm /n1gc-setup/state/0installSPS.pl.state |
管理サーバー を再起動して、N1 System Manager ソフトウェアをインストールします。
Linux がインストールされている Sun Fire X4100 または X4200 管理サーバー の場合:
サーバーとエージェントを停止します。
# su - n1gsps -c "/opt/sun/N1_Service_Provisioning_System_5.1/server/bin/cr_server stop" # su - n1gsps -c "/opt/sun/N1_Service_Provisioning_System/agent/bin/cr_agent stop" |
サービスプロビジョニングディレクトリとファイルを削除します。
# cd / # rm -rf /opt/sun/N1_Grid_Service_Provisioning_System_5.1 # rm -rf /opt/sun/N1_Grid_Service_Provisioning_System # rm -rf /opt/sun/N1_Service_Provisioning_System # rm -rf /opt/sun/N1_Service_Provisioning_System_5.1 # rm /n1gc-setup/sps/state # rm /n1gc-setup/state/0installSPS.pl.state |
管理サーバー を再起動して、N1 System Manager ソフトウェアをインストールします。
外付けの DVD-ROM を使用した OS ディストリビューションの作成が失敗することがあります。これは、ネットワーク応答時間がさらに長くなり、ジョブがタイムアウトするためです。
回避策: 管理サーバー で n1smconfig コマンドを使用し、ジョブのタイムアウト値を最長値の 3 時間にしてください。
この節では、セキュリティに関して判明している問題点をまとめています。
イベントの更新フレームは 10 秒おきに再読み込みされ、それによってユーザーのセッションのタイムスタンプが更新されます。このため、ブラウザインタフェースセッションがタイムアウトしません。
回避策: ブラウザインタフェースを使い終えたら、明示的にログアウトしてください。
この節では、検出に関して判明している問題点をまとめています。
Sun Fire X4100 および Sun Fire X4200 サーバーが検出に失敗したときに、「ドライバを検出できません」という紛らわしいエラーメッセージが返されます。このエラーは、管理サーバーがサーバーとの SSH 接続を作成できないために発生します。
回避策: ssh を使用してシステムに直接アクセスすることによって SSH 資格を確認し、必要に応じて資格を更新してください。
Sun Fire V20z あるいは V40z サーバーの SSH 資格が構成されていて、IPMI 資格が構成されていないと、そのサーバーの検出に失敗します。この問題が発生する可能性があるのは、次のような場合です。
すべての SP ファームウェアリビジョン - サーバーに SSH 資格が構成されていただけで、IPMI 資格は構成されていなかった。
ファームウェアリビジョン 2.3.0.11 以降 - SSH および IPMI 資格ともに構成されていたが、ipmi disable channel lan コマンドを使用し、サービスプロセッサの IPMI が手動で無効にされていた。このコマンドは、IPMI 資格を構成解除します。以前のファームウェアリビジョンでは、発生しませんでした。
この問題が発生すると、次のエラーメッセージが表示されます。
検出ジョブ
Errors Results Result 1: Server: 10.0.3.12 Status: -3 Message: An exception occurred trying to access 10.0.3.12. Please refer to the log file for more information. |
syslog ファイル
Aug 25 17:43:26 lab126-rh-n1sm cacao[9720]: v20z.V20zAuthService.authenticate : IPMI channel enabling failed. IPMI user account needs to be initialized. |
回避策: 次の手順で Sun Fire V20z または Sun Fire V40z サーバーで IPMI を有効にして、検出をやり直してください。
サービスプロセッサにログインします。
IPMI を有効にします。
sp$ ipmi enable channel lan |
パスワードの入力を求められたら、入力します。
この節では、OS プロビジョニング (配備) に関して判明している問題点をまとめています。
ネットワークスイッチでのスパニングツリー設定に関する既知の問題が原因で、Red Hat や SUSE Linux の OS 配備がタイムアウトしたり、停止したりすることがあります。
回避策: 管理サーバーと対象のサーバーのプロビジョニングネットワーク接続に使用されているスイッチまたはスイッチポート上のスパニングツリーを無効にしてください。
Red Hat Linux 3.0 Update 2 の OS 配備が、タイムアウトが原因で停止し、対話モードになることがあります。
回避策: Update 3 以降を使用してください。
ブラウザインタフェースで「OS プロファイルのロード」ウィザードを使用し、プロビジョニング対象から除外するサーバーを入力するときに、「サーバー以外」フィールドが機能しません。この機能は、ブラウザインタフェースから使用できません。
回避策: コマンド行インタフェースから load server コマンドを使用してください。
「OS プロファイルのロード」ウィザードで、デフォルト設定を選択しなかった時に、ユーザーがホスト名と構成を 2 回入力する必要がありますが、これについて明確な説明がありません。
ウィザードでは、2 つの手順で、ユーザーはホスト名の入力が求められます。
最初のプロンプトでは、インストール中に使用されるホスト名の入力が求められます。
2 つめのプロンプトでは、インストールが完了したあとで使用するホスト名の入力が求められます。
これらの値は同じであっても、違っていてもかまいません。
Solaris 10 より前のバージョンの Solaris では、/usr/sbin/ に dhcpd デーモンがインストールされましたが、Solaris 10 では、/usr/local/sbin/ に dhcpd デーモンがインストールされます。このため、マシンの再起動、または dhcpd デーモンの終了を行うと、dhcpd デーモンが再起動できなくなります。
回避策: Solaris 管理サーバーを再起動するか、停止した場合は、その都度、起動後に、その管理サーバーで次のコマンドを入力する必要があります。
/opt/SUNWscs/sbin/s_dhcp_config.pl -e -I interface |
この節では、ブラウザインタフェースおよびコマンド行インタフェースに関して判明している問題点をまとめています。
検出されたサーバー間で管理 IP アドレスを交換すると、IP アドレスを交換したサーバーの詳細情報が、その 2 つのサーバー間で入れ替わって表示されます。たとえばサーバー A と B の間で管理 IP アドレスを交換した場合、「show server A」でサーバー B の情報、「show server B」でサーバー A の情報が表示されます。
回避策: IP アドレスを交換したサーバーを両方とも削除し、再検出してください。これにより、サーバーに関するユーザー提供の情報は、すべて失われます。
ブラウザインタフェースが使用するフレームは同期をとっています。そうしたフレームの 1 つでブラウザの「戻る」ボタンをクリックすると、 フレームの同期が失われることがあります。
回避策: F5 キーを押すか、ページを更新して、フレームの同期をとってください。
Solaris 管理サーバーからプロビジョニング可能なサーバーに Solaris OS ディストリビューションをロードしようとすると、ネットワークブートプロセスの起動後ただちに、 prom_panic: Could not mount filesystem というエラーにより、ロードに失敗します。このエラーメッセージが表示されたあと、プロビジョニング可能なサーバー はブートデバッガモードになります。
回避策: 次を入力して、管理サーバー で NFS サービスをいったん停止し、再開してください。
# /etc/init.d/nfs.server stop # /etc/init.d/nfs.server start |
N1 System Manager ブラウザインタフェースから起動したシリアルコンソールの最後の行が、シリアルコンソールウィンドウに表示されません。
回避策: Enter キーまたは Return キーを押すと、最後の行が表示されます。
Web ブラウザインタフェースからのシリアルコンソールアクセスに使用されるアプレットは、N1 System Manager 管理サーバー に通信を返す場合にのみ SSHv1 を使用します。この機能を使用するには、N1 System Manager 管理サーバー 側で SSHv1 が使用可能である必要があります。
回避策: SSHv1 およびシリアルコンソールの Web ブラウザインタフェースを使用可能にしない場合は、n1sh コマンド行インタフェースからシリアルコンソール機能を利用できます。
show server コマンドやブラウザインタフェースのサーバー表で、Red Hat Enterprise Linux AS/ES 4.0 Update 1 OS がインストールされているプロビジョニング可能なサーバーを表示すると、バージョンが誤って表示されます。たとえば Linux RedHat 4ES U1 が Linux RedHat 4ES U4 と表示されます。
回避策: 回避策はありません。
Web コンソール機能を使用するには、Web コンソールのホストである対象のシステムの管理ネットワークにブラウザクライアントがアクセスできる必要があります。
回避策: 対象のシステムの管理ネットワークにアクセスできるホストで、ブラウザインタフェースを実行してください。
Sun Fire X4100 または Sun Fire X4200 サーバーで、シリアルコンソール機能をコマンド行 (connect server コマンド) またはブラウザインタフェースで使用したときに、問題が発生します。
回避策: シリアルコンソールを実行し直してください。
管理サーバーの再起動後にコマンド行 (show server コマンド) またはブラウザインタフェースを使用すると、すべてのサーバーの一覧表示に少なくとも 5 分の時間がかかります。これは、サーバーの表示を初めて行うときにのみ発生します。
回避策: 回避策はありません。
ブラウザインタフェースの「サーバーの詳細」ページからシリアルコンソール機能を利用するには、ブラウザを実行するシステムに Java Plugin 1.2 以降がインストールされている必要があります。N1 System Manager でサポートされているすべてのブラウザに、このインストールが行われているわけではありません。
この節では、ファームウェアの更新に関して判明している問題点をまとめています。
デュアルコアの Sun Fire V20z および Sun Fire V40z サーバーのファームウェアはリビジョン 2.3.x 以降である必要があります。N1 System Manager は、2.3.x より前のリビジョンのファームウェアの配備を禁止しません。2.3.x より前のリビジョンのファームウェアを配備すると、サーバーのサービスプロセッサで問題が発生することがあります。
回避策: 更新する前にファームウェアのリビジョンをしっかりと確認してください。
Solaris OS アップデートのインストールに失敗すると、インストールに使用された admin ファイルのコピーが、プロビジョニング可能なサーバー から削除されません。失敗の原因が admin ファイルが壊れているか無効である場合、以降の OS アップデートのインストールで問題の admin ファイルが置き換えられず、失敗が繰り返されることがあります。
回避策: プロビジョニング可能なサーバーの /tmp ディレクトリから package-filename.admin ファイルを削除し、OS アップデートのインストールをやり直してください。OS アップデート用にカスタマイズした admin ファイルを使用する場合は、そのファイルが有効であることを確認してください。
パッケージの名前と、そのパッケージをインストールするファイルの名前が異なり、そのパッケージのインストールとアンインストールに admin ファイルを使用する必要がある場合、OS アップデートを使用して、対象ホストにパッケージをインストールすることはできます。しかし、その後、N1 System Manager から OS アップデート (パッケージ) をアンインストールすることはできません。
回避策: 次のいずれかの方法で、不適切な名前のパッケージを削除できます。
N1 System Manager を使用してパッケージをインストールする前にパッケージの名前に合わせてパッケージファイル名を変更する。
パッケージ名に合わせて、プロビジョニング可能なサーバーの /tmp ディレクトリ内の admin ファイル名を変更する。たとえば package-filename .admin を package-name .admin に変更します。
pkgrm を使用し、プロビジョニング可能なサーバー から手動でパッケージを削除する。
プロビジョニング可能なサーバーへの再配備で、そのサーバーの IP アドレスが前回配備時に割り当てられていた IP アドレスと同じ場合、OS 監視サポートを初期化することができないことがあります。IpUnreachableException が生成されますが、これは、/.ssh/known_hosts ファイルに元の配備 IP アドレスが含まれているためです。
回避策: スーパーユーザーとして管理サーバーにログインし、/.ssh/known_hosts ファイルをエディタで開いてサーバーの ssh キーエントリを削除するか、/.ssh/known_hosts ファイル自体を削除してください。
Solaris OS がインストールされたサーバーに Red Hat Linux アップデートをロードしようとすると、Sun N1 System Manager によってアップデートジョブの開始が試みられますが、失敗します。
回避策: インストールされている OS とそのアップデートに互換性があることを確認してください。プロビジョニング可能なサーバーの OS は show server コマンド、OS アップデートの OS の種類は show update コマンドで、それぞれ確認できます。
サーバーの初期化 (OS リソースの監視) 時に unmonitored や unknown フィルタ値が機能しません。具体的には、次のコマンドを使用できません。
N1-ok> show server utilization=unmonitored N1-ok> show server utilization=unknown |
回避策: 回避策はありません。
show server health=unmonitored コマンドを実行すると、監視無効状態のサーバーがあっても、サーバー表が返されません。
回避策: 回避策はありません。
説明属性でアポストロフィを使用すると、create notification コマンドで問題が発生します。
回避策: アポストロフィを別のアポストロフィでエスケープするか (例: Paul”s Notification) か、説明でアポストロフィを使用しないでください。
すべてのジョブの実行が完了しても、「表示の選択」セクション内のサーバーの横に、時計アイコンが表示され続けることがあります。これは、更新機能の問題です。
回避策: 「更新」ボタンをクリックするか、F5 キーを押すことによって、ブラウザインタフェースを更新してください。
ユーザー指定のポーリング値が 10 分未満でも、プロビジョニング可能なサーバー で OS 監視がいったん停止され、再開されると、10 分経過するまで OS のステータスは更新されません。
回避策: 回避策はありません。
プロビジョニング可能なサーバーのネットワークインタフェースが使用できない場合、ブラウザインタフェースの OS リソースの健全性は、次の更新で「アクセス不能」に変わるべきですが、現在は、ステータスは変わりません。
N1 System Manager がインストールされている場合、デフォルトでは、ネットワークおよび更新の間隔は 10 分に設定されます。ネットワークと更新の間隔が異なる場合、OS リソースの健全性とネットワークステータスは異なる間隔で更新されます。このため、プロビジョニング可能なサーバーのデータネットワークインタフェースが到達不可能な場合、表示される結果は異なり、ネットワークのポーリング間隔は、OS リソースの更新間隔より短くなります。
ネットワークステータスは、ブラウザインタフェースの「すべてのサーバー」画面より、「サーバーの詳細」画面の方が先に更新されます。こうした違いがあるため、「すべてのサーバー」画面の OS リソースの健全性ステータスは、次の OS リソースの更新時 (デフォルトでは 10 分おき) に「アクセス不能」に変わります。10 minutes).
回避策: OS リソースの健全性ステータスを表示する場合は、show server server name コマンドを使用してください。
OS 作成ジョブの実行中にシステムの空きディスク領域が不足すると、ジョブステータスとして「実行中」が表示されます。その後、空きディスク領域ができて、N1 System Manager が再起動されると、OS 作成ジョブが失敗したにもかかわらず、ジョブステータスが「完了」に変わります。
問題のジョブのステータスは「完了」のままで、訂正できません。
回避策:
少なくとも 3G バイトの空きディスク領域を確保します。
いったん N1 System Manager を停止して、再起動します。
OS 作成のジョブを再度実行します。
適切な OS 監視サポートが追加されているにもかかわらず、ext3 以外のファイルシステムがあるプロビジョニング可能な Linux サーバーで、ファイルシステム監視が機能しません。N1 System Manager では、Linux サーバーの ext3 ファイルシステムのみ監視できます。
回避策: ext3 ファイルシステムを作成する OS プロファイルを使用して、プロビジョニング可能なサーバーを再インストールしてください。
OS 健全性監視エージェントは、5 分おきにキャッシュに監視データを書き込みます。このため、OS リソースの更新間隔を 5 分未満に設定すると、既存のキャッシュデータが読み出されて、見た目には変化がないことがあり、報告された監視データに誤った結論が出されることがあります。
回避策: OS リソースの監視間隔は、最低でも 5 分に設定してください。
プロビジョニング可能なサーバー上のファイルシステムデバイス名の長さが 20 文字を超えると、OS 監視サポートのインストールジョブがタイムアウトして失敗します。この場合、OS リソース監視は使用できません。この問題は、オペレーティングシステムの論理ボリューム管理 (LVM) が使用されている プロビジョニング可能なサーバー でよく起きます。
プロビジョニング可能なサーバー に基本管理機能を追加することはできますが、OS 監視機能は追加できません。
回避策: ファイルシステムデバイス名の長さは必ず 20 文字以内にしてください。
プロビジョニングネットワークで x0.0.0.y (10.0.0.34) の IP アドレス形式が使用されていて、ホスト名の解決に失敗すると、hostinstall.pl スクリプトが正しく生成されず、スクリプトが管理サーバーにアクセスして、プロビジョニング可能なサーバーを構成できなくなります。この問題は、add server server feature osmonitor と add server server feature basemanagement コマンドの両方に影響します。
回避策: 管理サーバー上の hostinstall.pl スクリプトに手動で x0.0.0.y 形式の IP を追加してください。Red Hat 管理サーバー の場合は、/var/opt/sun/scs/web/pub/hostinstall.pl ファイルを編集します。Solaris 管理サーバー の場合は、/var/opt/SUNWscs/web/pub/hostinstall.pl ファイルを編集します。
これらのファイルの 33 行目は次のようになっています。
my @CSHostAddrs = ( 'ns1m','172.20.48.120' );
このリストに IP アドレスを追加します。
my @CSHostAddrs = ( 'ns1m','172.20.48.120','10.0.0.1' );
全体のジョブ負荷が大きすぎて、キュー内の次のジョブを実行できない場合、「ジョブの詳細」画面には、実行中のジョブのステータスが「実行中」、その他のジョブのステータスは「未開始」と表示されます。キュー内のジョブは、1 つまたは複数の実行中のジョブが完了し、全体のジョブ負荷が小さくなって、キュー内の次のジョブを実行できる状態になったあとで実行されます。
詳細は、「Sun N1 System Manager 1.1 におけるジョブ照会の動作」を参照してください。
N1 System Manager を次のいずれかの方法で起動すると、N1 System Manager を使って作成された ASCII 以外の文字を含むオブジェクトで文字が化けて表示されます。
UTF-8 以外のロケールで /etc/init.d/n1sminit コマンドを実行する
UTF-8 以外のロケールで管理サーバーを再起動する
回避策: 次の 2 通りの回避策があります。
一時的な回避策: LANG 環境変数に UTF8 ロケールを設定し、N1 System Manager を再起動します。次に例を示します。
# export LANG en_US.UTF-8 # /etc/init.d/n1sminit stop # /etc/init.d/n1sminit start |
恒久的な回避策:
Solaris 管理サーバーの場合
/etc/default/init ファイルをエディタで開き、LANG 値を en_US.UTF-8 に変更します。
Linux 管理サーバーの場合
/etc/sysconfig/i18n をエディタで開き、LANG 値を en_US.UTF-8 に変更します。
「OS プロファイルの作成」ウィザードでは、ja_JP.EUC_JP が選択項目として間違って表示されます。ja_JP.EUC_JP を選択すると、OS のロードプロセスで問題が発生します。
回避策:
OS プロファイルの作成では、次に示すように ja_JP.UTF-8 を指定し、プロビジョニング可能なサーバーに配備します。
N1-ok> set osprofile osprofile_name language=ja_JP.UTF-8
load server コマンドまたはブラウザインタフェースの「OS プロファイルのロード」ウィザードを使用して、プロファイルを配備します。
スーパーユーザーとしてプロビジョニング可能なサーバーにログインし、/etc/default/init ファイルをエディタで開きます。
ja_JP.UTF-8 の部分を ja_JP.eucJP に置き換え、保存して、/etc/default/init ファイルを閉じます。
各国語対応された環境で「ヘルプ」ボタンをクリックすると、ブラウザインタフェースのコマンド行区画で、タブ補完テキスト以外のすべてのテキストが英語で表示されます。
回避策: ブラウザの「再読み込み」ボタンをクリックすることによって、ブラウザインタフェースを更新してください。
create os コマンドで ASCII 以外の文字を含む OS ディストリビューション名を指定した場合、show os コマンドで、その OS ディストリビューション名が正しく表示されません。
ALOM ファームウェアの名前が ASCII 以外の場合、load server コマンドはその ALOM ファームウェアのインストールに失敗します。
回避策: set firmware コマンドを使用して、ファームウェア名を ASCII に変更してください。
デフォルトの Solaris 管理サーバーの Python バージョン (2.3) では、n1sh コマンドに対する国際化機能のサポートが十分ではありません。
回避策: Solaris 管理サーバーに Python 2.4 以降をインストールしてください。Python 実行可能ファイルは /usr/bin/python2.4 である必要があります。