Sun N1 System Manager 1.2 インストールおよび構成ガイド

第 1 章 Sun N1 System Manager ソフトウェアのインストールと設定

この章では、管理サーバーで Sun N1 System Manager ソフトウェアを初めてインストールし、設定する手順を示します。この章では、次の内容について説明します。

Sun N1 System Manager のインストールの前提条件

Sun N1 System Manager ソフトウェアをインストールするには、次の前提条件を満たしている必要があります。

Sun N1 System Manager のインストールには、次の 2 つの方法があります。

ProcedureSun N1 System Manager のインストール ISO イメージをダウンロードし、マウントする

手順
  1. N1 System Manager 管理サーバーに root でログインします。

  2. (省略可能) Sun Download Manager をダウンロードし、インストールします。

    Web ブラウザを使用してサイズの大きなファイルをダウンロードすると、失敗することがあります。このため、N1 System Manager のインストール ISO イメージをダウンロードするときは、Sun Download Manager を使用してください。Sun Download Manager のダウンロードおよびインストールの方法については、http://www.sun.com/download/sdm/index.xml を参照してください。

  3. N1 System Manager のインストール ISO イメージを管理サーバーにダウンロードし、展開します。

    ダウンロード元については、N1 System Manager eFulfillment のマニュアルと電子メールを参照してください。管理サーバーにインストールされているオペレーティングシステム用の ISO イメージをダウンロードします。

    • n1sm-1.2-ga-linux-x86-iso.zip

    • n1sm-1.2-ga-solaris-x86-iso.zip

    • n1sm-1.2-ga-solaris-sparc-iso.zip

  4. N1 System Manager のインストール ISO イメージの zip ファイルを展開します。

    unzip ISO-image-name.zip と入力します。ISO-image-name は、ダウンロードする N1 System Manager のインストール ISO イメージの zip ファイルの名前です。

  5. 管理サーバー上で、インストール ISO イメージのマウントポイントになるディレクトリを作成し、ISO イメージをマウントします。

    N1 System Manager のインストール ISO イメージを n1sm-install.iso という名前で保存し、/n1sminstall という名前のディレクトリにマウントするとします。マウントポイントになるディレクトリを作成し、ISO イメージをマウントするには、次のように入力します。

    • Solaris の場合


      # mkdir /n1sminstall
      # lofiadm -a /n1sm-install.iso
      /dev/lofi/1
      # mount -F hsfs -o ro /dev/lofi/1 /n1sminstall/
      

      管理サーバーに別の lofi デバイスがインストールされている場合は、lofiadm -a /n1sm-install.iso コマンドでは、たとえば /dev/lofi/2 のような別の lofi デバイスが表示されます。 mount -F では、lofiadmin -a コマンドで表示された名前を使用してください。

    • Linux の場合


      # mkdir /n1sminstall
      # mount -o loop,ro /n1sm-install.iso /n1sminstall
      
次の手順

次の節で示す手順で Sun N1 System Manager ソフトウェアをインストールします。

Sun N1 System Manager 1.2 ソフトウェアのインストール

ここでは、管理サーバー に、初めて N1 System Manager 1.2 ソフトウェアをインストールする手順を説明します。

管理サーバーに、以前のバージョンの N1 System Manager ソフトウェアがインストールされている場合は、第 2 章「Sun N1 System Manager ソフトウェアとプロビジョニング可能なサーバーの管理エージェントのアップグレード」の手順に従って、管理サーバーをアップグレードしてください。

N1 System Manager ソフトウェアのインストールプロセスはネットワーク構成によって異なり、最大で 2 時間かかる場合があります。


注意 – 注意 –

管理サーバーは N1 System Manager ソフトウェア専用にします。管理サーバーにほかのアプリケーションをインストールしないでください。


ProcedureN1 System Manager ソフトウェアをインストールする

手順
  1. N1 System Manager 管理サーバーに root でログインします。

  2. N1 System Manager のソースがあるディレクトリに移動します。

    N1 System Manager の DVD からインストールする場合は、次のディレクトリに移動します。

    • Solaris SPARC の管理サーバーの場合


      # cd /cdrom/n1_system_mngr/Solaris_sparc/Product/installer
      
    • Solaris x86 の管理サーバーの場合


      # cd /cdrom/n1_system_mngr/Solaris_x86/Product/installer
      
    • Linux x86 の管理サーバーの場合


      # cd /cdrom/n1_system_mngr/Linux_x86/Product/installer
      

    N1 System Manager のインストール ISO イメージからインストールする場合は、パス名の /cdrom を、マウントポイントのディレクトリ名に置き換えます。

  3. ./install と入力してインストールプロセスを起動します。

    ソフトウェア評価規約が表示されます。

  4. 規約に同意してインストールを継続するかどうかを選択します。

    規約をよく読みます。インストールを継続するには「y」を、インストールを中止するには「n」を入力します。

    インストールを継続すると、インストールスクリプトによって必要な Perl モジュールが確認されます。このプロセスが完了すると、N1SM インストーラプロセスによって、管理サーバーに以前のバージョンである N1 System Manager 1.1 がインストールされているかどうかが確認されます。


    注 –

    バージョン 1.1 がインストールされている場合は、次のようなメッセージが表示され、インストールプロセスは終了します。


    Version 1.1 is already installed
    Invoke installer with -u option to upgrade

    このようなメッセージが表示された場合は、第 2 章「Sun N1 System Manager ソフトウェアとプロビジョニング可能なサーバーの管理エージェントのアップグレード」の説明に従って、管理サーバーをアップグレードしてください。


    次に示すように、N1SM インストーラのメニューと、N1SM インストーラによってインストールされるコンポーネントの表示内容は、管理サーバーにインストールされているオペレーティングシステムによって異なります。

    • Solaris 10 の管理サーバー


                N1SM Installer (version 1.2 on SunOS)
      
       1. Install OS packages.                          [Not Completed]
       2. Install Expect.                               [Not Completed]
       3. Install IPMI tool.                            [Not Completed]
       4. Install JDK 1.5.                              [Not Completed]
       5. Install service provisioning components.      [Not Completed]
       6. Install OS provisioning components.           [Not Completed]
       7. Copy DHCP configuration file.                 [Not Completed]
       8. Install user interface components.            [Not Completed]
       9. Install service container components.         [Not Completed]
      10. Install N1 System Manager.                    [Not Completed]
      
      
      Non-interactive install in progress
      
      Executing current step:  Install OS packages...
    • Linux の管理サーバー


               N1SM Installer (version 1.2 on Linux)
      
       1. Check that required RPM packages are present.     [Not Completed]
       2. Install IPMI tool.                                [Not Completed]
       3. Install JDK 1.5.                                  [Not Completed]
       4. Install Python.                                   [Not Completed]
       5. Install service provisioning components.          [Not Completed]
       6. Install OS provisioning components.               [Not Completed]
       7. Copy DHCP configuration file.                     [Not Completed]
       8. Install user interface components.                [Not Completed]
       9. Install service container components.             [Not Completed]
      10. Install N1 System Manager.                        [Not Completed]
      
      
      Non-interactive install in progress.

    注 –

    管理サーバーに Red Hat Enterprise Linux (RHEL) 3.0 AS Update 2、Update 3、または Update 4 をインストールし、RHEL 3.0 AS Update 2、Update 3、または Update 4 以外の RPM をインストールしている場合は、インストールの手順 1 が完了したあとに、N1 System Manager で RPM が機能しない可能性があるという警告が表示される場合があります。該当する RPM の一覧に続いて、検出された RPM の一覧が表示されます。このメッセージは単なる警告なので、c キーを押すとインストールを続行できます。このオプションは、インストールが失敗した場合に現在使用可能なオプション (再試行する場合は t、終了する場合は x) に追加されたものです。

    RedHat Enterprise Linux AS Update 3 以降をインストールしている場合は、サービスコンテナのコンポーネントのインストールが完了したあとに、次のメッセージが表示される場合があります。


    This installer has determined that some rpms currently
    installed on this system have later versions than those currently 
    required by N1SM. If you encounter any problems related to these 
    substitutions, you might need to obtain and install the exact version 
    of the software required by the installer before re-installing N1SM.

    インストールプロセスによって各処理が順番に実行されます。各処理が完了すると、処理の状態が「Completed」に更新されます。

    処理に失敗したら、通知が表示され、状態が「Not Completed」のままか、「Partially Run」に変更されます。インストールプロセスを終了し、ログファイル /var/tmp/installer.log.latest で問題の原因を調べてください。問題が解決したら、インストールプロセスを再び実行します。

    インストールプロセスが完了すると、設定ユーティリティーの実行を求めるメッセージが表示されます。


    N1SM installation is complete
    Run the n1smconfig utility to configure N1SM.
次の手順

次の節、Configuring the N1 System Manager Systemに従って N1 System Manager システムを設定します。「N1 System Manager システムの設定」

N1 System Manager システムの設定

この節では、N1 System Manager システムを設定する手順を示します。

初期設定は n1smconfig コマンドを実行して行います。N1 System Manager を設定し直す必要が生じた場合は、n1smconfig コマンドを再実行します。


注意 – 注意 –

n1smconfig を実行し、変更を受け入れると N1 System Manager は停止します。停止したあとに再起動してください。


ProcedureN1 System Manager システムを設定する

始める前に

「Sun N1 System Manager 1.2 ソフトウェアのインストール」の説明に従って、N1 System Manager が正しくインストールされている必要があります。

手順
  1. N1 System Manager 管理サーバーに root でログインします。

  2. n1smconfig と入力して設定プロセスを起動します。

    継続するかどうかを問い合わせるメッセージが表示されます。「y」を入力して操作を続けます。

    プロビジョニングネットワークの説明に続いて、現在のシステム設定が表示されます。次に、設定プロセスによって検出されたネットワークインタフェースが表示されます。プロビジョニングネットワークのインタフェースの指定を求めるメッセージが表示されます。

  3. プロビジョニングネットワークで使用するインタフェースを指定します。

    マシンのアーキテクチャーおよびインストールされている OS に応じて、プロビジョニングインタフェースで使用する管理サーバー名を入力します (eth1 hme0bge1 など)。

    DHCP サーバーに使用する IP アドレスの範囲を指定するかどうかを問い合わせるメッセージが表示されます。

  4. DHCP サーバーのアドレス範囲を設定するかどうかを選択します。

    DHCP IP アドレス範囲を設定すると、指定した IP アドレスの範囲がプロビジョニング可能なサーバーに割り当てられ、プロビジョニングネットワークを介したオペレーティングシステムおよびアップデートのロードに使用されます。

    DHCP サーバーの IP アドレス範囲を設定しなかった場合は、OS プロファイル用に N1 System Manager の load 操作を使用するときに静的アドレスを指定する必要があります。


    注 –

    管理サーバーには、データネットワーク用の DHCP サービスが提供されていません。データネットワークの IP サービスを動的に設定する場合は、データネットワーク用の外部 DHCP サーバーを用意する必要があります。同じプロビジョニングネットワークに別の DHCP サーバーを設置することはできません。


    • DHCP サーバーに使う IP アドレスの範囲を指定する場合は、「y」を入力します。


      注意 – 注意 –

      管理ポートアドレスがプロビジョニングサブネットと同じサブネット上にある場合は、管理サーバーの IP アドレスが指定範囲内のアドレスと重複しないように注意します。この規則によって、DHCP サーバーは、DHCP クライアントの条件を使用して解決しないクライアントに対し、重複する IP アドレスを割り当てないようにします。


      DHCP の開始 IP アドレスの入力を求めるメッセージが表示されます。DHCP サーバーが使う開始 IP アドレスを入力します。

      DHCP の終了 IP アドレスの入力を求めるメッセージが表示されます。DHCP サーバーが使う終了 IP アドレスを入力します。

    • IP アドレスの範囲を指定しない場合は、「n」を入力します。

    検出されたネットワークインタフェースに続いて、管理ネットワークの説明が表示されます。管理ネットワークのインタフェースの指定を求めるメッセージが表示されます。

  5. 管理ネットワークで使用するインタフェースを指定します。

    マシンのアーキテクチャーおよびインストールされている OS に応じて、管理インタフェースで使用するインタフェース名を入力します (eth1hme0bge1 など)。

    DNS ネームサーバーと検索リストのエントリの設定を求めるメッセージが表示されます。

  6. ネームサーバーを設定するかどうかを選択します。

    • ネームサーバーとドメイン検索リストを設定する場合は、「y」を入力します。ネームサーバーのアドレスの入力を求めるメッセージが表示されます。手順 7 に進んでください。

    • 表示されるネームサーバーとドメイン検索リストを使う場合は、「n」を入力します。SMTP サーバーでイベント通知を設定するかどうかを問い合わせるメッセージが表示されます。手順 9 に進んでください。

  7. ネームサーバーを設定します。

    ネームサーバーの IP アドレスを半角スペースで区切って入力します。次に例を示します。


    129.111.111.11 129.111.111.22

    検索ドメインのサフィックスリストの入力を求めるメッセージが表示されます。

  8. 検索ドメインを指定します。

    DNS の検索に使うドメインの名前を半角スペースで区切って入力します。次に例を示します。


    location-one.company.com location-two.company.com location-three.company.com

    SMTP サーバーでイベント通知を設定するかどうかを問い合わせるメッセージが表示されます。

  9. SMTP でイベント通知を設定するかどうかを選択します。

    • SMTP サーバーを設定する場合は、「y」を入力します。SMTP サーバーの名前または IP アドレスの入力を求めるメッセージが表示されます。手順 10 に進んでください。

    • SMTP サーバーを設定しない場合は、「n」を入力します。ログの設定を変更するかどうかを問い合わせるメッセージが表示されます。手順 11 に進んでください。

  10. SMTP サーバーの名前または IP アドレスを指定します。

    SMTP サーバーの完全修飾名または IP アドレスを入力します。次に例を示します。


    smtp.mycompany.com

    または


    129.111.222.33

    イベントログの設定を変更するかどうかを問い合わせるメッセージが表示されます。

  11. イベントログの設定を変更します。

    • ログを設定する場合は「y」を入力します。ログの設定に関する情報が表示されます。手順 12 に進んでください。

    • ログを設定しない場合は「n」を入力します。サーバー起動時に、N1 System Manager を起動するかどうかを問い合わせるメッセージが表示されます。手順 15 に進んでください。

  12. ログを設定します。

    Return キーを押してデフォルトの「ALL」を使用するか、指定内容を入力します。イベントログの重要度の値の入力を求めるメッセージが表示されます。

  13. イベントログの重要度を指定します。

    次のいずれかの操作を行います。

    • Return キーを押してデフォルト値の 0 を使用します。

    • 次に示すイベントの重要度を参照し、イベントログの重要度に対応する数字を入力します。

      • 0 = 不明

      • 1 = その他

      • 2 = 情報

      • 3 = 警告

      • 4 = マイナー

      • 5 = メジャー

      • 6 = 重大

      • 7 = 致命的

    • 重要度の指定を中止するには「q」を入力します。ログの設定は行われません。

    OS の配備、およびジョブのタイムアウトの設定に関する情報が表示されます。ジョブのタイムアウトの設定を変更するかどうかを問い合わせるメッセージが表示されます。

  14. ジョブのタイムアウトの設定を変更するかどうかを選択します。

    一部の OS ディストリビューションは非常に大きく、サーバーのプロビジョニングを行うときにデフォルトで設定されている時間よりも長い時間を要する場合があります。大きな OS ディストリビューションのプロビジョニングを行う場合は、タイムアウト値を延長します。

    • ジョブのタイムアウトの設定を変更する場合は、「y」を入力します。

      ジョブおよびステップタイムアウト値の説明が表示されます。別のタイムアウト値を入力します。

    • タイムアウトの設定を変更しない場合は、「n」を入力します。

    サーバー起動時に N1 System Manager (N1SM) を起動するかどうかを問い合わせるメッセージが表示されます。

  15. サーバー起動時に N1 System Manager システムを起動するかどうかを選択します。

    • サーバー起動時に N1 System Manager システムを起動するには、「y」を入力します。

    • 管理サーバーの再起動後に N1 System Manager システムを手動で起動する場合は、「n」を入力します。N1 System Manager を手動で起動できることを通知するメッセージが表示されます。

      設定が正常に完了したあとで N1 System Manager を起動するには、コマンド「/etc/init.d/n1sminit start」を入力します。

    自動ログイン機能があるプロビジョニング可能なサーバーの場合、ILOM Web GUI への自動ログインを有効にするかどうかを問い合わせるメッセージが表示されます。

  16. プロビジョニング可能なサーバーの ILOM GUI 自動ログイン機能を有効にするかどうかを選択します。

    Sun FireTM X4100 サーバーと Sun Fire X4200 サーバーには、遠隔デバイスへの接続やシステム監視の実行などのさまざまなシステム管理作業を行うための Web GUI が用意されています。ILOM GUI 自動ログインを有効にした場合は、ブラウザインタフェースで「Web Console を開く」のリンクをクリックしたときに Sun Fire X4100 または X4200 に自動ログインします。自動ログイン機能を有効にしない場合は、「Web Console を開く」のリンクをクリックしたときにパスワードの入力が求められます。詳細は、『Sun N1 System Manager 1.2 Online Help』「To Open the Sun ILOM Web GUI for a Sun Fire X4000 Series Server」を参照してください。


    注意 – 注意 –

    Sun Fire X4100 サーバーと X4200 サーバーの Web Console (Sun ILOM Web GUI) 自動ログイン機能を有効にすると、ログインページの Web ページソースを表示できるユーザーは、サーバーのサービスプロセッサの資格を見ることができてしまいます。


    • 自動ログイン機能を有効にする場合は、「y」を入力します。

    • 自動ログイン機能を有効にしない場合は、「n」を入力します。

    Solaris の管理サーバーを設定している場合は、プロビジョニング可能なサーバーのシリアルコンソールにアクセスできるように SSHv1 プロトコルを有効にするかどうかを問い合わせるメッセージが表示されます。手順 17 に進んでください。

    Linux 管理サーバーを設定している場合は、ALOM 電子メール警告の設定を変更するかどうかを問い合わせるメッセージが表示されます。手順 18 に進んでください。

  17. Solaris の管理サーバーで SSHv1 プロトコルを有効にするかどうかを選択します。

    SSHv1 は、Solaris の N1 System Manager ブラウザインタフェースからプロビジョニング可能なサーバーのシリアルコンソールへの遠隔アクセスを行うときに必要です。詳細は、『Sun N1 System Manager 1.2 Online Help』「To Open the Serial Console for a Server」を参照してください。


    注意 – 注意 –

    SSHv1 については、セキュリティーに関連する次の問題を考慮する必要があります。

    • ブラウザインタフェースからシリアルコンソールへのアクセスで使用されるアプレットには、証明書に基づく認証機能がありません。このアプレットでは、管理サーバーへの通信でのみ SSHv1 が使用され、また SSHv1 を使用するには、管理サーバーで SSHv1 が有効になっている必要があります。この問題が心配な場合は、コマンド行から connect コマンドを実行することでシリアルコンソール機能を使用できます。

    • 管理サーバーからプロビジョニング可能なサーバーのプロビジョニングネットワークインタフェースへの接続中に使用される SSH フィンガープリントは、N1 System Manager ソフトウェアによって自動的に確認されます。このため、プロビジョニング可能なサーバーは中間者攻撃を受けやすくなります。


    • SSHv1 を有効にする場合は、「y」を入力します。

    • SSHv1 を有効にしない場合は、「n」を入力します。

    現在の ALOM 電子メール警告の設定が表示されます。ALOM 電子メール警告の設定を変更するかどうかを問い合わせるメッセージが表示されます。

  18. ALOM 電子メールの設定を指定するかどうかを選択します。

    一部のサーバーは、N1 System Manager にハードウェア監視の警告の送信に電子メールを使用します。ブラウザインタフェースの「イベントログ」タブで警告を受け取って表示する場合は、ALOM 電子メール警告の設定を指定する必要があります。

    • 表示されている警告の設定を変更しない場合は、「n」を入力します。

      Linux の管理サーバーを設定している場合は、推奨されるシステム設定が設定プロセスによって表示されます。設定を適用するかどうかを問い合わせるメッセージが表示されます。手順 20 に進んでください。

    • 表示されている ALOM 電子メール警告の設定を変更する場合は、「y」を入力します。

      ALOM 電子メール警告のユーザー名の入力を求めるメッセージが表示されます。

  19. ALOM 電子メール警告の設定を指定します。

    1. 電子メール警告のユーザー名を指定します。

      『Sun N1 System Manager 1.2 サイト計画の手引き』「メールサービスのためのシステムファイルとアカウントを設定する」の手順で決定したアカウント名を入力します。

      次に例を示します。n1smadmin

      電子メールの警告フォルダの指定を求めるメッセージが表示されます。

    2. 電子メール警告を保存する電子メールのフォルダを指定します。

      Enter キーまたは Return キーを押して、受信箱のデフォルトの値を受け入れるか、別の電子メールフォルダ名を入力します。

      電子メールプロトコルの指定を求めるメッセージが表示されます。

    3. 電子メール警告プロトコルを指定します。

      管理サーバー が使用する電子メールプロトコルの名前を入力します。有効な値は、 pop3 または imap です。

      電子メール警告ユーザーアカウントのパスワードの入力を求めるメッセージが表示されます。

    4. アカウントのパスワードを指定します。

      『Sun N1 System Manager 1.2 サイト計画の手引き』「メールサービスのためのシステムファイルとアカウントを設定する」の手順で決定したパスワードを入力します。

      電子メール警告ユーザーアカウントの電子メールアドレスの入力を求めるメッセージが表示されます。

    5. ユーザーアカウントの電子メールアドレスを入力します。

      次に例を示します。 n1smadmin@company.com

      電子メールサーバーの IP アドレスの入力を求めるメッセージが表示されます。

    6. 電子メールサーバーの IP アドレスを指定します

      • 管理サーバーに電子メールサーバーがインストールされていて使用可能な場合は、管理サーバーの管理ネットワークインタフェースの IP アドレスを入力します。

      • 管理サーバーの管理ネットワークインタフェースからアクセス可能な別のマシンに、電子メールサーバーがインストールされていて使用可能な場合は、そのマシンの IP アドレスを入力します。

      指定した電子メール設定が表示され、この設定でよいかどうかを問い合わせるメッセージが表示されます。

    7. 設定を受け入れるかどうかを選択します。

      • 設定が正しくない場合は、「n」を入力します。ALOM 電子メール警告の設定プロセスが再び始まり、電子メール警告のユーザー名の指定を求めるメッセージが表示されます。

      • 設定を受け入れる場合は、「y」を入力します。

    設定プロセスによって、すべてのシステム設定の変更内容が表示されます。設定を適用するかどうかを問い合わせるメッセージが表示されます。

  20. 設定を確認します。

    • 設定を適用するには、「y」を入力します。

      Enter キーを押して N1 System Manager を起動します。

    • 設定が正しくない場合は、「n」を入力します。

      N1 System Manager が正常に機能するには、設定をやり直し、適用する必要があります。設定プロセスが終了し、システムプロンプトが表示されます。N1 System Manager を設定するには、n1smconfig コマンドを再び実行します。

次の手順

「本稼働の準備」 の説明に従って、N1 System Manager システムの本稼働のための準備を行います。

本稼働の準備

この節では、N1 System Manager を調整する際のガイドラインと手順を示します。

N1 System Manager のパフォーマンスを最適化するため、プロビジョニング可能なサーバーの検出を行う前に、管理対象となるサーバーの数に基づいて N1 System Manager を調整する必要があります。

パフォーマンスのガイドライン

N1 System Manager 環境のパフォーマンスを最適化するには、次のガイドラインおよび推奨事項に従ってください。

N1 System Manager のパフォーマンス調整

N1 System Manager のパフォーマンスを最適化するため、管理対象となるプロビジョニング可能なサーバーの数に基づいて N1 System Manager を調整します。次の手順は、プロビジョニング可能なサーバーの検出を行う前に行う必要があります。

ProcedureN1 System Manager のパフォーマンスを向上させる

手順
  1. 管理サーバーに root でログインします。

  2. Linux のみ: NFS ファイルを更新します。

    1. /etc/sysconfig/nfs ファイルを開いて次の行を追加します。

      RPCNFSDCOUNT=32
    2. ファイルを保存し、閉じます。

    3. /etc/init.d/nfs restart」と入力して NFS を再起動します。

  3. package.cache.xml ファイルを更新します。

    /opt/sun/n1gc/lib/package.cache.xml ファイルを開き、attribute name="FirmwareInfos" を含む行を探します。この行を次のように変更します。

    <attribute name="FirmwareInfos" refresh-interval="-1" delay="none" persistent="true"> />

    このように指示すると、N1 System Manager の再起動後、はじめて実行する show server コマンドが完了するまでの時間が短縮されます。

  4. N1 System Manager のプロセスをすべて終了します。

    /etc/init.d/n1sminit stop」と入力して N1 System Manager を終了します。

    N1 System Manager のすべてのプロセスが終了するのを待ちます。

  5. N1 System Manager のすべてのプロセスを起動します。

    /etc/init.d/n1sminit start」と入力して N1 System Manager を起動します。

次の手順

問題の解決手順については、このマニュアルの第 4 章「障害追跡」および『Sun N1 System Manager 1.2 管理ガイド』の第 6 章「障害追跡」を参照してください。