Sun N1 System Manager 1.2 管理ガイド

ProcedureSolaris 10 OS のプロビジョニングを行う

始める前に
手順
  1. 管理サーバーに Solaris 10 OS ISO ファイルをコピーします。


    N1-ok> create os os file file-location
    

    注 –

    この操作は、CPU に負荷が集中するため、完了するまでに数分を要する場合があります。


    管理サーバーにデフォルトの OS プロファイルが作成されます。OS プロファイルの一覧を表示するには、show osprofile all と入力します。

    詳細は、「ISO ファイルから OS ディストリビューションをコピーする」 または 「CD または DVD から OS ディストリビューションをコピーする」 を参照してください。

  2. (省略可能) 管理サーバーで、フラッシュアーカイブファイルを設定します。

    「管理サーバーにフラッシュアーカイブをコピーする」を参照してください。

  3. (省略可能) サーバーの起動時に bge1 データネットワークインタフェースを構成するには、カスタムのインストール後処理スクリプトを作成します。管理サーバーにファイルを保存します。

    次の例は、システム起動時にデータネットワーク DHCP サーバーを使用し、プロビジョニング可能なサーバーの bge1 データネットワークインタフェースを構成するスクリプト例です。


    cat << EOF > /etc/sysconfig/network-scripts/ifcfg-eth1DEVICE=bge1
    BOOTPROTO=dhcp
    ONBOOT=yesEOF
  4. (省略可能) フラッシュアーカイブファイルおよびインストール後処理スクリプトを使用するように、デフォルトの OS プロファイルをカスタマイズします。


    N1-ok> set osprofile osprofile flar flar
    

    flar 属性値は、フラッシュアーカイブファイルのフルパスとファイル名です。例: /jumpstart/Flash/archive1.flar


    N1-ok> add osprofile osprofile script script type type
    

    script 属性値は、スクリプトファイルのフルパスとファイル名です。例: /etc/sysconfig/network-scripts/ifcfg-bge1

    type 属性には、インストール中にカスタムスクリプトを実行するタイミングを指定します。type 属性の有効な値は次のとおりです。

    • pre – インストールの前にスクリプトを実行します (例: ドライバ)。

    • post – インストール後にスクリプトを実行します。

    • postnochroot – インストール後にスクリプトを実行します。ただし、スーパーユーザー (root) で実行する必要はありません。

    OS プロファイルは、指定されたインストール後処理スクリプトおよびフラッシュアーカイブファイルを使用するよう変更されます。

  5. 「システムダッシュボード」タブを開き、ドラッグ & ドロップするための、OS プロファイルのアイコンを表示します。

    1. 「OS プロファイル」区画の下にある、「一覧の編集」ボタンをクリックします。

      使用可能な OS プロファイルの一覧が表示されます。

    2. 適切なプロファイルのチェックボックスを選択し、「了解」をクリックします。

      選択した OS プロファイルが「ショートカット」区画に追加されます。

  6. (省略可能) プロビジョニング可能なサーバーのシリアルコンソールに接続します。

    1. 「表示の選択」メニューから「すべてのサーバー」を選択します。

      「サーバー」表が表示されます。

    2. シリアルコンソールを起動するサーバーを選択します。

      「サーバーの詳細」ページが表示されます。

    3. 「アクション」メニューから、「シリアルコンソールを開く」を選択します。

      シリアルエミュレータが表示されます。

  7. 「表示の選択」メニューから「グループ別のサーバー」を選択します。

    「サーバーグループ」表が表示されます。

  8. 「ショートカット」区画からサーバーグループに OS プロファイルアイコンをドラッグ & ドロップします。

    「オペレーティングシステムプロファイルのロード」ウィザードが表示されます。ウィザードの手順に従って操作を進めます。

  9. 選択したサーバーグループに対する OS プロファイルのロードを開始するには、ウィザードの最後のステップで「完了」ボタンをクリックします。

    ウィザードのウィンドウが閉じ、コマンド行区画にジョブ ID が表示されます。

  10. 次のいずれかの方法で OS プロファイルのインストールを追跡します。

    • 手順 6 に進み、シリアルコンソールウィンドウの出力を表示します。

    • 「ジョブ」タブをクリックして「OS のロード」ジョブを表示し、ジョブ ID をクリックして詳細を確認します。

    • 「イベントログ」タブをクリックし、ジョブによって生成されたすべてのイベントを表示します。


例 3–1 コマンド行からの Solaris 10 OS のプロビジョニング

以下の例では、archive1.flar という名前の Solaris 10 OS x86 プラットフォーム版フラッシュアーカイブファイルを作成し、ifcfg-bge1 という名前のインストール後処理スクリプトを作成したと仮定しています。また、管理サーバーでは、Solaris 10 OS x86 プラットフォーム版ソフトウェアがインストールされているものとします。

次の例は、 /tmp/solarisdvd.iso ファイルから、OS ディストリビューションをコピーする方法を示しています。


N1-ok> create os solaris_ver10 file /tmp/solarisdvd.iso
ジョブ 1 を開始しました。

次の例は、/etc/dfs/dfstab ファイルの最後のコメント行の下に、/jumpstart/Flash ディレクトリを作成するための行を追加する方法を示しています。


# vi /etc/dfs/dfstab

# Put custom additions below (Do not change/remove this line)
share -F nfs -o ro,anon=0 -d "Flash Share" /jumpstart/Flash

次の例は、/jumpstart/Flash ディレクトリに、フラッシュアーカイブファイルをコピーする方法を示しています。


# cp /tmp/archive1.flar /jumpstart/Flash/

次の例は、NFS を再起動する方法を示しています。


# /etc/init.d/nfs.server stop
# /etc/init.d/nfs.server start

次の例は、フラッシュアーカイブを使用する OS プロファイルを作成する方法を示しています。


N1-ok> create osprofile solaris_ver10 rootpassword admin flar /jumpstart/Flash/archive1.flar
description "solaris 10with flar" os solx86
ジョブ 2 を開始しました。

次の例は、OS プロファイルにスワップパーティションを追加する方法を示しています。


N1-ok> add osprofile solaris_ver10 partition swap sizeoption fixed size 2048\ 
device c1t1d0s1 type swap

次の例は、OS プロファイルにルートパーティションを追加する方法を示しています。


N1-ok> add osprofile solaris_ver10 partition / sizeoption free device\ 
c1t1d0s0 type ufs

次の例は、OS プロファイルにインストール後処理スクリプトを追加する方法を示しています。


N1-ok> add osprofile solaris_ver10 script\ 
/etc/sysconfig/network-scripts/ifcfg-bge1 type post

次の例は、devgroup という名前のサーバーグループに OS プロファイルをロードする方法を示しています。


N1-ok> load group devgroup osprofile solaris_ver10 
excludeserver=192.168.73.205,192.168.73.31,192.168.73.14 
networktype=static ip=192.168.72.201-192.168.73.214
ジョブ 3 を開始しました。

excludeserver サブコマンドを使うと、ロード操作から、指定のプロビジョニング可能な IP アドレスを除外できます。networktype 属性では、プロビジョニング対象のサーバーに割り当てる静的 IP の範囲を指定します。

Solaris プロファイルのインストールの場合、networktype 属性は static に設定する必要があります。 詳細は、表 3–4 および『Sun N1 System Manager 1.2 コマンド行レファレンスマニュアル』「load server」を参照してください。

次の例は、ジョブのステータスを表示する方法を示しています。


N1-ok> show job 3
ジョブ ID:   3
日時:        2005-06-01T13:11:46-0600
種類:        OS Load
ステータス:   完了 (2005-06-01T13:11:59-0600)
コマンド:     load group devgroup osprofile solaris_ver10 
excludeserver=192.168.73.205,192.168.73.31,192.168.73.14 
networktype=static ip=192.168.72.201-192.168.73.214Owner:    root
エラー:  0
警告:   0

注意事項
参照
次の手順

「OS 監視機能を追加する」