第3章 |
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この章では、第 1 章、第 2 章に引き続き、DR 操作を正常に実行するために把握しておくべき情報や手順について説明します。
注意 - DR 操作の実行手順が不適切だと、DR の実行に失敗して、システムコンポーネントに損傷が生じるおそれがあります。 |
cfgadm(1M) コマンドは、ドメインに対して DR 操作を実行します。DR 操作は、libcfgadm(3LIB) ライブラリインタフェースに渡されます。このインタフェースは、実際に DR 操作を実行するハードウェア固有のライブラリプラグインを動的に読み込みます。
注 - DR 操作中に cfgadm(1M) コマンドの実行が失敗すると、対象のボードは元の状態に戻りません。エラーが回復可能であれば、失敗したコマンドを再試行できます。エラーが回復不能な場合、対象のボードを使用するには、ドメインを再起動する必要があります。 |
ハードウェア固有のプラグイン sbd.so.1 は、各種 DR 機能 (システムボードの接続、構成、構成解除、切り離し) を提供します。これにより、システムを再起動することなく、稼動中のシステムに対するシステムボードの接続や切り離しを行うことが可能になります。
cfgadm(1M) コマンドは、/usr/sbin ディレクトリにあります。
詳細は、cfgadm(1M) のマニュアルページを参照してください。
各ボードスロットは、デバイスツリー内の単一の接続点として表示されます。各コンポーネントのタイプ、状態、および条件と、各ボードスロットの状態および条件を表示するには、cfgadm(1M) コマンドを -a オプション付きで実行します。
以下のオプションまたはオペランドを指定することにより、さまざまな機能を実現できます。ap_id は、システムボードまたはコンポーネントの接続点を表しています。
SMS コマンド rcfgadm(1M) は SC 上で実行され、オプションおよびオペランドは cfgadm(1M) と共通です。ただし、通常、-d domain_id オプションを追加指定する必要があります。rcfgadm(1M)を参照してください。
ドメインのボードまたはコンポーネントに対して DR 操作を実行する前に、対象となるボードまたはコンポーネントの状態および条件を判定します。
状態、タイプ、条件を表示する |
cfgadm(1M) コマンドを -la オプション付きで実行します。
ボードスロットおよびコンポーネントの情報を表示する |
prtdiag(1M) コマンドは、ボード番号を表示します。
ドメインの起動後、初めて DR 操作を実行する前に、このドメインでボードが使用可能であることを確認します。
ドメインでボードが使用可能かどうかを表示する |
cfgadm(1M) コマンドを -l オプション付きで実行します。
ハイエンドシステム上の各ドメインは、使用可能なコンポーネントのリストを保持しています。ミッドレンジシステム上のドメインは、アクセス制御リストを保持しています。どちらも、「ACL」という略称で呼ばれます。
以下のようなボード上で DR 操作を実行しようとすると、エラーが発生する可能性があります。
どちらの場合でも、このドメインでボードを使用することはできません。ハイエンドシステムで使用可能なコンポーネントのリストを表示する方法については、『System Management Services (SMS) 1.4 管理者マニュアル』を参照してください。ミッドレンジシステム上の ACL については、『Sun Fire ミッドレンジシステムプラットフォーム管理ガイド』を参照してください。
システムボードのステータスを表示する |
cfgadm(1M) コマンドは、このドメインに割り当てられたボード、または ACL に記載されていて別のドメインに割り当てられていないボードの情報を表示します。-a オプションを指定すると、ボードスロット、SCSI バス、および PCI スロットを含む既知のすべての接続点が一覧表示されます。
以下は、ミッドレンジシステムドメインで得られる標準的な出力例です。
詳細情報を表示するには、cfgadm(1M) コマンドに -v オプションを追加します。
システムボードをテストする |
cfgadm(1M) コマンドを -t オプション付きで実行します。
cfgadm(1M) コマンドを -t および -o オプション付きで使用し、診断レベルを指定してテストを実行します (ミッドレンジシステムのみ)。
level は診断レベル、ap_id は接続点の識別子です。
ミッドレンジシステムで診断レベルを指定しないと、setupdomain コマンドによりデフォルトの診断レベルが設定されます。これについては、『Sun Fire ミッドレンジシステムプラットフォーム管理ガイド』と『Sun Fire ミッドレンジシステムコントローラコマンドリファレンスマニュアル』に記載されています。診断レベルは、以下の表のとおりです。
入出力ボードをテストする (ミッドレンジシステムのみ) |
以下の手順では、ドメイン A を現在のアクティブドメイン、ドメイン B をスペアドメインとします。
1. スペアドメイン (ドメイン B) のドメインシェルに入ります。
2. Ctrl キーを押したまま ] キーを押して、telnet> プロンプトを表示します。
3. telnet> プロンプトに send break と入力して、システムコントローラのドメインシェルを表示します。
4. スペアドメイン (ドメイン B) のシェルで、このドメインに I/O アセンブリを追加します。
x は CPU です。仮想キースイッチをオンにすると、ドメイン上で POST が実行されます。入出力ボードまたは I/O アセンブリが正常に機能している場合、ok プロンプトが表示されます。
8. アクティブドメイン (ドメイン A) にボードを追加します。
入出力ボードで DR 操作を実行する前に (ハイエンドシステムのみ) |
ハイエンドシステムドメインの入出力ボードで DR 操作を実行する前に、以下の条件が満たされていることを確認します。
プロセスの割り当てについては、pbind(1M) のマニュアルページを参照してください。
DR を使ってドメインに入出力ボードを構成する (または、cfgadm(1M) コマンドを -t オプション付きで実行して入出力ボードを明示的にテストする) 場合、システムボード上の占有装置になっている単一の CPU がボードのテスト用として選択されます。この CPU には、プロセスを割り当てることができません。また、このドメインには、1 つ以上の追加 CPU を残しておく必要があります。テスト用の CPU がない場合、以下のようなメッセージが表示されます。
CPU がドメインから構成解除され、入出力ボードのテストが行われます。テストが完了すると、構成解除された CPU がドメインに再構成されます。CPU が正常に再構成された場合、psrinfo(1M) コマンドで出力されるタイムスタンプと、ドメイン内のほかの CPU のタイムスタンプが一致しなくなります。
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