この節では、実行中のシステムに状態データベースの追加複製を作成する方法について説明します。
状態データベースの複製を作成できるのは、専用のスライス上、あるいはシンプルメタデバイス、ミラー、RAID5 メタデバイス、またはトランスメタデバイスの一部として使用されるスライス上です。状態データベースの複製の位置を計画する際のガイドラインについては、『Solstice DiskSuite 4.2 リファレンス』を参照してください。
状態データベースの複製は、いつでもシステムに追加できます。状態データベースの複製を追加すると、DiskSuite の可用性を確保するのに役立ちます。
ミラーを作成する前に状態データベースの複製を追加すると、ミラーのパフォーマンスを向上させることができます。一般に、システムにミラーを 1 つ追加するごとに複製を 1 つ追加します。
状態データベースの複製の最大数は 50 です。この値は、ディスクセットの一部となる複製にも適用されます。
初期状態データベースの複製が作成された後で、必要に応じて、状態データベースの複製を追加作成できます。
前提条件 (「DiskSuite オブジェクトを作成するための前提条件」) を満たし、予備情報 (「状態データベースの追加複製を作成するための予備情報」) を読んでいることを確認する。
オブジェクトリストの MetaDB オブジェクトをダブルクリックする。
キャンバスに MetaDB オブジェクトが表示されます。
スライスをクリックして、「スライスブラウザ」ウィンドウを開く。
状態データベースの複製の追加用スライスを選択する。MetaDB オブジェクトの先頭の矩形にスライスをドラッグする。
複数のスライスを選択するには、Control キーを押しながらクリックします。
[オプション] 同じスライスに状態データベースの複製を複数追加する、MetaDB オブジェクトの「情報」ウィンドウを表示する、「スライス」フィールドにスライス名を入力する、「複製」フィールドに追加する複製の数を入力する、「接続」をクリックしてから、「閉じる」をクリックする。
この方法では、スライス上の状態データベースの複製の数を「変更」することはできません。最初に指定できるだけです。MetaDB オブジェクトが選択されていることを確認し、「確定」をクリックする。
コンフィグレーションログを表示して、MetaDB オブジェクトが確定されたことを確認する。
この例では、MetaDB オブジェクトに追加された、新しい状態データベースの複製を示します。
状態データベースの複製を含む追加のスライスである c1t2d0s0 は、確定済みの MetaDB オブジェクトのスライスリストの下に表示されます。
「DiskSuite オブジェクトを作成するための前提条件」の前提条件と 「状態データベースの追加複製を作成するための予備情報」の予備情報をチェックした後で、metadb(1M) コマンドを使用して、状態データベースの複製を作成します。詳細については、metadb(1M) のマニュアルページを参照してください。
# metadb -a c0t2d0s0 # metadb flags first blk block count ... a u 16 1034 /dev/dsk/c0t2d0s0 |
-a オプションは、状態データベースの複製をシステムに追加します。metadb コマンドは、-a フラグで示されるように、複製がアクティブであることをチェックします。
# metadb -a -c 2 c0t2d0s0 # metadb flags first blk block count ... a u 16 1034 /dev/dsk/c0t2d0s0 a u 1050 1034 /dev/dsk/c0t2d0s0 |
-a オプションは、状態データベースの複製をシステムに追加します。-c 2 オプションは、2 つの複製を指定されたスライスに格納します。metadb コマンドは、-a フラグで示されるように、複製がアクティブであることをチェックします。