次に、Solstice DiskSuite 4.2 の動作に影響を与える既知の問題点を示します。バグ ID 番号の後ろに、問題点の優先順位と重大度をカッコで囲んで示します。
4155935 (P2/S2) - コントローラに固有のドライブが登録されていないために、DiskSuite ツールの Disk View 画面に表示されない場合、(SCSI 照会 (Inquiry) コマンドから取得した) ゼロ以外の同じシリアル番号をもつ複数のドライブは、1 つのドライブとして扱われます。この動作は適正ではありません。
4158835 (P2/S2) - DiskSuite ツールは、コンポーネントにアクセスできるかどうかに基づいて、カーネルやメタデータベースの状態以外に、メタデバイスの状態について判断しているようです。たとえば、DiskSuite ツールがアクティブなときにドライブの電源を切り、そのドライブにアクセス中ではないメタデバイスが使用するスライスがある場合、metastat(1M) が障害を検出する前に、ツールによって障害が表示されます。
4068961 (P2/S2) - トランスロギングメタデバイスへの同期および非同期トランザクションとページフォルトを組み合わせると、相互にメタデバイスから排除され、システムが停止します。この非常にまれな問題を回避するためには、マルチスレッドアプリケーションからマルチプロセスアプリケーションにアプリケーションを変換し、アドレス空間ロックでマルチスレッドの競合が起きないようにするか、または、アプリケーションが書き込みを行うデバイスでの、UFS トランザクションロギングを禁止してください。
4150183 (P2/S2) - 回復可能なメタデバイス (ミラー/RAID) 上でドライブ障害が発生し、障害発生時にドライブにアクセスしていないファイルシステムまたはアプリケーションがある場合、DiskSuite はパーティションにアクセスしたことがなく、エラーを経験したことがないため、そのコンポーネントまたはスライスを「保守が必要」状態にしません。そのため、ユーザーは、エラー状態になっていないドライブを交換する可能性があります。これは、ファイルシステムの混乱を引き起こします。失敗していながら、DiskSuite によって「保守が必要」にされていないドライブを安全に交換するために、必ずメタデバイスへの読み取り/書き込みアクセスを排除し、メタデバイスをコンポーネント単位に分解して、障害の起きたコンポーネントを交換し、新しいコンポーネントでデバイスを再構築してください。データを失わずにメタデバイスを分解して復元する手順については、『Solstice DiskSuite 4.2 ユーザーズガイド』を参照してください。
4113855 (P3/S3) - トランスログが接続された大型のファイルシステムで、大量の入出力が発生すると、パフォーマンスの低下やソフトのハングアップが生じることがあります。この問題は、ファイルシステムのトランスログファイルのサイズが 150 M バイトに達したあたりで確認されています。トランスログのサイズを変更すると、ソフトのハングアップは起こらないようです。しかし、その場合でも、マシン性能は低下します。原因はトランスデバイスにあると考えられます。この問題を回避するには、ファイルシステムからトランスログを削除してください。ただし、ログを削除すると、fsck の所要時間が非常に長くなるため、これがすべてのユーザーにとって最良の解決策というわけではありません。