Solaris Resource Manager 1.3 のインストール

第 3 章 Solaris Resource Manager の削除

この章では、システムから Solaris Resource Manager を削除する手順を説明します。

Solaris AnswerBook2 v1.4 文書サーバー (SUNWab2r、SUNWab2s、および SUNWab2u パッケージ) は、システムから削除せずに、残しておくことを推奨します。

注 -

Sun Enterprise 10000 サーバーから Solaris Resource Manager を削除する場合は、特別な作業が必要になります。Sun Enterprise 10000 サーバー上での CD のマウントを参照してください。

削除の準備

注意 -

Solaris Resource Manager を手動で削除しないでください。後でインストールし直すときに問題が発生し、システムを使用できなくなる可能性があります。

Solaris Resource Manager ソフトウェアを削除する前に、Solaris Resource Manager のデータベース (/var/srm/srmDB) のバックアップをとっておいてください。後で Solaris Resource Manager を再び使用する場合に重要になります。このファイルが失われた場合は、Solaris Resource Manager データベースの再構築を最初からやり直す必要があります。大切な情報が含まれているデータベースは、必ずバックアップをとっておいてください。

/var/srm/srmDB データベースの保存と復元方法については、『Solaris Resource Manager 1.3 のシステム管理』の第 5 章を参照してください。

Solaris Resource Manager パッケージの削除

システムから Solaris Resource Manager ソフトウェアを削除する場合は、次の手順に従ってください。

注 -

削除する前にシステムを完全にバックアップしておいてください。

削除する Solaris Resource Manager が存在するシステムにログインして、スーパーユーザーになります。
$ su Password: #

shutdown コマンドを使用して、システムをシングルユーザーシステム管理モードにします。
# shutdown -i 1
注 -
Sun Enterprise 10000 サーバーの場合、この操作は必要ありません。

Solaris Resource Manager が実行されていないことを確認します。

Solaris Resource Manager が停止してから削除することを推奨します。
# srmadm show fileopen no

CD-ROM からのインストールの説明に従って、Solaris Resource Manager CD をマウントし、CD がマウントされたディレクトリに移動します。
# cd /cdrom/cdrom0
注 -
Sun Enterprise 10000 サーバーの場合は、ディレクトリに移動する前に CD-ROM ドライブが内蔵されている System Service Processor (SSP) から、CD を NFS でマウントする必要があります。
```
# mkdir -p /cdrom/cdrom0
# mount -F nfs ssp:/cdrom/cdrom0 /cdrom/cdrom0
# cd /cdrom/cdrom0
```

パッケージ削除ツール (Uninstaller) を起動します。
# ./Uninstaller
注 -
Sun コンソール画面など日本語が表示できない端末で実行する場合、ロケール設定が ja になっていると文字が読めなくなります。この場合、以下のようにして Uninstaller を実行してください。
```
# env LANG=C ./Uninstaller
```

最初に削除されるパッケージが示されます。y と入力して、Solaris Resource Manager の削除を開始します。

Removing.....Solaris Resource Manager 1.1 (SRM)
The following package is currently installed:
   SUNWsrmr        Solaris Resource Manager
                   (sparc) 1.1.0,REV=1999.05.12.16.30

Do you want to remove this package? y

スーパーユーザー特権で実行する必要があるスクリプトが含まれているパッケージであることを示す警告が表示されます。そのようなスクリプトは通常のパッケージ削除作業と正しくソフトウェアを削除するのに必要ですから、削除を継続するには y を入力します。

## Removing installed package instance <SUNWsrmr>
This package contains scripts which will be executed with super-user
permission during the process of removing this package.

Do you want to continue with the removal of this package [y,n,?,q] y

システムからパッケージが削除され、削除の進行状況を示すメッセージが表示されます。

## Verifying package dependencies.
## Processing package information.
## Removing pathnames in class <shadow>
## Removing pathnames in class <pamconf>
## Removing pathnames in class <etcsystem>
## Removing pathnames in class <passwd>
## Removing pathnames in class <devlinktab>
## Removing pathnames in class <none>
/usr/lib/srm/srmscru
/usr/lib/srm/liblim.so.1
/usr/lib/srm/liblim.so
/usr/lib/srm
/usr/lib/security/pam_srm.so.1
/usr/lib/security/pam_srm.so
/usr/lib/security <shared pathname not removed>
/usr/lib/class/SHR/SHRpriocntl
/usr/lib/class/SHR/SHRdispadmin
/usr/lib/class/SHR
/usr/lib/class <shared pathname not removed>
/usr/lib <shared pathname not removed>
/usr <shared pathname not removed>
/kernel/sched/SHR
/kernel/sched <shared pathname not removed>
/kernel/misc/srmlim
/kernel/misc <shared pathname not removed>
/kernel/drv/srmdrv.conf
/kernel/drv/srmdrv
/kernel/drv <shared pathname not removed>
/kernel <shared pathname not removed>
/etc/srm/nolnode
/etc/srm/limconf
/etc/srm
/etc/rc2.d/S10srm
/etc/rc2.d <shared pathname not removed>
/etc/rc1.d/K52srm
/etc/rc1.d <shared pathname not removed>
/etc/rc0.d/K52srm
/etc/rc0.d <shared pathname not removed>
/etc/init.d/init.srm
/etc/init.d <shared pathname not removed>
/etc <shared pathname not removed>
## Executing postremove script.
## Updating system information.

パッケージが正常に削除されると、次のメッセージが表示されます。

Removal of <SUNWsrmr> was successful.

次に、削除される Solaris Resource Manager のパッケージが示されます。

削除する各 Solaris Resource Manager パッケージについて、削除作業を続けます。

注 -
削除中にエラーなどの問題が発生した場合は、第 4 章「問題の解決」を参照してください。

システムを再起動して、デバイスを再構成し、Solaris Resource Manager の削除を完了します。
# reboot

クリーンアップ

通常のパッケージ削除で、Solaris Resource Manager のデータベースファイルの /var/srm/srmDB は削除されません。このファイルが不要な場合は、手動で削除してください。

これで、Solaris Resource Manager が削除されました。