このマニュアルは、SPARCTM 版 SolarisTM 2.6、Solaris 7、および Solaris 8 のオペレーティング環境で Solaris Resource ManagerTM 1.3 ソフトウェアの構成と管理を行うシステム管理者を対象としています。
このマニュアルを使用する前に、http://www.oracle.com/technetwork/indexes/documentation/index.html にある『Solaris 8 System Administrator Collection』を読んでおいてください。
このマニュアルは次の章、付録、および用語集から構成されています。
第 1 章「概要」では、Solaris Resource Manager の概要を示し、この製品を使って主要なシステム資源を割り当て、制御する方法について説明します。
第 2 章「通常の操作」では、Solaris Resource Manager ソフトウェアの操作を説明し、さらに単純な階層の例を示します。
第 3 章「構成」では、Solaris システム上で Solaris Resource Manager ソフトウェアを構成する方法について説明します。
第 4 章「ブート手順」では、Solaris Resource Manager 製品での Solaris ブート手順の影響について説明します。
第 5 章「l ノードの管理」では、Solaris Resource Manager に導入されるユーザーごとの構造について説明します。
第 6 章「SHR スケジューラ」では、CPU 資源の割り当てを制御するために使用するスケジューラについて説明します。
第 7 章「メモリー制限値、プロセスメモリー制限値、およびプロセス数制限値」では、ユーザーや個々のプロセスが使用する仮想メモリーの量を制御する方法について説明します。
第 8 章「資源キャッピングデーモンによる物理メモリー管理」 では、プロセスコレクションによる物理メモリー消費を調整する方法について説明します。この機能を利用できるのは、Solaris 8 オペレーティング環境を使用している場合だけです。
第 9 章「使用量データ」では、CPU、アプリケーション、およびユーザー資源の総使用量を集計する機能について説明します。
第 10 章「高度な使用方法」では、バッチ処理の制御、データベース、Web サーバーの管理、およびプロセッサセットについて詳細に説明し、その使用例を示します。また SunTM Cluster 2.2 環境における構成も説明します。
第 11 章「問題の解決」では、Solaris Resource Manager の操作における問題を診断するためのヒントを示します。
第 12 章「通知メッセージ」では、起こりうるエラーメッセージとその意味を説明します。
付録 A 「Solaris Resource Manager スクリプトの例」 では、スクリプト例を示します。
用語集では、このマニュアルで使用されている語句とその定義を示します。
次の資料には、Solaris Resource Manager 製品のインストール、構成、使用、およびリリースに関する情報が記載されています。
『Solaris Resource Manager 1.3 ご使用にあたって』には、Solaris Resource Manager 製品の概要、バグと既知の問題についての説明などが挙げられています。
『Solaris Resource Manager 1.3 のインストール』には、Solaris Resource Manager ソフトウェアをオペレーティングシステムにインストールする方法が記載されています。このマニュアルも製品に同梱されています。
『Solaris Resource Manager 1.3 リファレンスマニュアル』は、Solaris Resource Manager のマニュアルページの AnswerBook 版です。これは、システムにインストールされている Solaris ベースのマニュアルページを補足するものです。これらのマニュアルページは、このマニュアルでも参照しています。man コマンドでアクセスするオンラインの英文マニュアルページは、Solaris Resource Manager SUNWsrm パッケージ、日本語版マニュアルページは SUNWjsrm パッケージおよび SUNWrcapm にも含まれています。
上記のマニュアルは、http://www.oracle.com/technetwork/indexes/documentation/index.html にも掲載されています。
Sun Cluster の詳細は、http://www.oracle.com/technetwork/indexes/documentation/index.html に挙げられている『Sun Cluster 3.0 12/01 Collection 』を参照してください。
12/01 よりも新しい Sun Cluster 3.0 更新リリースを使用している場合は、そのリリース用の Sun Cluster ドキュメントを参照してください。
http://www.oracle.com/technetwork/indexes/documentation/index.htmlSM では、Sun が提供しているオンラインマニュアルを参照することができます。マニュアルのタイトルや特定の主題などをキーワードとして、検索をおこなうこともできます。
このマニュアルでは、次のような字体や記号を特別な意味を持つものとして使用します。
表 P-1 表記上の規則
字体または記号 |
意味 |
例 |
---|---|---|
AaBbCc123 |
コマンド名、ファイル名、ディレクトリ名、画面上のコンピュータ出力、コード例を示します。 |
.login ファイルを編集します。 ls -a を使用してすべてのファイルを表示します。 system% |
AaBbCc123 |
ユーザーが入力する文字を、画面上のコンピュータ出力と区別して示します。 |
system% su password: |
AaBbCc123 |
変数を示します。実際に使用する特定の名前または値で置き換えます。 |
ファイルを削除するには、rm filename と入力します。 |
『 』 |
参照する書名を示します。 |
『コードマネージャ・ユーザーズガイド』を参照してください。 |
「 」 |
参照する章、節、ボタンやメニュー名、強調する単語を示します。 |
第 5 章「衝突の回避」を参照してください。 この操作ができるのは、「スーパーユーザー」だけです。 |
\ |
枠で囲まれたコード例で、テキストがページ行幅を超える場合に、継続を示します。 |
sun% grep `^#define \ XV_VERSION_STRING' |
ただし AnswerBook2TM では、ユーザーが入力する文字と画面上のコンピュータ出力は区別して表示されません。
コード例は次のように表示されます。
[ ] は省略可能な項目を示します。上記の例は、filename は省略してもよいことを示しています。
| は区切り文字 (セパレータ) です。この文字で分割されている引数のうち 1 つだけを指定します。
キーボードのキー名は英文で、頭文字を大文字で示します (例: Shift キーを押します)。ただし、キーボードによっては Enter キーが Return キーの動作をします。
ダッシュ (-) は 2 つのキーを同時に押すことを示します。たとえば、Ctrl-D は Control キーを押したまま D キーを押すことを意味します。
このマニュアルでは、英語環境での画面イメージを使っています。このため、実際に日本語環境で表示される画面イメージとこのマニュアルで使っている画面イメージが異なる場合があります。本文中で画面イメージを説明する場合には、日本語のメニュー、ボタン名などの項目名と英語の項目名が、適宜併記されています。
このマニュアルでは、「IA」という用語は、Intel 32 ビットのプロセッサアーキテクチャを意味します。これには、Pentium、Pentium Pro、Pentium II、Pentium II Xeon、Celeron、Pentium III、Pentium III Xeon、Pentium 4 の各プロセッサ、および AMD が提供する互換マイクロプロセッサチップが含まれます。