3 つのアプリケーションがある 2 ノードクラスタの場合、第 1 の物理ホスト (phys-host1) を 1 つのアプリケーションのデフォルトマスターとし、第 2 の物理ホスト (phys-host2) を残る 2 つのアプリケーションのデフォルトマスターとするように構成できます。次の例のリミットデータベースファイルを各ノードで使用し、フェイルオーバーやスイッチオーバーが発生しても、リミットデータベースファイルは変わらないものとします。
# limadm set cpu.shares=50 app1 # limadm set cpu.shares=30 app2 # limadm set cpu.shares=20 app3 ... |
クラスタが正常に稼動している場合、アプリケーション 1 はそのデフォルトマスター phys-schost-1 に 50 の割当数が割り当てられます。このノードで CPU 資源を要求しているのはアプリケーション 1 だけであるため、これは CPU 資源の 100% に相当します。アプリケーション 2 と 3 については、これらのデフォルトマスターである phys-schost-2 に 30 の割当数と 20 の割当数がそれぞれ割り当てられます。通常処理の場合、アプリケーション 2 は CPU 資源の 60%、アプリケーション 3 は CPU 資源の 40% を受け取ります。
フェイルオーバーまたはスイッチオーバーが発生してアプリケーション 1 が phys-schost-2 に切り替えられた場合は、3 つのアプリケーションすべての割当数が同じになります。しかし、CPU 資源の割合はリミットデータベースファイルにもとづいて割り当て直されます。
50 の割当数が割り当てられたアプリケーション 1 は CPU の 50% を受け取る
30 の割当数が割り当てられたアプリケーション 2 は CPU の 30% を受け取る
20 の割当数が割り当てられたアプリケーション 3 は CPU の 20% を受け取る
次の図では、この構成における正常な処理とフェイルオーバー処理を示します。