Solaris Resource Manager 1.3 のシステム管理

3 つのアプリケーションがある 2 ノードクラスタ

3 つのアプリケーションがある 2 ノードクラスタの場合、第 1 の物理ホスト (phys-host1) を 1 つのアプリケーションのデフォルトマスターとし、第 2 の物理ホスト (phys-host2) を残る 2 つのアプリケーションのデフォルトマスターとするように構成できます。次の例のリミットデータベースファイルを各ノードで使用し、フェイルオーバーやスイッチオーバーが発生しても、リミットデータベースファイルは変わらないものとします。


# limadm set cpu.shares=50	 app1
# limadm set cpu.shares=30	 app2
# limadm set cpu.shares=20	 app3
...

クラスタが正常に稼動している場合、アプリケーション 1 はそのデフォルトマスター phys-schost-1 に 50 の割当数が割り当てられます。このノードで CPU 資源を要求しているのはアプリケーション 1 だけであるため、これは CPU 資源の 100% に相当します。アプリケーション 2 と 3 については、これらのデフォルトマスターである phys-schost-2 に 30 の割当数と 20 の割当数がそれぞれ割り当てられます。通常処理の場合、アプリケーション 2 は CPU 資源の 60%、アプリケーション 3 は CPU 資源の 40% を受け取ります。

フェイルオーバーまたはスイッチオーバーが発生してアプリケーション 1 が phys-schost-2 に切り替えられた場合は、3 つのアプリケーションすべての割当数が同じになります。しかし、CPU 資源の割合はリミットデータベースファイルにもとづいて割り当て直されます。

次の図では、この構成における正常な処理とフェイルオーバー処理を示します。

The preceding context describes the graphic.