Sun Update Connection System 1.0.8 管理ガイド

第 2 章 Sun Update Connection System ソフトウェアのインストール

この章では、Solaris システムへの Sun Update Connection System ソフトウェアのインストール方法について説明します。Update Manager クライアントソフトウェアや任意の Sun Update Connection プロキシ ソフトウェアなどをインストールできます。また、Update Manager クライアントソフトウェアをアンインストールする方法についても説明します。

Update Manager クライアントソフトウェアをインストールする作業は、導入プロセスの一部に当たります。全体的なプロセスの概要については、「導入プロセスの概要」を参照してください。

この章で説明する内容は次のとおりです。

Sun Update Connection System ソフトウェアのインストール (作業マップ)

Sun Update Connection System ソフトウェアは、Solaris 10 オペレーティングシステムを実行するシステムでサポートされます。

Update Manager ツールを使用するには、最低でも、Solaris 10 ソフトウェアの End User Software Group をインストールする必要があります。また、/var 用のディスク容量として、160M バイトの空き容量が必要です。

システムに初期の Solaris 10 リリースがインストールされている場合は、Update Manager クライアントソフトウェアをインストールする必要があります。Solaris 10 ソフトウェアの以降のリリースには、Update Manager クライアントソフトウェアが含まれています。

次の表は、使用しているシステムへの Sun Update Connection System ソフトウェアのインストール方法を示したものです。

作業 

説明 

参照先 

(省略可能) Update Manager クライアントソフトウェアをインストールする。 

Update Manager クライアントソフトウェアは、次のいずれかの方法によってインストールできます。 

  • smpatch update コマンドを使用して、Update Manager 機能アップデートをインストールする。

  • Sun Download Center から Sun Update Connection System ソフトウェアをダウンロードし、インストールスクリプトを実行して Update Manager クライアントソフトウェアをインストールする。

(省略可能) Sun Update Connection プロキシ ソフトウェアをインストールする。 

smpatch update コマンドを使用して、プロキシの機能アップデートをインストールできます。

「Sun Update Connection プロキシ 機能アップデートをインストールする方法」

(省略可能) プレビューリリース版から Sun Update Connection System Release 1.0.8 へアップグレードする。 

Update Manager のプレビューリリース版から Sun Update Connection System 1.0.8 にアップグレードします。 

「プレビューリリース版から Sun Update Connection System Release 1.0.8 にアップデートする方法」

ProcedureUpdate Manager の機能アップデートをインストールする方法

使用しているシステムで、最低でも Solaris 10 オペレーティングシステムのエンドユーザーシステムサポートソフトウェアグループが稼動していることを確認します。


注意 – 注意 –

ソフトウェアは Sun から取得する必要があるので、Update Manager の機能アップデートをインストールするには、まずシステムをインターネットに接続する必要があります。


  1. 使用しているシステムに該当する Update Manager の機能アップデートを特定します。

    機能アップデートは、使用している Solaris システムのプラットフォームのタイプに基づいて選択してください。

    • SPARC の場合: アップデート 121118 の最新リビジョン

    • x86 の場合: アップデート 121119 の最新リビジョン

  2. スーパーユーザーになります。

  3. smpatch update コマンドを使用すると、使用しているシステムに該当する機能アップデートが自動的にダウンロードされ、適用されます。

    たとえば、次のコマンドを使用した場合、Update Manager の機能アップデートは SPARC ベースのシステムに適用されます。


    # smpatch update -i 121118
    

    smpatch update コマンドに -i オプションを付けてアップデートを指定すると、そのアップデートの最新リビジョンがインストールされます。

    処理が完了したら GUI にアクセスして、アップデート管理環境の設定とシステム登録を行う必要があります。「Update Manager GUI にアクセスする」を参照してください。

ProcedureUpdate Manager クライアントソフトウェアをインストールする方法

使用しているシステムで、最低でも Solaris 10 オペレーティングシステムのエンドユーザーシステムサポートソフトウェアグループが稼動していることを確認します。


注意 – 注意 –

ソフトウェアは Sun から取得する必要があるので、Sun Update Manager クライアントソフトウェアをインストールするには、まずシステムをインターネットに接続する必要があります。


  1. Sun Download Center には、http://www.sun.com/download からアクセスできます。

    1. 「Downloads A-Z」タブをクリックします。

    2. 「Sun Update Connection System 1.0.8」をクリックします。

    3. 「Download」をクリックすると、ダウンロードの処理が始まります。

      ダウンロード処理で表示される手順に従って操作してください。

    4. システムのローカルディレクトリに、ソフトウェアをダウンロードします。


      注 –

      patchadd のバグ 6188748 があるため、NFS からはディレクトリをマウントしないでください。


      ソフトウェアは、使用している Solaris システムのプラットフォームのタイプに基づいて選択してください。

      • SPARC の場合: updateConnection-sparc.zip

      • x86 の場合: updateConnection-i386.zip

  2. スーパーユーザーになります。

  3. ファイルをダウンロードしたディレクトリに移動します。

    たとえば、/tmp にファイルをダウンロードした場合は、/tmp に移動します。

  4. ダウンロードしたファイルを解凍します。

    • SPARC ベースのシステムの場合は、次のように入力します。


      # unzip updateConnection-sparc.zip
      
    • x86 ベースのシステムの場合は、次のように入力します。


      # unzip updateConnection-i386.zip
      
  5. Sun Update Connection System 1.0.8 機能アップデートをインストールします。Update Manager クライアントソフトウェアが含まれています。


    # ./updateConnection/installUpdateConnection
    

    処理が完了したら GUI にアクセスして、アップデート管理環境の設定とシステム登録を行う必要があります。「Update Manager GUI にアクセスする」を参照してください。

ProcedureSun Update Connection プロキシ 機能アップデートをインストールする方法


注意 – 注意 –

ソフトウェアは Sun から取得する必要があるので、プロキシソフトウェアをインストールするには、まずシステムをインターネットに接続する必要があります。


使用しているシステムで、最低でも Solaris 10 オペレーティングシステムのエンドユーザーシステムサポートソフトウェアグループが稼動していることを確認します。


注 –

Sun Update Connection プロキシ はオプション機能で、Sun Service Plan に加入していれば、無料で取得できます。Sun Service Plan の取得方法については、Solaris オペレーティングシステムソフトウェアサポート (http://www.sun.com/service/support/software/solaris/) にアクセスし、必要なレベルのサービスを選択します。


  1. 使用しているシステムに該当する Sun Update Connection プロキシ の機能アップデートを特定します。

    機能アップデートは、使用している Solaris システムのプラットフォームのタイプに基づいて選択してください。

    • SPARC の場合アップデート 119788 の最新リビジョン

    • x86 の場合: アップデート 119789 の最新リビジョン

  2. スーパーユーザーになります。

  3. smpatch コマンドを使用して、使用しているシステムに該当する機能アップデートを適用します。

    smpatch updateコマンドを使用すると、機能アップデートは自動的にシステムにダウンロードされて適用されます。

    たとえば、次のコマンドを使用した場合、プロキシの機能アップデートは x86 ベースのシステムに適用されます。


    # smpatch update -i 119789
    

    smpatch update コマンドに -i オプションを付けてアップデートを指定すると、そのアップデートの最新リビジョンがインストールされます。

    処理が完了したら、プロキシを設定する必要があります。「Sun Update Connection プロキシ の設定 (作業マップ)」を参照してください。

Procedureプレビューリリース版から Sun Update Connection System Release 1.0.8 にアップデートする方法

Sun Update Connection System ソフトウェアのプレビューリリース版がインストールされている場合は、プレビューリリース版のプロモーション期間の終了後、Sun Update Connection System ソフトウェアにアップグレードする必要があります。このアップグレードを実行するには、Sun Update Connection System 1.0.8 の新しい機能アップデートをインストールします。プレビューリリース版を使用している場合、この機能アップデートは、Sun Update Connection System のユーザーインタフェースに有効なアップデートとして表示されます。「Update Manager の機能アップデートをインストールする方法」を参照してください。

Sun Update Connection プロキシ も設定している場合は、プロキシシステム上のソフトウェアをアップグレードする必要があります。この場合、Sun Update Connection System の機能アップデートおよびプロキシソフトウェアの機能アップデートの両方をインストールする必要があります。プロキシの機能アップデートは、Sun とサポートサービス契約を結んでいる場合に限り、システムで利用できるアップデートのリストに表示されます。「Sun Update Connection プロキシ 機能アップデートをインストールする方法」を参照してください。

    使用しているシステムに該当する機能アップデートをインストールします。

    このソフトウェアの機能アップデートの ID は、次のとおりです。

    • 121118-07: Sun Update Connection System 1.0.8 (SPARC)

    • 121119–07: Sun Update Connection System 1.0.8 (x86)

    • 119788-07: Sun Update Connection プロキシ (SPARC)

    • 119789-07: Sun Update Connection プロキシ (x86)

Update Manager クライアントソフトウェアのアンインストール (作業マップ)

次の表は、使用しているシステムから Update Manager クライアントソフトウェアをアンインストールする方法を示したものです。

作業 

説明 

参照先 

(省略可能) Update Manager クライアントソフトウェアをアンインストールする。 

patchrm コマンドを使用して、Update Manager クライアントソフトウェアをアンインストールします。

「Update Manager クライアントソフトウェアをアンインストールする方法」

(省略可能) Update Manager クライアントエージェントを停止して無効化する。 

システムから Update Manager クライアントソフトウェアをアンインストールするには、その前に、使用しているシステムのクライアントエージェントを停止します。 

「Update Manager クライアントエージェントソフトウェアを停止して無効化する方法」

ProcedureUpdate Manager クライアントソフトウェアをアンインストールする方法

Update Manager クライアントソフトウェアをアンインストールする前に、Update Manager アプリケーションおよび smpatch コマンドが実行されていないことを確認します。

  1. スーパーユーザーになります。

  2. (省略可能) Sun Update Connection プロキシ ソフトウェアがインストールされている場合は、プロキシソフトウェアの prebackout ロックファイルを削除し、patchrm を使用してアップデートを削除します。

    • SPARC ベースのシステムの場合は、次のように入力してください。


      # rm /var/sadm/patch/119788-07/prebackout
      # patchrm 119788-07
      
    • x86 ベースのシステムの場合は、次のように入力してください。


      # rm /var/sadm/patch/119789-07/prebackout
      # patchrm 119789-07
      
  3. Sun Update Connection System ソフトウェアの prebackout ロックファイルを削除します。

    • SPARC ベースのシステムの場合は、次のように入力します。


      # rm /var/sadm/patch/121118-07/prebackout
      
    • x86 ベースのシステムの場合は、次のように入力します。


      # rm /var/sadm/patch/121119-07/prebackout
      
  4. (省略可能) patchrm -R コマンドを使用して、ディスクレスクライアントにある Update Manager の機能アップデートをアンインストールするには、まずディスクレスクライアントにログインし、Sun Update Manager クライアントエージェントを停止して無効化する必要があります。


    # /usr/lib/cc-cfw/framework/lib/cc-client-adm stop
    # /usr/lib/cc-cfw/framework/lib/cc-client-adm disable
    
  5. patchrm コマンドを使用して、Update Manager の機能アップデートを削除します。

    • SPARC ベースのシステムの場合は、次のように入力します。


      # patchrm 121118-07# patchrm 119574-02
      
    • x86 ベースのシステムの場合は、次のように入力します。


      # patchrm 121119-07
      # patchrm 119575-02
      

ProcedureUpdate Manager クライアントエージェントソフトウェアを停止して無効化する方法

このエージェントは、Update Manager ソフトウェアをインストールするときに同時にインストールされます。Update Manager の登録ウィザードでシステムを登録すると、エージェントが有効になります。

ほとんどの場合、pkgrm コマンドを使用すれば、安全にエージェントを無効化することができます。そのあと、SUNWccinv パッケージを削除します。ただし、ディスクレスクライアントまたはシステムのクラスタにこのパッケージをインストールしている場合は、手動でエージェントを無効化してから、SUNWccinv パッケージを削除する必要があります。

  1. スーパーユーザーになります。

  2. インベントリエージェントを停止し、無効化します。


    # /usr/lib/cc-cfw/framework/lib/cc-client-adm stop
    # /usr/lib/cc-cfw/framework/lib/cc-client-adm disable