Sun Update Connection System 1.0.8 管理ガイド

第 3 章 Update Manager によるシステムの登録

この章では、Update Manager を使用してシステムを登録したり、登録ウィザードからの別の作業を実行したりする方法について説明します。sconadm コマンドを使用してコマンド行から登録することもできます。sconadm(1M) のマニュアルページを参照してください。

Update Manager によるシステムの登録 (作業マップ)

Update Manager を使用してシステムを登録すると、Update Manager を使用して Solaris 10 システムのセキュリティーアップデートを管理できるようになります。登録は無料で、システムの基本的な情報を Sun に送信するだけで完了します。登録処理は、初めて Update Manager GUI にアクセスすると開始されます。

sconadm コマンドを使用してコマンド行から登録することもできます。sconadm(1M) のマニュアルページを参照してください。

各種の登録レベルについては、「Update Manager の登録」 を参照してください。

次の表に、Update Manager 登録ウィザードを使用する場合に実行できる作業を示します。

作業 

説明 

参照先 

(省略可能) Update Manager を使用してシステムを登録する。 

システムが Sun アップデートサーバーからアップデートやアップデートデータを取得したり、Sun Update Connection Hosted Web アプリケーションを使用してシステムをリモート管理する場合は、Update Manager でシステムを登録する必要があります。 

「システムを登録する方法」

(省略可能) Sun サブスクリプションキーを取得する。 

セキュリティー関連以外のアップデートを使用する場合や、Sun Update Connection Hosted Web アプリケーションを使用してシステムをリモート管理する場合は、Sun サブスクリプションキーでシステムを登録する必要があります。 

サブスクリプションキーは、ソフトウェアサポートのユーザーであれば利用できます。 

「Sun サブスクリプションキーを取得する方法」

(省略可能) 登録後に、使用するネットワークプロキシを指定する。 

ネットワークプロキシ経由でシステムをインターネットに接続する場合、Sun アップデートサーバーへのアクセスに使用するネットワークプロキシを指定する必要があります。 

デフォルトでは、ネットワークプロキシは指定されていません。 

「システムを登録する方法」の手順 5

(省略可能) 登録後に、システムが取得するアップデートのローカルソースを指定する。 

使用しているシステムで、Sun Update Connection プロキシ やローカルシステム上のアップデートコレクションなどのローカルソースからアップデートを取得したい場合があります。 

システムがインターネットに接続していない場合は、ローカルのアップデートソースを指定する必要があります。 

デフォルトでは、システムは Sun からアップデートを取得します。 

「システムを登録する方法」の手順 4

Procedureシステムを登録する方法


注 –

システムを登録するには、インターネット接続が必要です。Java Developer Connection、OSC、MySun、SunSolve、および SunStore などのプログラムでアカウントを登録した場合、すでに Sun オンラインアカウントを所有している可能性があります。


各種の登録レベルについては、「Update Manager の登録」を参照してください。

sconadm コマンドを使用してコマンド行から登録することもできます。sconadm(1M) のマニュアルページを参照してください。

  1. Update Manager アプリケーションを起動します。

    • GNOME ユーザーの場合、次のいずれかの方法で Update Manager アプリケーションを起動します。

      • GNOME パネルの通知領域で、Update Manager の通知アイコンをクリックします。

        このアイコンは、疑問符の付いた青い円形です。このアイコンは、システムが登録されていないことを示しています。

        この方法では、ソフトウェアをインストールしてもすぐには起動しません。GNOME デスクトップからログアウトして、ログインし直す必要があります。

      • Sun Java Desktop System の「起動」メニューから「アプリケーション」を選択します。

        「アプリケーション」メニューから「ユーティリティ」を選択します。次に、「ユーティリティ」メニューから「Update Manager」を選択します。

      • シェルプロンプトで、/usr/bin/updatemanager コマンドを実行します。

    • CDE ユーザーの場合、次のいずれかの方法で Update Manager アプリケーションを起動します。

      • 「アプリケーションマネージャ」ウィンドウで、Update Manager アイコンをダブルクリックします。

      • シェルプロンプトで、/usr/bin/updatemanager コマンドを実行します。

        「認証が必要です」ダイアログボックスが表示されます。

  2. Update Manager GUI にログインします。

    この操作中に Update Manager アプリケーションを終了するには、「キャンセル」をクリックします。

    1. 権限を持つユーザーのユーザー名を指定して「OK」をクリックします。

      デフォルトで、ユーザー名は root です。

      「認証が必要です」ダイアログボックスが表示されます。

    2. 権限を持つユーザーのパスワードを指定して「OK」をクリックします。

      Update Manager 登録ウィザードが表示されます。

  3. 「ようこそ」画面で、Update Manager を使用してシステムでアップデートを管理する方法を指定します。

    Update Manager を使用すると、アップデートはシステムで自動的に管理されますが、ユーザーが手動でアップデートを管理することもできます。

    • Update Manager GUI または smpatch CLI を使用してシステムのアップデートを管理するには、「登録してアップデートを管理」をクリックします。

      「Sun オンラインアカウント」画面が表示されます。

    • Sun アップデートサーバーからアップデートをダウンロードし、smpatch add コマンドおよび smpatch remove コマンドを使用してアップデートを管理するには、「手動でアップデートを適用」をクリックします。

      「完了」をクリックして、登録ウィザードを終了します。

      これで、アップデートをシステム上で手動で管理できます。smpatch addコマンドおよび smpatch remove コマンドを使用してアップデートを管理する方法については、smpatch(1M) のマニュアルページを参照してください。

  4. (省略可能) システムがインターネットに接続されていない場合は、アップデートのローカルソースを指定します。

    Update Manager アプリケーションを使用して、アップデート用にこのローカルソースを指定する方法については、「アップデートソースを指定する方法 (GUI)」を参照してください。

    1. 「ローカルソースからアップデートを取得するようにシステムを設定」をクリックします。

      「アップデートにローカルソースを使用」画面が表示されます。

    2. 「ローカルソースからアップデートを取得するようにシステムを設定」をクリックします (Sun Update Connection プロキシ )。

    3. パッチソース URL のフィールドに、ローカルのアップデートソースの URL を入力します。

      Sun Update Connection プロキシ URL は、次の形式です。

      http://server-name:3816/solaris/

    4. 「完了」をクリックすると、これらのアップデートソースの値が設定され、「Sun オンラインアカウント」画面に戻ります。

      設定したアップデートソース値の登録情報を破棄するには、「キャンセル」をクリックします。次に「登録を中止」をクリックすると、「Sun オンラインアカウント」画面に戻ります。

  5. (省略可能) インターネットに接続する際にシステムが使用するネットワークプロキシを指定します。

    Update Manager アプリケーションを使用してこのネットワークプロキシ情報を指定する方法については、「ネットワークプロキシを指定する方法 (GUI)」を参照してください。

    システムが直接インターネットに接続されている場合は、ネットワークプロキシ情報を指定する必要はありません。

    1. 「ネットワークプロキシの設定」をクリックします。

      「ネットワークプロキシの設定」画面が表示されます。

    2. 「ネットワークプロキシを有効にしますか ?」をクリックします。

    3. 「プロキシのホスト名」フィールドにプロキシのホスト名を入力します。

    4. 「プロキシのポート」フィールドにプロキシのポート番号を入力します。

    5. (省略可能) プロキシの認証にユーザー名とパスワードが必要な場合は、「プロキシ認証を使用」をクリックして、次の手順に従います。

      1. 「プロキシのユーザー名」フィールドにプロキシユーザー名を入力します。

      2. 「プロキシのパスワード」フィールドにプロキシユーザーのパスワードを入力します。

      3. これらのネットワークプロキシの値を設定してダイアログボックスを閉じるには、「OK」をクリックします。

        設定したこれらのネットワークプロキシの値を破棄してダイアログボックスを閉じるには、「キャンセル」をクリックします。

    6. Sun オンラインアカウントを指定します。

      • すでに Sun オンラインアカウントを取得している場合は、Sun オンラインアカウントのユーザー名とパスワードを入力してログインし、「次へ」をクリックして、手順 8 へ進みます。

        「利用規約とソフトウェアライセンス」画面が表示されます。

      • ユーザー名またはパスワードを忘れた場合は、「ユーザー名またはパスワードを忘れた場合」をクリックします。

        Sun オンラインアカウント情報を取得したら、登録処理を再度開始します。

      • Sun オンラインアカウントを取得していない場合は、アカウントを登録します。

  6. (省略可能)「Sun オンラインアカウントの作成」をクリックします。

    「Sun オンラインアカウントの作成」画面が表示されます。このページには Sun プライバシーポリシーが表示されており、また、Sun オンラインアカウントの取得に必要な情報を入力するテキストフィールドがあります。

    1. Sun プライバシーポリシーの内容を確認します。

    2. 登録フォームにアカウント情報を入力して、「次へ」をクリックします。

      無効な情報が入力されている場合、訂正を指示するダイアログボックスが表示されます。

      「Sun オンラインアカウントの作成」ページの 2 ページ目が表示されます。

    3. 2 ページ目の登録フォームを入力して「次へ」をクリックします。

      ここでは、会社名、国名または地域名、および Sun との通信に使用する言語を入力する必要があります。このフォームのほかの値は省略可能です。

      「利用規約とソフトウェアライセンス」画面が表示されます。

  7. (省略可能) すべてのアップデートにアクセスするか、セキュリティーアップデートのみにアクセスするかを決定します。

    • すべてのアップデートにアクセスする場合は、「キー」フィールドにサブスクリプションキーを指定します。

      サポートの契約番号が、サブスクリプションキーになっている場合があります。サブスクリプションキーを取得していない場合は、次のいずれかのソフトウェアサポートプランに登録してください。

    • セキュリティーアップデートのみにアクセスする場合は、「Sun サブスクリプションキーを入力せずに続行」または「後で入力します」をクリックします。

      サブスクリプションキーを指定すると、いつでもすべての Solaris アップデートにアクセスできます。「サブスクリプションキーを指定する方法 (GUI)」を参照してください。

  8. 利用規約とソフトウェアライセンスの内容を確認します。

    • 同意する場合は、「契約に同意する」をクリックし、「次へ」をクリックします。

      • サブスクリプションキーを指定した場合は、「リモートソフトウェアのアップデートサービス」画面が表示されます。この画面から、Sun Update Connection System と Update Manager のデモを実行できます。

      • サブスクリプションキーを指定しなかった場合は、「システムの登録」画面が表示されます。手順 11 に進みます。

    • 同意しない場合は、「キャンセル」をクリックして登録ウィザードを終了します。

      利用規約とソフトウェアライセンスに同意しない場合は、Update Manager ソフトウェアを使用できません。

  9. システムでアップデートをリモートで管理するのか、ローカルで管理するのかを決定します。

    • アップデートをリモート管理する場合は、「Sun Update Connection System を使ってシステムデータを送信して、リモートアップデート管理を有効にします」をクリックします。

      アップデートをリモート管理することを選択した場合でも、Update Manager を使用してシステムのアップデートをローカル管理することもできます。

      「送信されるデータ内容」をクリックすると、Sun に送信されるシステム情報を確認できます。

      Sun Update Connection Hosted Web アプリケーションを使用したシステムアップデートのリモート管理の詳細は、第 5 章「Sun Update Connection Hosted ブラウザインタフェースを使用した Solaris アップデートの管理」を参照してください。

    • アップデートをローカル管理する場合は、「ローカルアップデート管理を有効にします」をクリックします。

      「送信されるデータ内容」をクリックすると、Sun に送信されるシステム情報を確認できます。

  10. 「完了」をクリックするとシステムの登録が完了し、システムの情報が Sun へ送信されます。

    入力した登録情報を破棄して登録ウィザードを閉じるには、「キャンセル」をクリックします。

    「登録の確認」画面が表示されます。この画面から Sun Update Connection Hosted Web アプリケーションにアクセスできます。

  11. 「閉じる」をクリックして、登録ウィザードを閉じます。

    「チェック中」ダイアログボックスに、システムのアップデート分析の進行状況が表示されます。

    Update Manager アプリケーションの「有効なアップデート」画面に、システムにインストールできるアップデートが一覧表示されます。


    注 –

    クライアントシステムが正しく登録されていない場合は、インストールアプリケーションを実行すると、エラーメッセージが表示される場合があります。エラーを解消するには、登録プロセスを最初からやり直してください。


ProcedureSun サブスクリプションキーを取得する方法

すべての Solaris アップデートにアクセスするには、Sun サブスクリプションキーを取得する必要があります。サブスクリプションキーがない場合は、セキュリティーアップデートしか表示できません。サブスクリプションキーは、Sun Update Connection Hosted Web アプリケーションを使用する際にも必要です。

サブスクリプションキーは、次のいずれかの Sun サービスに加入すると取得できます。

    Sun サブスクリプションキーを取得していない場合は、次のいずれかのソフトウェアサポートプランに登録してください。