用語集

このマニュアルでは、次の用語を使用します。

PatchPro
Sun ネットワークストレージが開発した製品であり、Sun Update Manager で使用する自動的なアップデート管理テクノロジを提供します。

Sun Update Connection サービス
Sun Web サイト上で提供される Web アプリケーションで、これを使用することにより 1 つまたは複数の Solaris システム上でアップデートをリモート管理できます。

Sun Update Connection プロキシ
アップデートのデータにアクセスできる、イントラネット上のシステムです。Sun アップデートサーバーの代わりにこのプロキシを使用することができます。このプロキシでは、アップデートソースからダウンロードしたアップデートをキャッシュします。ローカルパッチサーバーともいいます。

Web プロキシ
「ネットワークプロキシ」を参照してください。

あ行

アップデート

(名詞) 既存の問題を解決するため、または機能を導入するために、ソフトウェアに適用する変更です。

(動詞) システムにアップデートを適用するために必要な手順を実行することです。システムを分析して、アップデートをダウンロードし、最後にアップデートを適用します。パッチともいいます。

アップデート ID
アップデートベースコード、ハイフン、アップデートリビジョン番号で構成される固有の英数字です。

アップデート管理のプロセス
このプロセスには、システムを分析して適切なアップデートを判断する処理、アップデートをシステムにダウンロードする処理、アップデートを適用する処理があります。アップデート管理のプロセスでは、任意にアップデートを削除する場合もあります。

アップデートサーバー
システムがアップデート分析を実行するために使用する Solaris アップデートのソースであり、このソースから適切なアップデートを取得します。アップデートサーバーは、Sun アップデートサーバーである場合と、Sun Update Connection プロキシと呼ばれるイントラネット上のサーバーである場合があります。

アップデート適用のポリシー
ユーザーが設定できるポリシーであり、システムのアップデート時に適用できるアップデートのタイプを指定します。

アップデートの依存性
システムでアップデートが他のアップデートの存在に依存する状況です。他のアップデートに依存するアップデートは、依存する他のアップデートがすでに適用されたシステムにのみ適用できます。

アップデートの旧バージョン化
特定のアップデートで古いアップデートを置き換える状況です。その時点で、古いアップデートがシステムに適用されているかどうかは関係ありません。バージョンが 1 つ以上新しくなるアップデートは、古いアップデートをまとめて置き換えます。新しいアップデートを適用する前に、古いアップデートが適用されている必要はありません。

アップデートの非互換性
同じシステムに 2 つのアップデートを適用できないまれな状況です。これらの 2 つのアップデートは相互に排他的な関係にあります。システムにすでに特定のアップデートが適用されており、これと互換性のない別のアップデートを適用する場合、システムにすでにあるアップデートを最初に削除する必要があります。削除すると、新しいアップデートを適用できます。

アップデート分析
システムに適したアップデートを判断するために、システムをチェックする処理です。

アップデートリスト
1 行に 1 アップデート ID の形式で、アップデートのリストを保存したファイルです。アップデート操作の実行に、このリストを利用できます。システムの分析やユーザーの入力に応じて、このリストを生成できます。アップデートリストの各行には、2 つの列があります。最初の列はアップデート ID であり、第 2 の列はアップデートの摘要です。

依存性
「アップデートの依存性」を参照してください。

か行

解決
アップデートのリストに対して必要なアップデートの依存性を判断することです。他のアップデートをリストに追加する必要があるかどうかを判断するために、リスト内の各アップデートがチェックされます。特定のアップデートが必要とされる場合、これらのアップデートが順序に沿って並べられたアップデートリストに追加されます。

キーストア
署名されたアップデートの適用を試行するときに照会される証明書とキーのレポジトリです。

機能アップデート
システムに新しい機能を導入するアップデートです。

キャッシュ
一連のアップデートサーバーに組み込まれたサーバーが、他のサーバーからダウンロードしたアップデートを格納する機能です。

さ行

サブスクリプションキー
Sun Update Manager で Solaris 10 システムを登録する際に使用する値です。このキーにより、セキュリティ以外のタイプのアップデートおよび Sun Update Connection サービスにアクセスすることができます。

サンオンラインアカウント
Sun Update Manager を使用するために、システムを登録するときに必要とされるアカウントです。また、システムのアップデートを管理できる Sun Update Connection Web サイトにログインするときに必要とされるアカウントです。

順序
アップデートの適用に適した順序で、アップデートをソートします。

署名付きアップデート
有効なデジタル署名で署名されたアップデートです。署名付きアップデートは、署名なしアップデートよりもセキュリティが強化されます。アップデートのデジタル署名は、アップデートをシステムに適用する前に検証できます。有効なデジタル署名は、署名の適用後に、署名付きアップデートが変更されていないことを保証します。署名されたアップデートは、Java Archive (JAR) 形式ファイルに保存されます。

署名なしアップデート
デジタル署名で署名されていないアップデートです。

た行

ダウンロード
Sun Update Connection プロキシまたは Sun アップデートサーバーなどのアップデートソースから、アップデートを適用するシステムに対して、1 つ以上のアップデートをコピーすることです。

ダウンロードディレクトリ
アップデートソースからダウンロードするときに、アップデートを格納するディレクトリです。またこのディレクトリからアップデートが適用されます。デフォルトの場所は /var/sadm/spool です。

チェックイン
システムが Sun Update Connection Web サイトに接続して、待機状態になっているアップデートのインストールおよびアンインストールジョブを実行することです。

適用
システムにアップデートをインストールすることです。

デジタル署名
署名の適用後に、アップデートなどのドキュメントが変更されていないことを保証できる電子的な署名です。

登録
Sun Update Manager ソフトウェアを使用するために、Solaris システムを登録することです。

な行

ネットワークプロキシ
システムをインターネットに接続するシステムです。ユーザーのシステムがインターネットに直接に接続できない場合、接続を確立するために、このネットワークプロキシを使用する必要があります。Web プロキシともいいます。

は行

バックアウト
システムからアップデートを削除することです。

バックアウトディレクトリ
バックアウトデータを格納するディレクトリです。デフォルトでは、アップデートでインストールされた各パッケージの保存ディレクトリです。

バックアウトデータ
アップデートを削除 (バックアウト) するときに、以前の状態にシステムを戻すことができるように、アップデートの適用時に作成されるデータです。

パッケージ
システムにインストールするために配布されるソフトウェア製品の形態です。パッケージには、一連のファイルとディレクトリが一定の形式で収録されています。

パッチ
「アップデート」を参照してください。

分析
システムに適したアップデートのリストを判断するために、システムを検査することです。Update Manager は、分析モジュールと Sun アップデートサーバーにある利用可能なアップデートのリストを使用して、お使いの Solaris システムに適したアップデートのリストを生成します。

ら行

リモートモード
smpatch コマンドで使用できるモードです。このモードは、アップデートで他のシステムをアップデートするために、ローカルシステム上で実行できます。このモードは、システムがマルチユーザーモードである場合のみ使用できます。

ローカルパッチサーバー
「Sun Update Connection プロキシ」を参照してください。

ローカルモード
smpatch コマンドで利用できるモードです。このモードは、ローカルシステムのみで実行できます。システムがシングルユーザーモードまたはマルチユーザーモードのときに、アップデートを適用するために、このモードを使用できます。