Trusted Solaris 開発ガイド

セキュリティ属性情報の変更

発信メッセージまたは発信メッセージの通信終端のユーザー ID、グループ ID、機密ラベル、情報ラベル、プロセス認可上限、特権セキュリティ属性を変更するには、プロセスの有効セットに適切なネットワーク特権が必要です。

機密ラベル

送信プロセスは、有効セットに net_downgrade_sl 特権があれば、メッセージまたは通信終端の機密ラベルを、オブジェクトの既存の機密ラベルよりも優位でない新しい機密ラベルに設定できます。送信プロセスは、有効セットに net_upgrade_sl 特権があれば、メッセージまたは通信終端の機密ラベルを、オブジェクトの既存の機密ラベルより優位な新しい機密ラベルに設定できます。

情報ラベル

送信プロセスは、有効セットに net_downgrade_il 特権があれば、通信終端の情報ラベルを、オブジェクトの既存の情報ラベルよりも優位でない新しい情報ラベルに設定できます。

送信プロセスは、有効セットに net_upgrade_il 特権があれば、通信終端の情報ラベルを、オブジェクトの既存の情報ラベルより優位な新しい情報ラベルに設定できます。

システムにより、機密ラベルは必ず情報ラベルよりも優位になります。この制限を無効にする特権はありません。

プロセス認可上限

メッセージとともに送信される認可上限を変更するには、送信プロセスの有効セットに net_setclr 特権が必要です。

システムにより、認可上限は必ず機密ラベルよりも優位になります。この制限を無効にする特権はありません。

ユーザー ID とグループ ID

ユーザー ID やグループ ID を変更するには、送信プロセスの有効セットに net_setid 特権が必要です。

特権

メッセージとともに特権が送信されるように指定するには、送信プロセスの有効セットに net_setpriv 特権が必要です。指定される特権は、送信プロセスの許可セット内に存在していなければなりません。