Trusted Solaris 7 のインストールと構成 (Sun Enterprise 10000 版)

ドメインの作成

この節では、新しいドメインの作成手順を説明します。この手順には次の作業が含まれます。

ドメインを作成したら、「ドメインへの Trusted Solaris 7 のインストール」に示す手順を実行して Trusted Solaris をインストールできます。

次の手順を実行する前に、システム識別キーとホスト ID を準備しておく必要があります。このキーと ID は、サービスプロバイダから入手できます。このキーを使用して eeprom.image ファイルを生成します。

eeprom.image ファイルを作成するには
  1. SSP に一般ユーザーとしてログインし、ssp 役割になります。

  2. SUNW_HOSTNAME 変数の入力を指示するプロンプトが表示されたら、プラットフォーム名または既存のいずれかのドメイン名を使用します。

    SUNW_HOSTNAME 変数の値を質問するプロンプトが表示されない場合は、デフォルトとしてプラットフォーム名が使用されます。

  3. sys_id(1M) コマンドを使用して eeprom.image ファイルを作成します。


    ssp% sys_id -h hostid -k key ¥
    -f $SSPVAR/.ssp_private/eeprom_save/eeprom.image.domain_name
    

    ここで hostid は、キーとともに提供される 0X80A66xxx の形式の番号、key は EEPROM キー番号、そして domain_name は新しいドメインのホスト名です。


    注 -

    key および hostid の番号には、いずれも大文字/小文字の区別があります。入手したとおりに入力する必要があります。


  4. 次の sys_id(1M) コマンドを実行して、結果を確認します。


    ssp% sys_id -d -f ¥ 
    $SSPVAR/.ssp_private/eeprom_save/eeprom.image.domain_name
    

    次の例では、49933C54C64C858CD4CF がキーであり、0x80a66e05 がホスト ID です。

    ssp% sys_id -h 0x80a66e05 49933C54C64C858CD4CF ¥
    -f $SSPVAR/.ssp_private/eeprom_save/eeprom.image.domain_name
    ssp% sys_id -d -f $SSPVAR/.ssp_private/eeprom_save/ ¥
    eeprom.image.domain_name
    
    IDPROM in eeprom.image.domain_name
    
    Format = 0x01
    Machine Type = 0x80
    Ethernet Address = 0:0:be:a6:6e:5
    Manufacturing Date = Wed Dec 31 16:00:00 1997
    Serial number (machine ID) = 0xa66e05
    Checksum = 0x3f

  5. SSP 起動ディスクの障害に備えて、SSP の eeprom.image ファイルをテープまたはディスクにバックアップします。

    以上でドメインの eeprom.image ファイルの作成が終わりました。次節に示す方法で、SSP に新しいドメインを作成できます。

SSP に新しいドメインを作成するには
  1. SSP に一般ユーザーとしてログインし、ssp 役割になります。

  2. SUNW_HOSTNAME 変数の入力を指示するプロンプトが表示されたら、作成したいドメイン名を指定します。

    SUNW_HOSTNAME 変数の値を質問するプロンプトが表示されない場合は、デフォルトとしてプラットフォーム名が使用されます。SUNW_HOSTNAME 変数の値を作成するドメイン名に変更するには、domain_switch(1M) コマンドを使用します。


    ssp% domain_switch domain-name
    

    domain-name には、オペレーティングシステムをインストールするドメインのホスト名を入力します。ドメイン名は 14 文字以内でなければなりません。

  3. domain_create(1M) コマンドを使用してドメインを作成します。


    ssp% domain_create -d domain_name -b board_numbers -o ¥
    OS_version -p platform_name
    

    ここで domain_name は、手順 2 で指定したドメイン名です。board_numbers は、ドメインに含めるシステムボードリストで、空白で区切ります。OS_version は、ドメインのオペレーティングシステムのバージョン (Trusted Solaris 7 の場合は 5.7 を使用) です。platform_name は、SSP パッケージの構成時に定義したプラットフォーム名です。

  4. ドメインの電源を検査します。


    ssp% power
    

    power コマンドの出力は、サーバーの構成によって大きく異なります。この出力の意味が理解できない場合は、power(1M) マニュアルページの説明を参照するか、サービスプロバイダに問い合わせてください。

  5. ドメインの構成要素の電源がオフになっている場合は、その要素の電源をオンにします。


    ssp% power -on
    

    以上でドメインの作成が終わりました。次節に示す方法で、ドメインに Trusted Solaris 7 オペレーティング環境をインストールできます。