N1 Provisioning Server ソフトウェアはコントロールプレーンサーバー上に存在し、I-Fabric 内での論理サーバーファームの管理と配備に必要なインフラストラクチャ自動化サービスを提供します。 N1 Provisioning Server ソフトウェアは、論理サーバーファームと、それに割り当てられた物理リソースとの間の、論理 - 物理マッピングを管理します。
N1 Provisioning Server ソフトウェアは、次の役割とソフトウェアコンポーネントから構成されています。
セグメントマネージャ - I-Fabric に関する動作の制御と連携を行う
ファームマネージャ - 論理サーバーファームに関連する動作を監視する
ダイナミックホスト構成プロトコル (DHCP) およびドメインネームサーバー (DNS) のサービス
監視ソフトウェア - I-Fabric と I-Fabirc 内の論理サーバーファームの健全性と状態を監視する
ストレージマネージャクライアント (STMC) - ストレージ機能へのアクセスにファームマネージャで必要なインタフェース
コントロールプレーンデータベース (CPDB) - データの永続的な中央リポジトリ
イメージサーバー - イメージを管理する。 イメージサーバーは、ネットワークファイルサーバー (NFS) をサポートするスタンドアロンサーバーを使用するか、コントロールプレーンサーバー上に配置する
N1 Provisioning Server ソフトウェアは、インフラストラクチャ自動化サービスとして、次の 6 つの主要な領域を提供しています。
プロビジョニングおよび構成サービス
フレキシングサービス
ソフトウェアイメージ管理サービス
監視およびメッセージサービス
障害および回復サービス
物理インフラストラクチャ管理サービス
I-Fabric のリソースプール内で自動的にリソースのプロビジョニングと構成を行う機能は、N1 Provisioning Server の中核機能です。 N1 Provisioning Server は、論理サーバーファームの継続的な進化と、論理サーバーファームの最初の起動を管理し、自動化します。 サーバーファームでリソースの追加や削除が行われると、N1 Provisioning Server は継続的に、すべての仮想配線だけでなく、DHCP および DNS サービスの管理と自動構成を行います。
フレックス構成により、ユーザーはファーム上で機能の追加や削除を行うことができます。 N1 Provisioning Server ソフトウェアは、リソースのプロビジョニングと構成を自動的に行います。 N1 Provisioning Server ソフトウェアは、次の 2 種類のフレキシングサービスを提供しています。
論理サーバーファーム内での個別サーバーの追加と削除
サーバーグループメカニズムによるサーバーグループの追加と削除
N1 Provisioning Server は、ソフトウェアのイメージとサーバーの構成を管理します。 N1 Provisioning Server ソフトウェアは、グローバルイメージとアカウントイメージという、 2 つのカテゴリのイメージの作成と管理をサポートしています。
グローバルイメージは、(パッチやサービスパックを含む) オペレーティングシステム、 統合された N1 Provisioning Server エージェント、およびある種のカスタマイズから構成されています。 グローバルイメージにはアプリケーションが含まれる場合もあります。 少なくともカスタマイズは、イメージと I-Fabric の互換性を持たせる変更になります。 また、アカウント固有のソフトウェアとデータを使用してイメージをカスタマイズすることもできます。
アカウントイメージは特定のアカウント用で、グローバルイメージ、空ディスク、またはアプリケーションとデータのイメージの、アカウント固有のカスタマイズから構成されています。
N1 Provisioning Server は、I-Fabric 内のデバイスの状態と健全性を積極的に監視します。 監視により、I-Fabric の情報取得が実現され、デバイスのフェイルオーバーと回復、または障害のあるプロセスの再起動がサポートされます。
N1 Provisioning Server は、リソースプールサーバーやロードバランサなど、リソースプール内の障害のあるデバイスを自動的に検出してから交換します。 障害のあるデバイスは、リソースプール内の使用可能なデバイスから、同じタイプのデバイスと交換されます。 交換デバイスは、障害のあるデバイスのネットワーク構成を自動的に引き受けます。
ロードバランサは、次のフェイルオーバーモードをサポートしています。
パスフェイルオーバー
デバイスフェイルオーバーまたは高可用性 (HA)
シングルデバイスフェイルオーバー (非 HA)
パスフェイルオーバーは、ルーターに接続された 1 つのインタフェースに障害が生じた場合に行われます。 この場合、障害のあるインタフェース上のパスは、自動的に稼働中のインタフェース上で回復されます。 高可用性設定では、1 つのロードバランサデバイスがセカンダリロードバランサとしてスタンバイし、一方プライマリのアクティブなロードバランサデバイスが処理を行います。 プライマリロードバランサに障害が発生した場合は、セカンダリロードバランサは自動的に処理を引き継ぎます。 シングルデバイスフェイルオーバーの状況は、replaceFailedDevice ツールを介して手動で解決します。
N1 Provisioning Server の初期化プロセスの一部として、N1 Provisioning Server はリソースと配線の検証を行います。 この検証により、CPDB は I-Fabric 内の全リソースの完全な物理トポロジマップを取得できます。 配線の検証では、I-Fabric 内の全デバイスの物理配線マップを自動的に確認する手段が用意されています。 I-Fabric 内のリソースの物理配線が完全であれば、N1 Provisioning Server は、論理サーバーファームの仮想配線を正しく管理できます。