この項では、Backup のデータ処理に使用するデバイスについて説明します。
Backup バックアップには、非巻き戻し型式のデバイスを使用します。Backup では、バックアップの終了時にバックアップボリュームにファイルマークが書き込まれます。次のバックアップ処理が発生すると、Backupでは、ファイルマークの位置に基づいて、ボリュームにデータが追加されます。
デバイスが自動的にデータの巻き戻しを行うと、ファイルマークの位置はわからなくなり、データも次のバックアップ処理時に上書きされます。そのため、あとで前回のバックアップデータを復旧することが不可能になります。
この項では、サポートされているオートチェンジャモデルの使用と構成についての注意事項を記載します。
Backup で光学式オートチェンジャが動作しない場合は、使用しているオペレーティングシステムに、光学式オートチェンジャのメディアドライブがサポートされていない可能性があります。
光学式オートチェンジャ用に Backup のデバイス名を作成する場合は、そのデバイスの名前をそのまま使用します。
停電の場合、光学式オートチェンジャでは、そのバックアップボリュームの状態がわからなくなります。nsrjb -H コマンドを実行しても、オートチェンジャが正常にリセットされない場合があります。nsrjb -H コマンドでオートチェンジャがリセットできない場合には、次のようなメッセージが表示されます。
# nsrjb -H nsrjb: Autochanger error, Invert operation not supported |
以下の手順に従って、オートチェンジャをリセットします。
次のコマンドを入力して、得られた出力を書き留めておきます。
# nsrjb -H |
このコマンドにより、ドライブにロードされているボリューム、ボリュームラベル、ボリュームをドライブにロードしたときに使用されていたスロットについての情報が表示されます。
デバイスからボリュームを手動でアンロードします。
アンロードの方法については、使用しているオートチェンジャのハードウェアマニュアルを参照してください。ボリュームは、カートリッジアクセスポート内で B 面が上になっています。
A 面が上になるようにボリュームを裏返し、手動でカートリッジアクセスポートにもう一度挿入します。
オートチェンジャのコントロールパネルを使用して、カートリッジアクセスポートから元のスロットにボリュームをロードし直します。
オートチェンジャをリセットします。
# nsrjb -H |
ほとんどのオートチェンジャとは異なり、ADIC 1200c では、オートチェンジャ (機械式のアーム) の SCSI アドレスとテープドライブを別々に設定することはできません。設定できるのは、テープドライブの SCSII アドレスだけです。オートチェンジャに割り当てられる SCSI アドレスは、必ずテープドライブアドレスよりも 3 だけ大きい数字になります。
以下の情報は、Backup で HPC1533A または HP C1553A オートチェンジャを使用する場合に限り適用されます。
DIP スイッチの設定
HP C1533A と HP C1553A オートチェンジャが Backup で適切に機能していることを確認するには、Legato の Web サイト (http://www.legato.com/support/bulletins/) で入手できる 『Technical Bulletin 144』 を参照してください。オプションのスイッチは、ドライブの下側にあります。
Solaris システムでの転送速度
Solaris システム用の HP C1553A で転送速度が遅い場合は、『Technical Bulletin 142』 の説明を参照してください。
以下の注意事項と推奨事項は、Backup で EXB-60 CHS を使用する場合にだけ適用されます。
EXB-60 CHS のスロットとドライブの番号の割り当て方を次に示します。

EXB-60 CHS には、「要素 (スロットとドライブの) 状態確認機能」があります。インベントリ処理を最適化する時には、オートチェンジャにボリュームをロードしたままにしてください。
スロットにボリュームを挿入したり置き換えたりする場合は、要素状態の初期化確認 (-E) オプションを指定して nsrjb コマンドを実行し、オートチェンジャのインベントリを更新します。インベントリ作成中にデバイスが空のスロットを検出すると、そのスロットが本当に空なのかを数回繰り返し確認します。このため、スロットのインベントリ作成に時間がかかる場合があります。
以下の注意事項と推奨事項は、Backup で EXB-120 CHS を使用する場合にだけ適用されます。
EXB-120 CHS のスロットとドライブの番号の割り当て方を次に示します。

EXB-120 CHS に 3 つ以下のメディアドライブをインストールする場合は、まず初めに、オートチェンジャ内の物理的な位置にドライブを設置します。たとえば、ドライブを 2 つインストールする場合は、そのドライブを 1 番目と 2 番目の位置に配置します。ドライブを 3 つインストールする場合は、そのドライブを 1 番目、2 番目、3 番目の位置に配置します。
EXB-120 CHS には、「要素 (スロットとドライブの) 状態確認機能」があります。インベントリ処理を最適化する時には、オートチェンジャにボリュームをロードしたままにしてください。
スロットにボリュームを挿入したり置き換えたりする場合は、要素状態の初期化確認 (-E) オプションを指定して nsrjb コマンドを実行し、オートチェンジャのインベントリを更新します。インベントリ作成中に Backup が空のスロットを検出すると、そのスロットが本当に空なのかを数回繰り返し確認します。このため、スロットのインベントリ作成に時間がかかる場合があります。