N1 Service Provisioning System 4.1 リファレンスガイド

コンポーネントの参照

コンポーネントを参照する手順は多数あります。 これらの手順は、次の 2 つのカテゴリに分類できます。

まだインストールされていないコンポーネントを参照する手順に必要なのは、コンポーネント名とオプションのバージョンの指定だけです。 一方、インストール済みコンポーネントを参照する手順では、対象コンポーネントのあるインストールパスを追加指定する場合もあります。 同じコンポーネントが同じマシンに複数回インストールされる場合があるので、インストール済みコンポーネントの場合には、installPath が必要です。

たとえば、以下の属性を持つ「apache」というコンポーネントがホストにインストールされているとします。

表 1–1 コンポーネント属性の例

コンポーネントインスタンス 

インストールパス 

バージョン 

インストール日 

/opt 

1.3 

6/1/01 5:00 PM 

/usr/local 

1.4 

6/1/01 6:00 PM 

/opt 

1.2 

6/2/01 5:00 PM 

/usr/local/bin 

1.4 

6/3/01 5:00 PM 

/export 

1.1 

6/4/01 5:00 PM 

表 1–2 には、installPath とビルドバージョンのさまざまな組み合わせに対して参照されるインストール済みコンポーネントを示します。

表 1–2 属性の組み合わせ別の参照されるコンポーネントのバージョン

インストールパス 

バージョン 

バージョン演算子 

結果 

説明 

なし 

なし 

なし 

ビルドと installPath かかわらず、対象ホスト上の一番最近インストールされたコンポーネントが使用される 

/opt 

なし 

なし 

ビルドにかかわらず、指定されたインストールパスで一番最近インストールされたコンポーネントが使用される 

/usr/bin 

なし 

なし 

ERROR 

指定されたパスには、コンポーネントはインストールされていない 

なし 

1.4 

インストールパスにかかわらず、指定されたビルドを持つ一番最近インストールされたコンポーネントが使用される 

なし 

1.5 

すべて 

ERROR 

指定されたビルドを持つコンポーネントはインストールされていない 

/usr/local 

1.4 

=、>= 

インストールパスとビルドを持つコンポーネントが選択される 

/usr/local 

1.2 

ERROR 

インストールパスに該当ビルドが存在しない 

/usr/local 

1.2 

 

パス、バージョン、バージョン演算子が一致する 

/opt 

すべて 

ERROR 

同じパスに同じ名前のコンポーネントが複数インストールされた場合、一番最近インストールされたコンポーネントは、以前インストールされた他のすべてのコンポーネントを結果的に上書きする。 直接指定した場合でも、以前インストールされたコンポーネントにはアクセスできない