アプリケーションをターゲットのホストコンピュータでインストール、設定、および管理できるように、モデル化によりアプリケーションの表現が作成されます。 アプリケーションのモデルは、アプリケーションが動作する特定のホストコンピュータの設定に基づいて作成できます。また、ソースコード制御システムなどのリポジトリに保存されるコンポーネントに基づいても作成できます。
特定のアプリケーションの参照システムとして機能するよう設計されたホストコンピュータは、Gold Server と呼ばれます。 [Gold Server の設計思想の概要については、Traugott および Huddleson『Bootstrapping an Infrastructure』 Twelfth USENIX Systems Administration Conference (LISA "98), Boston, Massachusetts を参照してください。 この資料を含む、IT インフラストラクチャの問題を専門に扱うその他の資料は、http://www.infrastructures.org から入手できます。 ] 多くの組織では、開発チーム、QA チーム、またはデータセンターチームが Gold Server を作成し、稼働環境に配備する必要があるアプリケーションの、テストと承認が完了した例を IT オペレーターが使用できるようにします。
N1 Service Provisioning System ソフトウェア を使用すると、Gold Server などのリポジトリから、アプリケーションをモデル化することができます。 作成されたコンポーネントモデルには、次の機能があります。
設定の変更不可能な側面、つまりアプリケーションがどの場所にインストールされても使用しなければならない内容と設定の維持
設定のホスト固有またはインストール固有の側面、たとえばホストごとに異なるポート番号 やIP アドレスなどを動的に調整するための変数の確立
設定の二次的な側面、たとえばGold Server 上のログファイルの内容などの省略
モデルを作成することで、アプリケーションがより管理しやすくなります。 アプリケーションモデルは、手動での管理が困難または不可能である、ファイル、ディレクトリなどの大量の情報を収容することができます。
J2EE アプリケーションでは、一般的にコンポーネントはディレクトリやアーカイブなどの複数のリソースから構成されます。 J2EE アプリケーションのモデル化においては、ユーザーはコンポーネントを構成するリソースにチェックインしてから、リソースに基づいてコンポーネントモデルを構築します。
一般的に、J2EE アプリケーションのモデル化は、次の手順で行います。
ホストを定義および設定します。
各コンポーネントを構成するリソースをチェックインします。
モデル化するコンポーネントとともに、Remote Agent を Gold Server または開発システムにインストールします。
コンポーネントに含めるリソースを選択します。
コンポーネントを定義します。
コンポーネントを構成するリソースの定義に加えて、設定パラメータ用の変数を作成し、コンポーネントの依存性に関する情報を追加することなどが可能です。
コンポーネントを配備および設定するためのプランを記述します。
プランを実行します。
必要に応じて比較を実行し、アプリケーション環境を分析します。
通常、Windows のアプリケーションコンポーネントは、独立したリソースのコレクションとしてではなく、全体を 1 つの単位として管理されます。
一般的に、Windows アプリケーションのモデル化は、次の手順で行います。
ホストを定義および設定します。
コンポーネントをチェックインします。
モデル化するコンポーネントとともに、Remote Agent を Gold Server または開発システムにインストールします。
モデル化するコンポーネントを選択します。 N1 Service Provisioning System ソフトウェア には、最も一般的な Windows アプリケーションコンポーネント用のモデルテンプレートが含まれています (リストは、表 1–2 を参照)。 多くの場合、Windows コンポーネント用のリソーステンプレートを選択したら、それ以上のモデル化は必要ありません。
適宜、コンポーネントにリソースを追加します。
コンポーネントを構成するリソースの定義に加えて、設定パラメータ用の変数を作成し、コンポーネントの依存性に関する情報を追加することなどが可能です。
コンポーネントを配備および設定するためのプランを記述します。
プランを実行します。
必要に応じて比較を実行し、アプリケーション環境を分析します。