N1 Service Provisioning System 4.1 ユーザーガイド

プラン

N1 Service Provisioning System ソフトウェア は、アプリケーションに関する情報をコンポーネントモデルに取得するのと全く同じように、データセンターの手続きに関する情報をプランに保存します。 プランは XML 文書で、1 つ以上のコンポーネント、またはほかのプランの呼び出しを操作するために使用される一連の命令が含まれます。 プランでは、この情報を明示的にコード化したり、特定のサーバー名やポート番号などの詳細情報の一部を、IT オペレーターが実行時に指定できるようにすることが可能です。 プロビジョニングソフトウェアは、プランを実行する際にコンポーネントモデルを読み込み、特定のファイルセットのインストールやディレクトリへのアクセス権の設定など、特定の操作を実行するための設定要件、依存性、および命令に関する詳細情報を得ます。

N1 Service Provisioning System ソフトウェア は、プランを次の目的に使用します。

プランには、単純と複合の 2 種類があります。 単純プランには、1 つまたは複数の対象ホストに対して一方的に実行され、ほかのプランを呼び出すことはできない一連の命令が含まれます。 アプリケーションのシャットダウン、ロードバランサーからのサーバーの除外などの、複数の手順から成る配備における各手順が、注意深く記述された独自のプランにより管理できるように、複合プランはほかのプランのみを呼び出すことができます。

たとえば、多階層のアプリケーションをロールアウトするプランは、次の 4 つのサブプランから構成されます。

またロールアウトプラン自体も、サブプランとサーバーとの間の動作を同期化します。 たとえば、10 台のサーバーから成るクラスタでこのプランを実行すると、N1 Service Provisioning System ソフトウェア により、各サブプランが正しく完了し、次のサブプランを継続する前に 10 台のサーバーすべてが同期していることが保証されます。

コンポーネント、プラン、およびサブプランに変数を挿入すると、オペレーターはデータセンターの操作をきめ細かく制御できます。 たとえば、コンポーネントを設定して、ポート番号に関する変数を追加することができます。 プランでは、この変数に値を割り当てることができます。 またIT オペレーターは、CLI またはHTML インタフェースを介して、プランで指定されている値に優先した 値を変数に割り当てることができます。 変数の設定は、ホストのセットや個別のホストに適用できます。

実行プランのための共通形式を提供することで、プロビジョニングソフトウェア は、多くのデータセンターに見られる、さまざまなスクリプト形式や言語の混沌状態を置き換えることができます。 オペレーターは、急いで書かれたスクリプトの内容を理解しようとするのではなく、集中的にバージョン管理が実施されるリポジトリから、必要なプランを選択することができます。

組み込み手続きとプラン

N1 Service Provisioning System ソフトウェア は、最も一般的な型のコンポーネントに対して、インストールやアンインストールなど数多くの操作に関する手続きを自動的に生成します。 配備で、1 セットのホストに対して一度に 1 つのコンポーネントをインストールする場合は、組み込み手続きを使用できるため、プランを作成する必要がありません。

次のような目的には、組み込み手続きではなくプランを使用します。