Remote Agent MSI パッケージは、非対話モードでリモートインストールをスムーズに行うためのツールです。インストールは、Windows Scripting Host が使用する .wsh スクリプトを使用して行われます。このスクリプトファイルには、次の処理を行う VB スクリプトコードが含まれます。
リモートシステムの WMI DCOM インタフェースに接続する
WMI を使用し、ターゲットサーバー上に一時的な Windows ファイルシェアを作成する
ローカルロケーションからターゲットサーバー上のファイルシェアに cr_ra_win32_5.0.msi をコピーする
WMI をリモートマシンで使用し、ターゲットマシン上のサイレント MSI を実行する
MSI パッケージが保存されているフォルダに書き込みが行えるか (書き込み許可があるか) 確認してください。
Master Server マシンで、「コマンド プロンプト」ウィンドウを開きます。
MSI パッケージにアクセスします。
CD からインストールする場合は、N1 Grid Service Provisioning System 5.0: Windows CD を挿入します。
ダウンロードしたイメージからインストールする場合は、そのイメージが保存されているディレクトリに移動します。
ソフトウェア CD 上で、あるいはダウンロードしたイメージを保存したディレクトリから、MSI パッケージが置かれているディレクトリに移動します。
MSI パッケージを Master Server にコピーします。
C:\> copy cr_ra_win32_5.0.msi MS-machine\ |
MS-machine は、Master Server マシン上のディレクトリです。
Master Server のホームディレクトリに移動します。
C:\> cd N1SPS5.0-home\server\bin\WinInstaller |
N1SPS5.0-home は、Master Server をインストールしたディレクトリです。
インストールを開始します。
C:\MS-machine> cscript WinInstaller.wsf [ALLOWFORWARDVERSION=true] parameters Hostname |
ALLOWFORWARDVERSION=true オプションを指定すると、N1 Grid Service Provisioning System 5.0 がそのオペレーティングシステムでサポートしている最高バージョンを超える OS バージョンに N1 Grid Service Provisioning System 5.0 Remote Agent をインストールできます。ALLOWFORWARDVERSION=true オプションを使用すると、インストールプログラムは Remote Agent がインストールされるオペレーティングシステムがサポートされているかどうかを確認しません。サポートされていないオペレーティングシステムでの N1 Grid Service Provisioning System 5.0 の使用については、Sun サービスは標準サポートを提供しません。
サポートされていないオペレーティングシステムに N1 Grid Service Provisioning System 5.0 をインストールすると、不確定な動作や予期しない動作が発生することがあります。サポートされていないオペレーティングシステムに対する N1 Grid Service Provisioning System 5.0 のインストールは、テスト目的以外では行わないでください。運用環境では、サポートされていなオペレーティングシステムに N1 Grid Service Provisioning System 5.0 をインストールして使用することは避けてください。
Hostname は、Remote Agent のインストール先となるマシンのホスト名です。
コマンド行で次に示す parameters のどれにも値を指定しないと、Remote Agent はデフォルト値でインストールされます。
Remote Agent の非対話方式インストールプログラムは、次の表に示すパラメータを受け入れます。
パラメータ |
説明 |
標準 |
---|---|---|
-user |
ターゲットマシンの WMI に接続するユーザー |
なし |
-password |
ターゲットマシンの WMI に接続するためのパスワード |
なし |
変数 |
表 5–1 に示された cscript WinInstaller.wsf コマンドの Windows 変数。変数と値はすべて、引用符で囲まれた 1 つの文字列内に含める必要があります。 |
なし |
-msiLocation |
インストールする .msi\.input ファイルのパス |
現在の作業ディレクトリ |
-shareLocation |
一時的な Windows ファイルシェアを作成する、ターゲットマシン上の既存のディレクトリ。ファイルシェアディレクトリは、MSI パッケージのサイズ以上の容量がなければなりません。 |
C:\WINNT\Temp |
正常なインストールが行われた場合の終了コードは 0、失敗時の終了コードは 1 です。
次に、Windows に リモートマシンから Remote Agent をインストールするコマンド例を示します。
C:\> cscript WinInstaller.wsf -shareLocation C:\installs -options "INSTALLDIR='C:\Program Files\N1 Grid Service Provisioning System'" targetHost |