オペレーティングシステム (OS) プロビジョニングの観点から見ると、インストールは次の 3 つの段階から構成されています。
『N1 Grid Service Provisioning System 5.0 インストールガイド』で説明されている N1 Grid SPS ソフトウェアのインストール
OS プロビジョニングプラグインのインストール
プロビジョニングするオペレーティングシステム環境のインストール
3 つのインストールのすべての段階には、複数の構成手順もあります。
この章では、次の内容について説明します。
OS プロビジョニングプラグインは、N1 Grid SPS ソフトウェアに対するプラグインとしてパッケージ化されています。プラグインは JavaTM アーカイブ (JAR) ファイルにパッケージ化されています。OS プロビジョニングプラグインのプラグインファイルは N1 Grid SPS Supplement CD または Sun ダウンロードセンターから入手できます。
特定のプラグインを N1 Grid SPS 製品に認識させるには、プラグインをインポートする必要があります。プラグインをインポートするには、『N1 Grid Service Provisioning System 5.0 システム管理者ガイド』の第 5 章「プラグインの管理」で詳細に説明されている手順に従ってください。
ブラウザインタフェースのメインウィンドウの「Administrative」セクションで、「Plug-ins」をクリックします。
「Plug-ins」ページの「Action」列で「Import」をクリックします。
com.sun.isp_1.0.jar ファイルをダウンロードした位置にブラウズします。
「Continue to Import」ボタンをクリックします。
インポートが正常に完了すると、プラグインが提供するオブジェクトを示すプラグインの詳細ページが表示されます。
また、コマンド行からプラグインアーカイブファイルをインポートすることもできます。次のコマンドを使用します。
% cr-cli -cmd plg.p.add -path com.sun.isp_1.0.jar -u username -p password |
OS プロビジョニングプラグインがインポートされていても、OS プロビジョニングサーバーを作成し設定するまでは、オペレーティングシステムをプロビジョニングできません。
この作業が終了すると、OS プロビジョニングソフトウェアが OS プロビジョニングサーバーにインストールされます。また、OS プロビジョニングサーバーには DHCP サービスがインストールされます。
N1 Grid SPS ブラウザインタフェースの「Common Tasks」セクションで、「OS Provisioning」を選択します。
「OS Provisioning Common Tasks」ページの「OSP Control Server」セクションで「Create」をクリックします。
「Plans Details」ページの「Run」をクリックします。
このプランに使用する変数を選択します。
既存の変数セットを使用するには、「Plan Parameters」テーブルの「Service」コンポーネント行にあるドロップダウンメニューから名前を選択します。
新しい変数セットを作成するには、「Plan Parameters」テーブルの「Service」コンポーネント行で「Select from List」をクリックします。
「Create Set」をクリックします。
変数セットの名前を入力します。
必要に応じて変数を変更します。
変数名 |
説明 |
---|---|
installPath |
OS プロビジョニングソフトウェアをインストールするベースディレクトリ。 |
vhost_name |
OS プロビジョニングサーバーを表す仮想ホストの名前。 |
host_dir |
ターゲットホストファイルが存在するディレクトリへのパス。 |
profile_dir |
OS プロファイルが存在するディレクトリへのパス。 |
subnet_dir |
サブネットファイルが存在するディレクトリへのパス。 |
logs_console_dir |
ログとコンソールファイルが存在するディレクトリへのパス。 |
変数セットを保存します。
「Plan Parameters」テーブルの「Service」コンポーネント行にあるドロップダウンメニューから、直前に保存した変数セットを選択します。
OS プロビジョニングサーバーを作成するホストを選択します。
「Run Plan (includes preflight)」をクリックします。
このプランの実行には通常は約 15 分かかります。インストールの進行中、進行状況を参照するには「Plan Run」ウィンドウの「Details」リンクをクリックします。
OS プロビジョニングサーバーが正常に作成されたことを確認するには、プロビジョニングサーバーのウィンドウの左側にある「Hosts」リンクをクリックします。
-osp が付加された仮想ホストの名前が表示されます。たとえば、ホスト masterserver にインストールした場合、仮想ホストは masterserver-osp となります。
コマンド行からサーバーを作成するには、次の例のようなコマンドを入力します。
# cr_cli -cmd pe.p.run -u admin -p admin -PID "NM:/com/sun/n1osp/untyped/Service-create" \ -tar H:NM:masterserver -comp + -vs + -pto 30 -nto 10 |
ターゲットは OS プロビジョニングサーバーである必要があります。この例では、N1 Grid SPS Master Server が OS プロビジョニングサーバーとして使用されます。
OS プロビジョニングサーバーは DHCP サービスを提供します。DHCP サービスは、ターゲットのプロビジョニングに使用されるすべてのサブネット上で待機する必要があります。N1 Grid SPS インタフェースでは、OS プロビジョニングサーバーが DHCP 要求に応答できるよう、ターゲットのプロビジョニングに使用されるサブネットを特定する必要があります。OS プロビジョニングサービスは、プロビジョニング処理中に、プロビジョニングサーバー上の必要なアドレスを使用してインタフェースを作成します (まだ作成されていない場合)。
ブラウザインタフェースからサブネットを管理するには、次の手順に従います。
N1 Grid SPS ブラウザインタフェースの「Common Tasks」セクションで、「OS Provisioning」を選択します。
「OS Provisioning Common Tasks」ページの「OSP Subnets」セクションで「Manage」をクリックします。
「Component Details」ページの「Create」行で「Run」アクションをクリックします。
このプランに使用する変数を選択します。
既存の変数セットを使用するには、「Plan Parameters」テーブルの「Service」コンポーネント行にあるドロップダウンメニューから名前を選択します。
新しい変数セットを作成するには、「Plan Parameters」テーブルの「Service」コンポーネント行で「Select from List」をクリックします。
「Create Set」をクリックします。
変数セットの名前を入力します。
必要に応じて変数を変更します。
変数 |
説明 |
例 |
---|---|---|
installPath |
サブネットアドレス |
10.42.42.0 |
mask |
サブネットマスク |
255.255.255.0 |
gateway |
サブネットのゲートウェイ |
10.42.42.1 |
host_interface |
このサブネットに使用される OS プロビジョニングサーバー上のインタフェース |
hme0 |
host_address |
host_interface に割り当てられるホストアドレス |
10.42.42.1 |
OS プロビジョニングソフトウェアは、インタフェースの作成とアドレスの割り当てを、これらの値がまだ設定されていない場合、プロビジョニング処理時に行います。
変数セットを保存します。
「Plan Parameters」テーブルの「Service」コンポーネント行にあるドロップダウンメニューから、直前に保存した変数セットを選択します。
このサブネットを適用する仮想ホストを選択します。
OS プロビジョニングサーバーの仮想ホストの名前の最後は -osp です。
「Run Plan (includes preflight)」をクリックします。
コマンド行からサブネットを管理するには、次の手順に従います。
変数セットを作成します。
次の例のようなコマンドを入力します。
# cr_cli -cmd cdb.vs.add -comp NM:/com/sun/n1osp/untyped/Subnet -name "subnet1" \ -u admin -p admin -vars "installPath=10.42.42.0;mask=255.255.255.0;gateway=10.42.42.1; \ host_interface=ce8000;host_address=10.42.42.1" |
変数の詳細については、「OS プロビジョニングサーバーのサブネットを特定する (ブラウザインタフェース)」の手順 4 を参照してください。
前の手順で作成した変数セットを使用して、プランを実行し、サブネットを作成します。
次の例のようなコマンドを入力します。
# cr_cli -cmd pe.p.run -u admin -p admin -PID NM:/com/sun/n1osp/untyped/Subnet-create \ -tar H:NM:masterserver-osp -comp + -vs subnet1 -pto 30 -nto 10 |
複数のサブネットを使用して、オペレーティングシステムをプロビジョニングすることができます。以下の手順では、OS プロビジョニングサーバーに新しいサブネットを追加する方法を説明します。
OS プロビジョニングサーバー、適用可能なオペレーティングシステムのブートおよびインストールサーバー、およびターゲットホストが同じ IP ネットワーク内に存在することを確認します。
「OS プロビジョニングサーバーのサブネットを特定する (ブラウザインタフェース)」の説明に従って、新しいサブネットコンポーネントを作成します。
IP 接続に関しては 2 つのオプションがあります。
OS プロビジョニングサーバーの新しい IP アドレスを作成する。
既存の IP アドレスを使用するが、DHCP パケットがターゲットから OS プロビジョニングサーバーに到達する経路を作成する。
ターゲットによりブートおよびインストールサーバーに到達できるよう、新しいサブネットのブートおよびインストールサーバー上に新しいインタフェースを作成するか、経路を定義します。
この新しいサブネットで OS メディアを供給するために、ファイルシステム共有が更新されることを確認します。
ターゲットがこのサブネット内に存在することを確認します。
IP アドレスが新しいサブネット内に存在するよう、プロビジョニングするプロファイルを編集します。