次のリストで説明している変数は、基本オペレーティングシステム構成を提供します。これらの変数は、JET base_config モジュールに直接対応します。リストには、ターゲット設定可能なコンポーネントの値を使用するいくつかの変数があります。Solaris Profile 変数の目的では、ターゲット設定可能なコンポーネントはターゲットホストです。
説明 : sun4u や x86 などのカーネルアーキテクチャー。デフォルトでは、これはターゲット設定可能なコンポーネントのカーネルアーキテクチャーに設定されています。
デフォルト値 : :[targetableComponent:kernel_arch]
説明 : Ethernet MAC アドレス。デフォルトでは、これはターゲット設定可能なコンポーネントの Ethernet MAC アドレスに設定されています。
デフォルト値 : :[targetableComponent:ethernet_mac_address]
説明 : プロビジョニングする OS のバージョン。
例 : Solaris9_u7_sparc
説明 : このクライアントの構築に使用されるメカニズム。デフォルトでは、/opt/jet/etc/jumpstart.conf にあるオプションが使用されます。この特定のクライアントのデフォルトとは異なる動作が必要な場合を除き、この値は空白のままにします。
説明 : プロビジョニングする JET モジュール。
例 : base_config spsra
説明 : 初期ブート時に構成するサービス名。
デフォルト値 : NIS
説明 : 初期ブート時に使用するネットワークインタフェース。
デフォルト値 : PRIMARY
説明 : 初期ブート時に使用する IP アドレス。デフォルトでは、これはターゲット設定可能なコンポーネントの IP アドレスに設定されています。
デフォルト値 : :[targetableComponent:ethernet_ip_address]
説明 : 初期ブート時に使用するネットマスク。デフォルトでは、これはターゲット設定可能なコンポーネントのネットマスクに設定されています。
デフォルト値 : :[targetableComponent:ethernet_netmask]
説明 : 暗号化された root パスワード。
例 : boajrOmU7GFmY は、パスワード「newroot」を暗号化した値です。
説明 : 初期ブート時に使用するシステムロケール。
例 : en_US.ISO8859-1
説明 : 初期ブート用にシステム時刻を取得する場所。空白の場合、システム時刻は JET サーバーから取得されます。また、この変数を localhost に設定して、クライアントのハードウェア時計からシステム時刻を取得することもできます。
説明 : 初期ブートに使用されるシステムタイムゾーン。
例 : US/Pacific
説明 : 初期ブート時に設定する端末エミュレータ。
デフォルト値 : vt100
説明 : 初期ブート時に使用する Kerberos セキュリティーポリシー。
デフォルト値 : NONE
説明 : 初期ブート時に IPv6 プロトコルを使用するかどうか。
デフォルト値 : no
説明 : Solaris 9 以降の環境で JumpStart 中に使用するルーター IP アドレス。空白の場合、defaultrouter_base_config 変数の値を使用しようとします。この変数も空白である場合、また別のネットインタフェースに対しては、JumpStart sysidcfg は Jet サーバーからルーター IP を取得します。
説明 : x86 システムの場合、インストール時に Solaris が Windows を実行しようとするのを防止します。
デフォルト値 : yes
説明 : x86 システムでは、クライアントにキーボードとモニターを接続しない場合、コンソールを適切な tty ポートに設定します。この変数を設定することで、シリアルポート経由でインストールを実行できます。b1600、v20z、および v40z システムには、ttya を使用します。lx50、v60x、および v65x システムには、ttyb を使用します。
説明 : x86 システムでは、どのような値を使用しても ACPI が無効になります。ACPI を無効にすると、割り込みを処理する方法により、インストールプロセスの進行が改善される場合があります。
説明 : x86 システムでは、システムが自動的に再起動するかどうかを制御します。PXE ブートが一度限りのオプションであり、次の再起動ではディスクからブートする場合、このオプションを yes に設定する必要があります。
説明 : 独自のカスタム JumpStart プロファイルを作成します。
デフォルトでは、この変数を空白にすると、OS プロビジョニングプラグインは次の 21 個 の profile_* 変数に基づいて、/opt/SUNWjet/Clients/hostname/profile を作成します。また、『Solaris 10 インストールガイド (カスタム JumpStart/ 上級編)』で説明されている手順で、独自のカスタム JumpStart プロファイルを作成することもできます。手動で作成したプロファイルを使用するには、profile_base_config 変数を、作成したプロファイルの名前に設定します。デフォルトでは、OS プロビジョニングプラグインは、/opt/SUNWjet/Clients/ hostname ディレクトリのプロファイルを探します。別のディレクトリにあるプロファイルを探すようプラグインに指示するには、profile_base_config 変数で絶対パス名を指定します。
説明 : Solaris ソフトウェアグループパッケージ。SUNWCreq は、基本的かつ必要なソフトウェアを特定します。そのほかの選択肢には次のものが含まれます。
SUNWCuser — ユーザーパッケージ
SUNWCprog — ユーザーおよび開発者パッケージ
SUNWCall — すべてのパッケージ
SUNWCXall — OEM パッケージを含むすべてのパッケージ (E10K 環境には必須)
SUNWCrnet — Solaris 10 専用の最小パッケージ
デフォルト値 : SUNWCreq
説明 : OS が読み込まれるブートディスクを定義します。形式 cnt ndn またはキーワード rootdisk を使用します。値が rootdisk である場合、現在のブートディスクが使用されます。
デフォルト値 : rootdisk
説明 : 使用してはならないディスクのコンマ区切りリスト。形式 cnt ndn を使用します。この変数が適用されるのは、profile_usedisk_base_config が設定されていない場合のみです。
説明 : ルートの容量 (free、または MB サイズ)
デフォルト値 : free
説明 : スワップ容量 (MB 単位)。
デフォルト値 : 256
説明 : スライス 3 パーティションに対するマウントパス。
VxVM を使用中で、ブートディスクをミラーのようにする場合は、スライス 3 および 4 を空のままにします。
説明 : スライス 3 パーティションのサイズ (MB 単位)。
説明 : スライス 4 パーティションに対するマウントパス。
説明 : スライス 4 パーティションのサイズ (MB 単位)。
説明 : スライス 5 パーティションに対するマウントパス。
デフォルト値 : /var
説明 : スライス 5 パーティションのサイズ (MB 単位)。
説明 : スライス 6 パーティションに対するマウントパス。
デフォルト値 : /usr
説明 : スライス 6 パーティションのサイズ (MB 単位)。
説明 : スライス 7 パーティションに対するマウントパス。
Solaris Volume Manager (SVM) を使用している場合、デフォルト動作では、スライス 7 を metastate データベースの位置として使用します。SVM デフォルト構成を使用している場合は、データにスライス 7 を使用しないでください。
デフォルト値 : /opt
説明 : スライス 7 パーティションのサイズ (MB 単位)。
説明 : ブートディスクに加えて使用および構成するディスクのリスト。形式 c ntndn を使用します。リストにある各ディスクに対して、マウントポイントとサイズを特定するため、各スライスの変数のセットを定義します。詳細については、「追加ディスクの構成」を参照してください。
説明 : 追加するロケールのコンマ区切りリスト。
例 : fr_FR, ja_JP.UTF-8
説明 : 削除するロケールのコンマ区切りリスト。
説明 : 追加する地域のコンマ区切りリスト。
例 : N_Europe, C_Europe
説明 : 削除する地域のコンマ区切りリスト。
説明 : Solaris 7 およびそれ以降のシステムでは、ロギングに使用するマウントポイントのスペース区切りリスト。すべての UFS ファイルシステムでのロギングを有効にするには、キーワード all を使用します。Solaris 9 09/04 では、デフォルトでロギングが有効になっています。
特定のファイルシステムでロギングを無効にするには、マウントポイントの前にハイフンを配置します。すべてのファイルシステムでのロギングを無効にするには、キーワード none を使用します。
キーワードとマウントポイントを混在させることはできません。ルートファイルシステム (/) を指定できますが、ルートファイルシステムは all および none キーワードの一部として含まれています。
デフォルト値 : all
説明 : 追加するパッケージのスペース区切りリスト。
説明 : 削除するパッケージのスペース区切りリスト。
説明 : 追加するクラスタパッケージのスペース区切りリスト。
説明 : 削除するクラスタパッケージのスペース区切りリスト。
例 : SUNWCpm SUNWCpmx SUNWCdial SUNWCdialx
説明 : 遠隔 NFS マウントポイントのスペース区切りリスト。次の例に示すように、マウントターゲットからマウントソースを分離するには、? を使用します。
例 : fs?1.1.1.1:/fs
説明 : /etc/nodename に使用する値 (デフォルトホスト名ではない場合)。
説明 : /etc/defaultrouter に使用する値。
説明 : y に設定すると、IPv4 転送が無効になり、/etc/notrouter ファイルが作成されます。
説明 : /etc/resolv.conf ファイルの DNS ドメインエントリ。
説明 : /etc/resolv.conf ファイルにある DNS ネームサーバーエントリに使用する IP アドレスのスペース区切りリスト。
説明 : /etc/resolv.conf ファイルの DNS 検索行に含まれるエントリのリスト。
説明 : 後の時点まで DNS の構成を遅らせます。ビルド環境で DNS が使用できない場合、この変数を yes に設定します。
説明 : NTP サーバーの名前または IP アドレスのスペース区切りリスト。最初のサーバーには「prefer」タグが付与されます。このセクションは server [prefer] という形式の行を /etc/inet/ntp.conf ファイルに配置します。追加の NTP 制御を行うには、カスタムモジュールを使用して独自のカスタム ntp.conf ファイルを配備します。
説明 : 定義する追加ネットワークインタフェースのスペース区切りリスト。論理インタフェースには、コロン (:) ではなくアンダースコア (_) を使用します。形式 cntndn を使用します。リストにある各インタフェースに対して、変数のセットを定義して、インタフェースのネット名、ネットマスク、ホスト名、および IP アドレスを指定します。この変数の詳細については、「追加ネットワークインタフェースの構成」を参照してください。
例 : le1!netB 255.255.255.0 myhost-netB 192.168.1.0
説明 : IPMP 制御の下で定義されるインタフェースのスペース区切りリスト。リストにある各インタフェースに対して、変数のセットを定義し、インタフェースのネットグループ、モード、test1、test2、ネットマスク、ホスト名、log-ip、hostname2、および log-ip2 を指定します。この変数の詳細については、「IP ネットワークマルチパス (IPMP) の構成」を参照してください。
例 : qfe0_qfe4!database-net l 10.0.0.1 10.0.0.2 24 oracle-db 10.0.0.3 apache 10.0.0.4
説明 : 設定されている場合、sysidcfg 端末タイプを inittab に適用します。
デフォルト値 : yes
説明 : 任意の値に設定されている場合、Solaris 2.6 システムのセーブコアを有効にします。
デフォルト値 : yes
説明 : クラッシュダンプが dump ファイルシステムを埋め尽くさないように、制限を設定します。有効な値については、dumpadm(1M) の -m オプションを参照してください。
例 : 20000k
説明 : 任意の値に設定すると、電源管理を無効にします。
デフォルト値 : pm_disabled
説明 : 任意の値に設定すると、telnet/rsh および ssh 両方からのネットワークルートログインを有効にします。
説明 : 任意の値に設定すると、ルート FTP アクセス権が有効になります。
説明 : 設定されている場合、sendmail をシャットアップするためのエイリアスホスト名を作成します。
デフォルト値 : yes
説明 : 設定されている場合、ビルドが完了すれば、マシンをシャットダウンします。
説明 : 設定されている場合、dumpadm ユーティリティーによりパーティションが専用ダンプデバイスとして構成されます。サポートされているオペレーティング環境については、dumpadm(1M) のマニュアルページを参照してください。
説明 : 設定されている場合、代替のブレークシーケンスを有効にします。
説明 : 設定されている場合、最初の再起動で sysid をスキップします。この設定は、使用されていないネットワークアダプタの数が多いシステムではプロビジョニングの効率が大幅に上昇します。
デフォルト値 : yes
説明 : 最初の再起動でプロンプトが表示されるのを防ぐよう、NFSv4 ドメインを設定します。設定されていない場合、まず dns_domain_base_config でエントリを探し、続いて /etc/default/nfs でドメイン値を探します。
説明 : 製品へのパス。空白である場合、jumpstart.conf ファイルの情報、および JET サーバーの IP アドレスを使用します。パッケージファイルが JET サーバー上に格納されてない場合、パッケージの位置への NFS スタイルのパスを提供します。
説明 : パッチへのパス。空白である場合、jumpstart.conf ファイルの情報、および JET サーバーの IP アドレスを使用します。パッチファイルが JET サーバー上に格納されてない場合、パッチの位置への NFS スタイルのパスを提供します。
networkifs_base_config 変数は、sysidcfg_network_interface_base 変数を介して構成された最初のネットワークインタフェースに加えて、追加のネットワークインタフェースを構成する手段を提供します。
追加の各インタフェースデバイスに対して、そのインタフェースのネット名、ネットマスク、ホスト名、および IP アドレスを定義する 4 つの変数のグループを指定する必要があります。
次の例に、2 つのインタフェースに対して networkifs_base_config 変数を定義する方法を示します。
le1
ネット名 — netB
ネットマスク — 255.255.255.0
ホスト名 — myhost-netB
インタフェース IP — 192.168.1.0
hme0
ネット名 — netC
ネットマスク — 255.255.255.0
ホスト名 — myhost-netC
インタフェース IP — 192.162.2.0
次の構文を使用して、2 つの追加インタフェースに対して 1 つの networkifs_base_config 変数を定義します。
le1!netB 255.255.255.0 myhost-netB 192.168.1.0|hme0!netC 255.255.255.0 myhost-netC 192.168.2.0
IPMP の一般的な情報については、『IP Network Multipathing Administration Guide』を参照してください。
Solaris 8 またはそれ以降の環境における IP マルチパスのデフォルトモードは、自動フェイルバックです。このモードを変更するには、/etc/default/mpathd ファイルを編集します。
インタフェースのペアを使用して IPMP グループを設定できるのは、次のいずれかの構成においてのみです。
active-standby failover — ipmp モードを s に設定し、論理ホスト名/IP アドレスのペアを 1 つ指定します。
failover with outbound load spreading — ipmp モードを l に設定し、論理ホスト名/IP アドレスのペアを 1 つ指定します。
active-active with outbound load spreading — ipmp モードを l に設定し、2 つ目のインタフェース用の別の論理ホスト名/IP アドレスのペアを指定します。
ipmp_networkifs_base_config 変数は、IPMP の制御下で定義されるインタフェースのリストを定義します。各インタフェースに関して、定義済みの追加インタフェースパラメータに対して変数のセットを含める必要があります。定義する必要があるパラメータを次に示します。
netgroup — database-net など、IPMP インタフェースグループ名を特定します。
mode — IPMP モードを指定します。有効な値は次の通りです。
s — スタンバイモード。フェイルオーバーにのみ使用されます。このモードでは、テストアドレスが最後に割り当てられます。最初のテストアドレスは、最初の物理アダプタの最初の仮想インタフェース上にあります。2 番目のテストアドレスは、2 番目の物理アダプタ上にあります。
l — 負荷の拡散。アクティブ/アクティブモードに使用されます。このモードでは、テストアドレスは最初と 2 番目両方の物理アダプタ上の、最初の仮想インタフェース上に割り当てられます。
物理アダプタにテストアドレスを強制するには、いずれかのモードのパラメータに接尾辞「p」を追加します。
一部のアプリケーションを破壊する可能性があるため、物理アダプタへのテストアドレスの強制には注意が必要です。
test1 — IPMP テストアドレス 1
このアドレスを決してホストファイルに入れないでください。ホストファイルにあると、このアドレスが使用されます。
test2 — IPMP テストアドレス 2
このアドレスを決してホストファイルに入れないでください。ホストファイルにあると、このアドレスが使用されます。
netmask — IPMP ペアのネットマスク
hostname — 論理 IP の一意のホスト名
log-ip — ペアの最初の i/f の論理 IP
hostname 2 — active-active 構成の場合のみ。論理 IP の一意のホスト名
log-ip2 — active-active 構成の場合のみ。ペアの 2 つ目の i/f のローカル IP
次の例に、1 つの IPMP インタフェースを定義するipmp_networkifs_base_config 変数の内容を示します。
qfe0_qfe4!database-net l 10.0.0.1 10.0.0.2 24 oracle-db 10.0.0.3 apache 10.0.0.4
profile_additional_disks_base_co 変数は、ルートディスクに加えて、ディスクをフォーマットおよび構成する機能を提供します。各追加ディスクを特定するには、形式 c ntndn を使用します。
次に、3 ディスク構成の例を示します。ルートディスクは c0t0d0 で、変数 profile_usedisk_base_config を使用して定義されています。profile_additional_disks_base_co 変数は、2 つの追加ディスク c0t1d0 および c0t1d1 を特定します。各ディスクスライスに対して、ディレクトリのサイズと共にディレクトリ名が指定されます。
profile_usedisk_base_config = c0t0d0 profile_additional_disks_base_co = c0t1d0s0!/export/mydisk1!5000MB|c0t1d1s0!/export/mydisk2!6000MB
これらの変数を定義してから、2 つの追加作業を実行して、名前付きの追加ディスク上でフォーマットおよび使用するスライスを指定する必要があります。
JET サーバー上の構成ファイル /opt/SUNWjet/etc/osp_jet_variables_to_replace を使用するように CHANGE 行を追加します。次に例を示します。
CHANGE:base_config:profile_additional_disks:profile_disk_<name>_mtpt, profile_disk_<name>_size
JET サーバーの構成ファイルを変更することにより、この全体的な編集は、そのファイル内で変更するまで適用されます。この JET サーバー上で profile_additional_disks_base_co 変数を使用するすべての Solaris プロファイルは、関連付けられた provision_start プランの実行時にこの情報を使用します。
/opt/SUNWjet/etc/populate_client_dir ファイルに次の行を追加します。
base_config_profile_additional_disks="$(echo ${base_config_profile_additional_disks} | tr ' ' '\n' | sed 's/s[0-7]//' | sort -u)"
必ず、/opt/SUNWjet/etc/populate_client_dir ファイル内の次のコードセグメントの前に、この行を追加してください。
# # Now check to see if any additional disks need to be defined # if [ -n "${base_config_profile_additional_disks}" ]; then
Solaris プロファイル上で provision_start プランを実行すると、適切なマウントポイントとスライスとともに、2 つのディスクを構成するために適切なファイルが作成されます。