IPMP の一般的な情報については、『IP Network Multipathing Administration Guide』を参照してください。
Solaris 8 またはそれ以降の環境における IP マルチパスのデフォルトモードは、自動フェイルバックです。このモードを変更するには、/etc/default/mpathd ファイルを編集します。
インタフェースのペアを使用して IPMP グループを設定できるのは、次のいずれかの構成においてのみです。
active-standby failover — ipmp モードを s に設定し、論理ホスト名/IP アドレスのペアを 1 つ指定します。
failover with outbound load spreading — ipmp モードを l に設定し、論理ホスト名/IP アドレスのペアを 1 つ指定します。
active-active with outbound load spreading — ipmp モードを l に設定し、2 つ目のインタフェース用の別の論理ホスト名/IP アドレスのペアを指定します。
ipmp_networkifs_base_config 変数は、IPMP の制御下で定義されるインタフェースのリストを定義します。各インタフェースに関して、定義済みの追加インタフェースパラメータに対して変数のセットを含める必要があります。定義する必要があるパラメータを次に示します。
netgroup — database-net など、IPMP インタフェースグループ名を特定します。
mode — IPMP モードを指定します。有効な値は次の通りです。
s — スタンバイモード。フェイルオーバーにのみ使用されます。このモードでは、テストアドレスが最後に割り当てられます。最初のテストアドレスは、最初の物理アダプタの最初の仮想インタフェース上にあります。2 番目のテストアドレスは、2 番目の物理アダプタ上にあります。
l — 負荷の拡散。アクティブ/アクティブモードに使用されます。このモードでは、テストアドレスは最初と 2 番目両方の物理アダプタ上の、最初の仮想インタフェース上に割り当てられます。
物理アダプタにテストアドレスを強制するには、いずれかのモードのパラメータに接尾辞「p」を追加します。
一部のアプリケーションを破壊する可能性があるため、物理アダプタへのテストアドレスの強制には注意が必要です。
test1 — IPMP テストアドレス 1
このアドレスを決してホストファイルに入れないでください。ホストファイルにあると、このアドレスが使用されます。
test2 — IPMP テストアドレス 2
このアドレスを決してホストファイルに入れないでください。ホストファイルにあると、このアドレスが使用されます。
netmask — IPMP ペアのネットマスク
hostname — 論理 IP の一意のホスト名
log-ip — ペアの最初の i/f の論理 IP
hostname 2 — active-active 構成の場合のみ。論理 IP の一意のホスト名
log-ip2 — active-active 構成の場合のみ。ペアの 2 つ目の i/f のローカル IP
次の例に、1 つの IPMP インタフェースを定義するipmp_networkifs_base_config 変数の内容を示します。
qfe0_qfe4!database-net l 10.0.0.1 10.0.0.2 24 oracle-db 10.0.0.3 apache 10.0.0.4