このセクションでは、Sun N1 SPS 5.2.1 リリースの次の新機能について説明します。
Sun N1 SPS 5.2.1 リリースには、複雑な SAP 環境をインストールおよび管理するための一連のモジュールである Sun N1 Advanced Architecture (Sun N1 AA) for SAP Solutions ソフトウェアが含まれます。Sun N1 AA ソフトウェアを使用すると、IT オペレータは 1 つの Web ブラウザインタフェースから、リソースとアプリケーションサービスのプールを配備、プロビジョニング、管理、および変更し、環境を分析できます。Sun N1 AA ソフトウェアによって仮想化、アプリケーションとリソースのプロビジョニング、監視、および集中管理が可能で、業務の柔軟性が高まります。
Sun N1 AA ソフトウェアには、次のモジュールがあります。
N1 AA マネージャー – このモジュールは、主要な GUI である Java ベースの Web ブラウザインタフェースです。このモジュールには、機能モジュールに直接関連付けられていない、カスタマイズ、保守、および管理用の基本コンポーネントが含まれます。
N1 AA アナライザ – このモジュールを使用すると、環境内の CPU とメモリーの使用状況を監視および管理できます。N1 AA アナライザでは、SAP 以外のアプリケーションも含め、環境内のすべてのサーバーとアプリケーションの CPU とメモリーの使用状況のデータが継続的に監視、収集、および表示されます。データが収集されると、容量計画のレポートとリソースの使用状況を示す図を表示できます。
N1 AA ビルダー – N1 AA ビルダーは、SAP 環境にあるベアメタルサーバーにオペレーティングシステムを簡単にプロビジョニングできるように設計されています。N1 AA ビルダー内の事前に組み立てられているモデルを使用して、IT オペレータは、多数のデータセンターアプリケーションの多層アプリケーションサービスモデルを構築、構成、および更新できます。モデルには、オペレーティングシステム、パッチ、およびクライアントソフトウェアのモデルがあり、操作はすべて 1 つの GUI から可能です。モデルは保存され、集中管理されます。モデルは環境に合わせて構成できます。
N1 AA デプロイヤ – N1 Advanced Architecture for SAP Solutions は、N1 Service Provisioning System の主要な拡張であり、主要なプロビジョニングと管理の機能を利用して SAP のアプリケーションとビジネスプロセスに固有の高度なカスタマイズを可能にします。N1 AA デプロイヤモジュールは、アプリケーションサービスのコントローラです。N1 AA デプロイヤを使用すると、仮想化環境でアプリケーションを起動、停止、および再配置できます。これには、Sun Cluster または SAP Adaptive Computing 環境のアプリケーションが含まれます。SAP システムでは、N1 AA デプロイヤを使用して新しい SAP アプリケーションインスタンスをインストールするか、既存のアプリケーションインスタンスを削除できます。
Sun N1 AA ソフトウェアについては、次のマニュアルを参照してください。
『Sun N1 Advanced Architecture for SAP Solutions 5.2.1 Installation Guide』
『Sun N1 Advanced Architecture for SAP Solutions 5.2.1 User’s Guide』
Sun N1 SPS 5.2.1 リリースには、Sun Cluster、SAP Adaptive Computing (AC)、およびデフォルトの環境で SAP システムを管理できる SAP プラグイン 1.0 ソフトウェアが含まれます。SAP プラグインには、次の作業に使用できるプランとコンポーネントがあります。これらのプランとコンポーネントは、テストされ、サポートされています。
Sun N1 SPS データベースで SAP コンポーネントを作成および削除する
すべての SAP コンポーネントを表示する
SAP コンポーネントのオンラインとオフラインのステータスを確認する
デフォルトの例外ファイルで SAP アプリケーションサーバーをプロビジョニングする
カスタムの例外ファイルコンポーネントを作成する
カスタムの例外ファイルで SAP アプリケーションサーバーをプロビジョニングする
GDS コンポーネントのサポート
SAP プラグイン 1.0 については、『Sun N1 Service Provisioning System ユーザーガイド (SAP Plug-In 1.0 用)』を参照してください。
Sun N1 SPS 5.2.1 リリースには、WebLogic Enterprise、Enterprise JavaBeansTM (EJB) 技術、および Web アプリケーションを簡単に取得、構成、および配備できる BEA WebLogic プラグイン 1.0 ソフトウェアが含まれます。WebLogic プラグインには、次の作業に使用できるプランとコンポーネントがあります。これらのプランとコンポーネントは、テストされ、サポートされています。
WebLogic 9 ソフトウェアを次のシステムにインストールし、構成する。
WebLogic ドメインと管理サーバー
WebLogic 管理対象サーバー
WebLogic クラスタ
管理対象サーバーとクラスタを管理するノードマネージャーとして機能する WebLogic マシンを作成する。
エンタープライズアプリケーション、Web アプリケーション、および Java アーカイブファイルをアプリケーションアーカイブとして取得し、配備する。
特定のアプリケーションアーカイブファイルがある配備プランをコンテナにグループ化し、複雑なアプリケーションの配備を容易にする。
アプリケーション間で J2EE ライブラリを共有する。
データソースとマルチデータソースを作成して、特定のデータベースと接続プールを使用するようにアプリケーションを設定する。
Java Messaging Service (JMS) サービスを作成し、設定する。
WebLogic 9 プラグインの使用方法については、『Sun N1 Service Provisioning System ユーザーズガイド (BEA WebLogic 9 Plug-in 1.0)』を参照してください。
Sun N1 SPS 5.2.1 リリースでは、OS Provisioning プラグインが更新されています。OS Provisioning プラグイン 3.1 は、次の点が変更されています。
SunFire T1000/T2000 システムのプラットフォームサポート - OS Provisioning プラグイン 3.1 を使用して SunFire T1000/T2000 Advanced Lights Out Management (ALOM) システムをプロビジョニングできるようになりました。sun4v アーキテクチャーのサポートがプラグインの変数セットに追加されました。
SUSE Linux Enterprise Server 8 プロビジョニングのサポート - OS Provisioning プラグイン 3.1 で SUSE Linux Enterprise Server 8 (SLES8) オペレーティングシステムのプロビジョニングがサポートされるようになりました。
OS Provisioning プラグイン 3.1 の変更点については、『Sun N1 Service Provisioning System ユーザーズガイド (OS Provisioning Plug-In 3.1)』を参照してください。
5.2.1 リリースには Sun Java Enterprise System Web Server 7.0 プラグインが含まれます。このプラグインは、Sun N1 SPS 5.2.1 製品メディアの次のパッケージに入っています。
SUNWspsws70 (Solaris システムの場合)
sun-spssws70–1.0–1.noarch.rpm (Linux システムの場合)
sun-spssws70–1.0–1.msi (Microsoft Windows システムの場合)
Sun N1 SPS 5.2.1 リリース時点では、Sun Java Enterprise System Web Server 7.0 ソフトウェアはまだリリースされていません。プラグインは N1 SPS 5.2.1 リリースに含まれますが、このプラグインは Sun Java Enterprise System Web Server 7.0 ソフトウェアとの適合性がまだ完全に確認されておらず、Web Server 7.0 ソフトウェアのリリースまでサポートされません。
Sun JES Web Server 7.0 プラグインのマニュアルは、Sun JES Web Server 7.0 ソフトウェアのリリース後に http://docs.sun.com/app/docs/coll/1502.1 で公開されます。
Sun N1 Service Provisioning System 5.2 と 5.2.1 の各リリースには Sun Java Enterprise System Application Server プラグインが含まれます。このプラグインは、Sun N1 SPS 5.2.1 製品メディアの次のパッケージに入っています。
SUNWspssas (Solaris システムの場合)
sun-spssas-3.0-1.noarch.rpm (Linux システムの場合)
sun-spssas-3.0.msi (Microsoft Windows システムの場合)
Sun N1 SPS 5.2.1 のリリース時点では、このプラグインでは、Sun Java Enterprise System Application 8.1 ソフトウェアのファイルベースの配備がサポートされています。リリース時点では、Sun Java Enterprise System Application Server 8.2 ソフトウェアはまだリリースされておらず、プラグインは Sun Java Enterprise System Application Server 8.2 ソフトウェアとの適合性がまだ完全に確認されていません。Sun Java Enterprise System Application Server 8.2 ソフトウェアおよび Sun Java Enterprise System Application 8.1 ソフトウェアのパッケージベースの配備は、アプリケーションサーバーのソフトウェアがリリースされるまでサポートされません。
Sun JES Application Server プラグインのマニュアルは、Sun JES Application Server 8.2 ソフトウェアのリリース後に http://docs.sun.com/coll/1502.1 で公開されます。