Java Desktop System Release 2 Ximian Evolution 1.4 ユーザーズガイド

第 1 章 Ximian Evolution の概要

この章では、Ximian Evolution の概要を紹介します。

Evolution とは

Evolution は、ネットワーク環境での作業に役立ちます。 Evolution は、次のコンポーネントアプリケーションで構成されます。

「カレンダ」

「カレンダ」を使用すると、予約、会議、タスクなどの計画を立てることができます。

「連絡先」

「連絡先」 を使用すると、連絡先のアドレス帳を作成できます。

電子メール

Evolution を使用すると、電子メールメッセージを作成、送信、および管理できます。

「サマリ」

「サマリ」 は、その日の概要を示します。 「サマリ」 は、電子メールメッセージ、予約、会議、およびタスクの概要を表示します。

「タスク」

「タスク」 を使用すると、作業予定を管理できます。

コネクタ

コネクタを使用すると、ほかのカレンダサーバーに接続できます。

Evolution を起動するには、「起動」をクリックして、「電子メールとカレンダ」を選択します。

図 1–1 に、「サマリ」を表示している Evolution ウィンドウを示します。

図 1–1 Evolution の「サマリ」ウィンドウ

Evolution の「サマリ」ウィンドウ。 コールアウト: メニューバー、ツールバー、ショートカットバー、フォルダ区画。

Evolution ウィンドウは、次の項目で構成されます。

メニューバー

Evolution でタスクを実行するために使用するメニューが含まれています。 メニュー項目は、使用するアプリケーションによって変わります。

ツールバー

Evolution でタスクを実行するために使用するボタンが含まれています。 ツールバーのボタンは、使用するアプリケーションによって変わります。

ショートカットバー

ショートカットを表示します。 ショートカットとは、フォルダにすばやくアクセスできるアイコンのことです。 ショートカットバーは、Evolution ウィンドウの一番左端にあります。

ショートカットバーを表示するには、「表示」 -> 「ショートカットバー」を選択します。これにより、「ショートカットバー」メニュー項目が選択されます。

ショートカットバーを非表示にするには、「表示」 -> 「ショートカットバー」を再び選択します。これにより、「ショートカットバー」メニュー項目が選択解除されます。

フォルダ区画

フォルダの一覧を表示します。 フォルダ区画は、 Evolution ウィンドウの左側にあります。

フォルダ区画を表示するには、「表示」-> 「フォルダバー」 を選択します。これにより、「フォルダバー」 メニュー項目が選択されます。 または、メッセージリスト上部にある現在のフォルダの名前をクリックします。

フォルダ区画を非表示にするには、「表示」 -> 「フォルダバー」を再び選択します。これにより、「フォルダバー」メニュー項目が選択解除されます。 または、フォルダ区画の上部にある「閉じる」ボタンをクリックします。

ほとんどの Evolution コンポーネントに、 検索バーが含まれています。 検索バーを使用すると、単純な検索を実行できます。 たとえば、 「受信箱」 などの電子メールフォルダで、特定のテキスト文字列を含むメッセージを検索できます。

Evolution アプリケーションへのアクセス

Evolution のコンポーネントアプリケーションの 1 つを表示するには、次の操作のどれか 1 つを実行します。

ショートカットバーの使用

Evolution には、デフォルトで、 「カレンダ」、「連絡先」、「電子メール」、「サマリ」、および「タスク」というコンポーネントアプリケーション用のショートカットがあります。

次の方法のどれかを使用して、ショートカットバーからショートカットを開くことができます。

ショートカットバーをカスタマイズすることもできます。 以降の節では、ショートカットバーのカスタマイズ方法について説明します。

ショートカットグループの操作

ショートカットバーでショートカットのグループを作成できます。 デフォルトでは、ショートカットバーに 1 つのグループがあります。このグループは、ショートカットバー上部の「ショートカット」ボタンで表されます。

グループを開くには、そのグループを表すボタンをクリックします。

ショートカットグループを作成する

ショートカットバーの空間を右クリックし、ポップアップメニューから「グループを追加」を選択します。 「新しいショートカットグループを作成」ダイアログが表示されます。 ダイアログに新しいグループの名前を入力して、「了解」をクリックします。 そのグループを表すボタンが、ショートカットバーに追加されます。

ショートカットグループの名前を変更する

グループを表すボタンを右クリックし、ポップアップメニューから「このグループ名の変更」を選択します。 「ショートカットグループ名の変更」ダイアログが表示されます。 ダイアログに新しいグループの名前を入力して、「了解」をクリックします。 ショートカットバーで、そのグループを表すボタン上のテキストが更新されます。

ショートカットグループを削除する

グループを表すボタンを右クリックし、ポップアップメニューから「このグループの削除」を選択します。 「このグループの削除」ダイアログが表示されます。 「削除」をクリックして、ショートカットグループを削除します。


注 –

「ショートカット」 グループは削除できません。


ショートカットグループのアイコンのサイズを変更する

グループを表すボタンを右クリックして、ポップアップメニューから「小さいアイコン」または「大きいアイコン」を選択します。

ショートカットの操作

ショートカットグループに対して、ショートカットの追加、名前変更、および削除を行えます。 以降の節では、ショートカットの操作方法について説明します。

ショートカットを追加する

ショートカットグループにショートカットを追加するには、次の手順を実行します。

  1. ショートカットを追加するショートカットグループを開きます。

  2. フォルダ区画で、ショートカットに追加するフォルダを選択し、「ファイル」->「フォルダ」->「ショートカットバーへ追加」を選択します。 このフォルダがショートカットとして、ショートカットグループに追加されます。

    あるいは、フォルダ区画で、ショートカットに追加するフォルダを右クリックし、ポップアップメニューから「ショートカットバーへ追加」を選択します。

デフォルトのショートカットを追加する

ショートカットグループにデフォルトのショートカットを追加することができます。 ショートカットグループにデフォルトショートカットを追加するには、次の手順を実行します。

  1. デフォルトショートカットを追加するショートカットグループを開きます。

  2. ショートカットバーの空間を右クリックし、ポップアップメニューから「デフォルトショートカットの作成」を選択します。 デフォルトショートカットが、ショートカットグループに追加されます。

ショートカットの名前を変更する

ショートカットを右クリックし、ポップアップメニューから「名前の変更」を選択します。 「ショートカット名の変更」ダイアログが表示されます。 ダイアログに新しいショートカットの名前を入力して、「了解」をクリックします。 ショートカット上のテキストが更新されます。

ショートカットを削除する

ショートカットを右クリックし、 ポップアップメニューから「削除」 を選択します。

フォルダの使用

Evolution では、ユーザー情報をフォルダに格納します。 たとえば、着信メッセージのデフォルトの格納場所は「受信箱」 フォルダです。

フォルダの操作には、次のユーザーインタフェースコンポーネントを使用できます。

フォルダを開く

「ファイル」 -> 「フォルダへ移動」を選択します。 「フォルダへ移動」ダイアログから、開きたいフォルダを選択して、「了解」をクリックします。

または、フォルダ区画でフォルダをクリックします。

新しいウィンドウで現在のフォルダを開くには、 「ファイル」-> 「フォルダ」-> 「新しいウィンドウで開く」を選択します。

または、フォルダ区画で該当するフォルダを右クリックし、ポップアップメニューから「新しいウィンドウで開く」をクリックします。

新しいフォルダを作成する

次の手順を実行します。

  1. 「ファイル」-> 「フォルダ」-> 「新しいフォルダ」を選択します。 または、フォルダ区画を右クリックして、ポップアップメニューから「新しいフォルダ」を選択します。 「新規フォルダの作成」ダイアログが表示されます。

  2. 「新規フォルダの作成」ダイアログに、作成するフォルダの詳細を入力します。 次の表は、「新規フォルダの作成」ダイアログの要素を説明しています。

    要素 

    説明  

    「フォルダ名」

    テキストボックスにフォルダの名前を入力します。 

    「フォルダの種類」

    ドロップダウンリストからフォルダのタイプを選択します。  

    「フォルダを作成する場所」

    新しいフォルダを作成する場所をツリーを使用して選択します。 

  3. 「了解」をクリックします。

フォルダを移動する

次の手順を実行します。

  1. 移動するフォルダを開いて、「ファイル」->「フォルダ」->「移動」を選択します。 または、フォルダ区画で、移動するフォルダを右クリックし、ポップアップメニューから「移動」を選択します。 「フォルダの移動」 ダイアログが表示されます。

  2. 「フォルダの移動」ダイアログ内のツリーを使用して、フォルダの移動先を選択します。

    新しいフォルダを作成するには、「新規」ボタン右の矢印をクリックしてフォルダを選択します。 「新規フォルダの作成」ダイアログが表示されます。 詳細については、新しいフォルダを作成する を参照してください。

  3. 「了解」をクリックします。

フォルダをコピーする

次の手順を実行します。

  1. コピーするフォルダを開いて、「ファイル」->「フォルダ」->「コピー」を選択します。 または、フォルダ区画でコピーするフォルダを右クリックし、ポップアップメニューから「コピー」を選択します。 「フォルダのコピー」ダイアログが表示されます。

  2. 「フォルダのコピー」ダイアログのツリーを使用して、フォルダをコピーする場所を選択します。

    新しいフォルダを作成するには、「新規」ボタン右の矢印をクリックしてフォルダを選択します。 「新規フォルダの作成」ダイアログが表示されます。 詳細については、新しいフォルダを作成する を参照してください。

  3. 「了解」をクリックします。

フォルダの名前を変更する

次の手順を実行します。

  1. 名前を変更するフォルダを開いて、「ファイル」->「フォルダ」->「名前の変更」を選択します。 または、名前を変更するフォルダをフォルダ区画で右クリックし、ポップアップメニューから「名前の変更」を選択します。 「フォルダ名の変更」ダイアログが表示されます。

  2. ダイアログに新しい名前を入力して、「了解」をクリックします。

フォルダを削除する

削除するフォルダを開いて、「ファイル」->「フォルダ」->「削除」を選択します。 または、削除するフォルダをフォルダを区画で右クリックし、ポップアップメニューから「削除」を選択します。 確認ダイアログが表示されます。 「削除」をクリックして、フォルダを削除します。

Evolution でのアクションの実行

Evolution では、同じアクションを複数の方法で実行できます。 たとえば、「受信箱」内のメッセージを削除するには、次の方法を使用できます。

UI コンポーネント 

アクション  

メニューバー  

「編集」-> 「削除」を選択します。

ツールバー  

「削除」ツールバーボタンをクリックします。

ポップアップメニュー  

メッセージを右クリックし、ポップアップメニューから「削除」を選択します。

ショートカットキー  

Ctrl + D キーを押します。

このマニュアルでは、メニューバーを使用した機能について説明します。

項目の並べ替え

Evolution では項目をソートして、自由に並び替えることができます。 並び替えることができるのは、メッセージ、タスク、および連絡先です。

項目に関連するフィールドで、項目をソートできます。 たとえば、「サマリ」フィールドでタスクをソートできます。

昇順または降順で項目をソートできます。 たとえば、日付の降順でメッセージをソートできます。降順でソートすると、最新のメッセージがメッセージリストの先頭になります。

Evolution では、次の方法で項目をソートできます。

ビューの使用

ビューには、フォルダ内の項目が特定の取り決めで表示されます。 ビューを使用すると、異なる方法で項目を見ることができます。

標準ビューは、「表示」メニューから利用可能です。 標準ビューを使用するには、「表示」 -> 「現在の表示」を選択して、必要なビューを選択します。 たとえば、カレンダの表示を選ぶには、次のビューのどれか 1 つを選択します。

現在のビューを変更したあと、現在のビューを保存することができます。 また、メッセージ、タスク、および連絡先用にカスタムビューを作成することもできます。 次の表は、メッセージ、タスク、および連絡先のビュー用に変更できる特性を示しています。

特性 

説明  

フィールド  

ビューに表示するフィールドを指定します。 たとえば、「受信箱」ビューに、「差出人順」、「タイトル順」、「メッセージ順」、および「フォローアップフラグ順」フィールドのみを表示できます。

グループ  

特定のフィールドで、ビュー内の項目をグループ化できます。 たとえば、「受信箱」ビューで、メッセージを「フォローアップフラグ順」フィールドでグループ化できます。

ソートの順  

ビュー内の項目を並び替えるソート順を指定できます。 たとえば、「受信箱」ビューで、グループ内のメッセージを「日付」フィールドでソートできます。

現在のビューのカラムを変更する

現在のビュー内のカラムの表示形式は、次の方法で変更できます。

現在のビューを保存する方法については、現在のビューを保存する を参照してください。

現在のビューをカスタマイズする

カレンダビュー以外の現在のビューをカスタマイズするには、次の手順を実行します。

  1. 任意のカラム見出しを右クリックして、ポップアップメニューから「現在のビューのカスタマイズ」を選択します。 「現在のビューのカスタマイズ」ダイアログが表示されます。

  2. ビューに表示するフィールドを指定するには、「表示中の項目」 ボタンをクリックします。 「項目の表示」ダイアログが表示されます。

    ビューにフィールドを追加するには、「利用可能な項目」 リストボックス内のフィールドを選択して、「追加」をクリックします。 そのフィールドは、「順番に表示する項目」リストボックスに移動されます。

    ビューからフィールドを削除するには、「順番に表示する項目」リストボックス内のフィールドを選択して、「削除」をクリックします。 そのフィールドは、「利用可能な項目」リストボックスに移動されます。

    ビュー内でフィールドの位置を変更するには、「順番に表示する項目」リストボックス内のフィールドを選択します。 「上」ボタンまたは「下」ボタンをクリックして、フィールドの位置を変更します。 フィールドが希望する位置になるまで、この手順を繰り返します。

    「了解」をクリックして、「Show Fields」ダイアログを閉じます。

  3. ビュー内でどのように項目をグループ化するかを指定するには、「グループ化」ボタンをクリックします。 「グループ」ダイアログが表示されます。

    項目のグループ化に使用する最初のフィールドを「アイテムのグループ化」ドロップダウンリストから選択します。 「昇順」または「降順」 オプションを使用して、グループに表示する項目の順序を選択します。 項目のグループ化に指定したフィールド名を表示するには、「ビュー中に項目を表示する」オプションを選択します。

    ほかのフィールドも指定して項目をグループ化する場合は、「追加の条件」ドロップダウンリストと関連オプションを使用します。

    「グループ」ダイアログ内のすべての要素のすべての設定を消去するには、「すべて消去」ボタンをクリックします。

    「了解」をクリックして設定を保存し、「グループ」ダイアログを閉じます。


    注 –

    「受信箱」ビュー内の項目のグループ化方法は指定できません。


  4. ビュー内でのフィールドのソート方法を指定するには、「並び替え」ボタンをクリックします。 「並び替え」ダイアログが表示されます。

    項目のソートに使用する最初のフィールドを「アイテムの並び替え」ドロップダウンリストから選択します。 「昇順」または「降順」 オプションを使用して、ビューに表示する項目の順序を選択します。

    ほかのフィールドも指定して項目をソートする場合は、「追加の条件」 ドロップダウンリストと関連オプションを使用します。

    「了解」をクリックして、「並び替え」ダイアログを閉じます。

  5. 「了解」をクリックして、 「現在のビューのカスタマイズ」ダイアログを閉じます。

現在のビューを保存する方法については、現在のビューを保存する を参照してください。

現在のビューを保存する

次の手順を実行します。

  1. 「表示」-> 「現在の表示」-> 「カスタム表示を保存」を選択します。

  2. 新しいビューを作成するには、「名前を付けて新規ビューを作成」オプションを選択します。 「名前を付けて新規ビューを作成」オプションの下のテキストボックスに、新しいビューの名前を入力します。

    現在のビューを上書きする場合は、「既存ビューの置き換え」オプションを選択することもできます。

  3. 「了解」をクリックします。

カスタムビューを作成する

次の手順を実行します。

  1. 「表示」->「現在の表示」->「表示の定義」を選択します。 「component ビューの定義」ダイアログが表示されます。

  2. 新しいビューを作成するには、「New」をクリックします。

  3. 「新しいビューの名前」テキストボックスに、ビューの名前を入力します。 「ビューの種類」のリストボックスから、ビューの種類を選択します。 「了解」をクリックします。 ビューの特性を定義するために使用できるダイアログが表示されます。

  4. ビューに表示するフィールドを指定するには、「表示中の項目」 ボタンをクリックします。 「項目の表示」ダイアログが表示されます。 ビューに表示するフィールドを指定する方法については、現在のビューをカスタマイズする を参照してください。

  5. ビュー内でどのように項目をグループ化するかを指定するには、「グループ化」ボタンをクリックします。 「グループ」ダイアログが表示されます。 ビュー内でどのように項目をグループ化するかの指定方法については、現在のビューをカスタマイズする を参照してください。

  6. ビュー内でのフィールドのソート方法を指定するには、「並び替え」ボタンをクリックします。 「並び替え」ダイアログが表示されます。 ビュー内でのフィールドのソート方法については、現在のビューをカスタマイズする を参照してください。

  7. ビューの特徴を定義するダイアログの「了解」をクリックすると、ビューが作成されます。

    あるいは、「元に戻す」ボタンをクリックすると、デフォルトのビュー設定に戻ります。

  8. component ビューの定義」ダイアログの 「了解」をクリックすると、ダイアログが閉じます。