Java Desktop System Release 2 問題の解決方法

4.1 すべてのロケール

4.1.1 ATOK X AUX が機能しない

問題 

このリリースでは、 ATOK X 入力方式の AUX が機能しません。この問題は、次の ATOK X AUX 機能に影響します。 

  • AtokPaletteAux

  • SystemLineAux

  • CharPaletteAux

  • PropertyAux

  • CustomizerAux

  • RegWordAux

  • DicUTAux

解決方法 

ATOK X AUX 機能を使用しないでください。日本語ロケールでのみ ATOK X AUX 機能を有効にしたい場合は、次の手順を実行して RPM を置き換えます。この変更を行うと、ATOK X 以外のすべての入力方式は、すべての言語環境で使用できなくなります。 

  1. ログイン画面メニューで「端末の復旧」を選択し、root ユーザーでログインします。

  2. 次のコマンドを実行して IIIM および ATOK X デーモンを停止します。

    # sh /etc/init.d/atokx stop

    # sh /etc/init.d/IIim stop

  3. 次の RPM を削除します。

    • iiimf-csconv

    • iiimf-protocol-lib

    • iiimf-protocol-lib-devel

    • iiimf-client-lib

    • iiimf-client-lib-devel

    • iiimf-x

    • iiimf-gtk

    • iiimf-server

    • iiimf-le-Asian-koKR-sun

    • iiimf-le-Asian-thTH-sun

    • iiimf-le-Asian-zhCN-sun

    • iiimf-le-Asian-zhHK-sun

    • iiimf-le-Asian-zhTW-sun

    • iiimf-le-unit

    • iiimf-docs

    例:

    #rpm -e `rpm -q -a | grep iiimf`

  4. /usr/lib/im/locale/ja/atokserver/rpm にある次の RPM をインストールします。

    iiimf-1.2-3JDS4.i586.rpm

    iiimf_conv-1-2JDS4.i586.rpm

    例:

    # rpm -ihv /usr/lib/im/locale/ja/atokserver/rpm/*.rpm

  5. 次のコマンドを実行してシンボリックリンクを atok12aux.so に変更します。

    1. # cd /usr/lib/im/locale/ja/atokserver

    2. # rm atok12aux.so

    3. # ln -s atok12aux-iiimf10.so atok12aux.so

  6. 次のコマンドを実行して IIIM および ATOK X デーモンを起動するか、システムを再起動します。

    1. # sh /etc/init.d/IIim start

    2. # sh /etc/init.d/atokx start

 

元の設定に戻すには、次の手順を実行して RPM を置き換えます。 

  1. ログイン画面メニューで「端末の復旧」を選択し、root ユーザーでログインします。

  2. 次のコマンドを実行して IIIM および ATOK X デーモンを停止します。

    # sh /etc/init.d/atokx stop

    # sh /etc/init.d/IIim stop

    次の RPM を削除します。iiimf, iiimf_conv

    例: # rpm -e rmp -q -a| grep iiimf

  3. 次の RPM をインストールメディアからインストールします。

    • iiimf-csconv

    • iiimf-protocol-lib

    • iiimf-protocol-lib-devel

    • iiimf-client-lib

    • iiimf-client-lib-devel

    • iiimf-x

    • iiimf-gtk

    • iiimf-server

    • iiimf-le-Asian-koKR-sun

    • iiimf-le-Asian-thTH-sun

    • iiimf-le-Asian-zhCN-sun

    • iiimf-le-Asian-zhHK-sun

    • iiimf-le-Asian-zhTW-sun

    • iiimf-le-unit

    • iiimf-docs

    例:

    1. コマンド行から次のコマンドを入力します: yast2

    2. 「ソフトウェアのインストール/削除」を選択します。

    3. 「フィルタ」ドロップダウンリストから「検索」を選択します。

    4. 次の文字列を「検索」フィールドに入力します。iiimf

    5. 「検索」をクリックします。

    6. リストから iiimf パッケージを選択し、「了解」をクリックします。

  4. 次のコマンドを実行してシンボリックリンクを atok12aux.so に変更します。

    1. # cd /usr/lib/im/locale/ja/atokserver

    2. # rm atok12aux.so

    3. # ln -s atok12aux-iiimf11.so atok12aux.so

  5. 次のコマンドを実行して IIIM および ATOK X デーモンを起動するか、システムを再起動します。

    1. # sh /etc/init.d/IIim start

    2. # sh /etc/init.d/atokx start

4.1.2 PDF 印刷が機能しない

問題 

バグ ID: 4928658 

この問題は、次のロケールで発生します。 

  • アジア言語ロケール

  • ポーランド語ロケール

  • ロシア語ロケール

GNOME アプリケーションを使用して、マルチバイト文字を含む PDF 文書を作成することはできません。この問題は、libgnomeprint ライブラリを使用する Gedit およびその他の GNOME アプリケーションに影響します。

解決方法 

ファイルをポストスクリプトファイルに出力し、その後 ps2pdf ユーティリティを使用して、ポストスクリプトファイルを PDF ファイルに変換します。

4.1.3 従来のロケールがログイン画面に表示されない

問題 

バグ ID: 4884887 

UTF-8 以外の従来のロケールはログイン画面から削除されました。ログイン画面に表示されるのは、次の言語のみです。 

  • フランス語

  • ドイツ語

  • イタリア語

  • 日本語

  • 韓国語

  • スペイン語

  • スウェーデン語

  • 繁体字中国語

解決方法 

従来のロケールをログイン画面に表示する場合は、次のファイルにあるロケールのエントリに付いているコメントを外すように、システム管理者に依頼してください。/etc/X11/gdm/locale.alias

その後、システム管理者はシステムを再起動する必要があります。その後、従来のロケールがログイン画面に表示されます。 

4.1.4 ローカルハードディスク上の Windows パーティションの日本語ファイル名とディレクトリ名を表示できない

問題 

バグ ID: 4961948 

この問題は、すべてのロケールで発生します。 

Windows パーティションがハードディスクにある場合、インストーラが自動的にこのパーティションをインストール中にマウントし、/etc/fstab ファイル内の iocharset オプションまたは nls オプションを iso-8859–1 に設定します。 これは、iocharset オプションまたは nls オプションの正しい値ではありません。その結果、システムはローカライズしたファイル名またはディレクトリ名を表示できなくなります。

解決方法 

現在のロケール用に、/etc/fstab ファイル内の iocharset オプションまたは nls オプションに正しい値を割り当てる必要があります。次の表の値を使用します。

iocharset オプションおよび nls オプションの /etc/fstab ファイルの内容の例

  • /dev/sda1 /windows/C ntfs ro,users,gid=users,umask=0002,nls=utf8 0 0

  • /dev/sda2 /windows/C vfat users,gid=users,umask=0002,iocharset=utf8,codepage=932

ロケール 

ntfs 

vfat 

ja_JP.UTF-8 

nls=utf8

iocharset=utf8,codepage=932

ko_KR.UTF-8 

nls=utf8

iocharset=utf8,codepage=949

zh_CN.gb18030 

nls=gb2312 *

iocharset=gb2312,codepage=936 *

zh_TW.big5 

nls=big5 *

iocharset=big5,codepage=950 *

zh_HK.big5hkscs 

nls=big5 *

iocharset=big5,codepage=950 *

en_US.UTF-8 

de_DE.UTF-8 

es_ES.UTF-8 

fr_FR.UTF-8 

it_IT.UTF-8 

sv_SE.UTF-8 

nls=utf8

iocharset=utf8

*中国語 UTF-8 ロケールを使用する場合は、big5 および gb2312utf8 に変更してください。

4.1.5 修飾キーが正しく機能しない

問題 

バグ ID: 4996542 

インターネット入力方式またはイントラネット入力方式を使用する場合、Alt キーおよび Shift キーが修飾キーとして機能しないことがあります。次のような既知の問題があります。

  • Shift キー + 矢印キーの組み合わせを使用して、テキストを選択することはできません。代わりにラテン文字が挿入されます。

解決方法 

デフォルトの入力方式など、別の入力方式を使用してください。入力方式を切り替えるには、オブジェクト上で右クリックし「入力方式」を選択します。

4.1.6 文字列が正しくレンダリングされない

問題 

バグ ID: 4985397、4980153、4989628、4985397、5028177、5028408 

グラフィックアダプタの中には、Java Desktop System インストールのポストインストールの段階で一部の文字列が正しくレンダリングされないことがあります。この問題は、通常、サウンドカード、ネットワークカードまたはプリンタなどのハードウェアデバイスを設定した場合に起きます。

解決方法 

この問題は、Java Desktop System のインストール中にのみ起きます。ハードウェアデバイスは、インストールプロセス完了後に YaST2 アプリケーションを使用して簡単に設定できます。この問題を解決するには、インストールプロセスを完了してから、root ユーザーでログインし、必要なハードウェア設定をカスタマイズします。