この章では、セッション管理の概要と、セッションのデフォルトを設定する方法について説明します。また、セッションとログインスクリプトに関する情報も提供します。
デスクトップにログインしてから、ログアウトするまでの間をセッションといいます。ログインマネージャによってユーザーが認証されると、セッションマネージャが開始されます。ユーザーは、セッションマネージャによりセッションを管理できます。たとえば、セッションの状態を保存して、次回ログインしたときにそのセッションに戻ることができます。
少なくとも、以下のアプリケーションがセッションで動作します。
gnome-session セッションマネージャ
GConf X 設定デーモンの gnome-settings-daemon
gnome-panel アプリケーション (デスクトップ上でパネルを実行する)
Metacity ウィンドウマネージャ
Nautilus ファイルマネージャ
gnome-keyring デーモン
CD デバイスオプション設定ツール ( magicdev) がシステムに存在する場合、この設定ツールもセッション内で実行されます。
以下の表は、デフォルトのセッション情報が含まれているファイルを示しています。
| ファイル | 説明 | 
|---|---|
| /usr/share/gnome/default.session | デフォルトのセッションファイル。デフォルトのセッションの詳細は、このファイルに格納されています | 
| $HOME/.gnome2/session | ユーザーセッションファイル。セッションを変更した場合、その詳細がこのファイルに格納されます | 
すべてのユーザー用にデフォルトのセッションの詳細を設定する場合は、デフォルトのセッションファイルを変更します。
ユーザーのデフォルトのセッション設定を復元する場合は、そのユーザーのホームディレクトリからセッションファイルを削除します。ユーザーセッションファイルが存在しない場合は、/usr/share/gnome/default.session のデフォルト設定が使用されています。
現在のセッションをデフォルトセッションとして保存する場合、gnome-session-save コマンドを実行します。
GNOME デスクトップは、システム全体のログインスクリプトまたはログアウトスクリプトをサポートしていません。セッションマネージャでは、ユーザーセッションの設定だけが可能です。ユーザーは、セッション設定ツールを使用して、非セッション管理のスタートアップアプリケーションを設定できます。
システム全体のログインスクリプトのサポートがなくても、作業は可能です。システム全体のログインスクリプトを作成するには、/usr/dt/config/Xsession.d ディレクトリにスクリプトを作成します。次のように、スクリプトに名前を付けます。
number-greater-than-1000.name
たとえば、「1050.login 」のような名前を付けます。/usr/dt/config/Xsession.d ファイルについては、dtlogin マニュアルページの 「 The XSession File」を参照してください。