Oracle iPlanet Web Server 7.0.9 リリースノート

移行およびアップグレード

次の表に、Web Server 7.0 の移行およびアップグレード領域における既知の問題の一覧を示します。

表 6 移行およびアップグレードにおける既知の問題

バグ ID 

説明 

6914893 

6.0 jvm12.conf ファイルのプロパティーの中に、7.0 server.xml ファイルに移行されないプロパティーがある

Sun iPlanet Web Server 6.0 から Oracle iPlanet Web Server 7.0 に移行するときに、フォームの 6.0 jvm12.conf ファイルのプロパティーが、

name = value

7.0 server.xml ファイルに、JVM オプションとして移行されません。『『iPlanet Web Server 6.0, Enterprise Edition プログラマーズサーブレットガイド』』の「「jvm12.conf Parameter Reference」」(http://docs.sun.com/source/816-5689-10/xjvm.htm#22633 )に一覧表示されたプロパティーだけが移行されます。

回避方法

これらのプロパティーの値を手動で移行します。手動で移行するには、『Oracle iPlanet Web Server 7.0.9 Administrator’s Configuration File Reference』の第 3 章「Elements in server.xml」を使用して、移行している jvm12.conf プロパティーに対応する server.xml 要素またはサブ要素を探し、値を server.xml ファイルに転送します。

6407877 

installed.pkg ファイルが見つからない場合、Web Server 6.0 から 7.0 に移行するときに不正な移行が行われる。

Web Server 6.0 から 7.0 に移行するときに installed.pkg ファイルが見つからないと、Web Server は、magnus.conf ファイル内の NSServlet エントリを不正に移行します。

6490124 

6.x -> 7.0: 移行済みのスケジュールされたイベントが依然として server.xml ファイル内の 6.x のパスを指している。

 

6502529 

6.1->7.0: 移行時に、search-collection-dir 用に設定された相対パス設定が処理されない。

インスタンス移行時に、検索コレクションのコピー先になるターゲットパスの相対パスを指定しても、config-store に対して検索コレクションディレクトリが作成されます。インスタンスをインスタンス化するときに、検索コレクションが適切に移行されずにインデックスが作成されます。

6502769 

6.x->7.0: 移行時に obj.conf ファイル内のすべての「ドキュメントルート」の NameTrans が無視される。

6498806 

Windows では、Web Server の管理コンソールは移行の間、適切な警告をユーザーに与えない。

管理サーバーは、選択された新しい設定またはサービス名が Windows 上にすでに存在するかどうかを検出しないため、別の設定名を選択するようユーザーに適切に警告したり、別の設定名をデフォルトとして提案したりしません。 

6500509 

Web Server 7.0 の移行ツールは、ルート証明書がインストールされていると Web Server 6.1 から正常に移行することができない。

6747123 

Web Server 7.0 Update 2 リリースで、要求処理動作が変更した。

Web Server 7.0 Update 2 RPP を使用しているときには、この変更の影響は現れません。 

Web Server の要求処理エンジンは、Web Server での重要なエラーを修正するために変更されており、これによって Web サーバーがサーバー内の obj.conf ファイルにあるオブジェクトおよび指令を処理する順序が変更されています。この修正によって、要求の処理中に次の規則の適用が保証されるようになりました。

  • 要求に適用されるすべての ppath オブジェクトが評価される。

  • 2 つのオブジェクトが競合する場合、要求に適用される名前付きオブジェクトがあれば ppath オブジェクトよりも優先される。

obj.conf ファイルに ppath オブジェクトが含まれている場合、obj.conf ファイルを変更する必要があるかどうかを確認するために評価する。前述のように要求処理の動作が変更された結果として、以前のバージョンの Web Server を Web Server 7.0 Update 2 以降にアップグレードすると、この表の後に説明するように、obj.conf ファイルを少し変更しなければならない場合があります。

Web Server 7.0 Update 2 での要求処理動作の変更に対する対処

要求処理の動作が変更された結果として、以前のバージョンの Web Server を Web Server 7.0 Update 2 以降にアップグレードすると、次のように obj.conf ファイルを少し変更しなければならない場合があります。

  1. IF 指令を使用する

    次の例では、ntrans-j2ee NameTrans SAF が JSP 拡張子に適用され、j2ee という名前のオブジェクトが評価されるため、明示的な JSP 拡張子が要求 URI に見つからないときは、ppath オブジェクトに含まれる指令が起動されません。obj.conf ファイルへの変更はありませんが、要求を WebLogic サーバーに転送するためにここで使用される WebLogic プロキシサービスは起動されなくなりました。その結果、Web サーバーは要求を WebLogic プロキシではなく独自の Web コンテナに送信するため、要求が失敗します。

    obj.conf ファイルのデフォルトオブジェクトで、問題のある URI を含む ntrans-j2ee サービスに条件文を次のように追加します。

    <Object name="default">
    AuthTrans fn="match-browser" browser="*MSIE*" ssl-unclean-shutdown="true"
    #
    #Adding <IF...> and </IF> bracketing to compensate
     for change in ppath processing
    #
    <IF $uri !~ ".*WebApp/.*" >
    NameTrans fn="ntrans-j2ee" name="j2ee"
    PathCheck fn="find-index-j2ee"
    ObjectType fn="type-j2ee"
    Error fn="error-j2ee"
    </IF>
    ....
    ....
    <Object name="j2ee">
    Service fn="service-j2ee" method="*"
    </Object>
    
    <Object ppath="*/examplesWebApp/*" >
    Service fn=wl_proxy WebLogicHost=jwsse10.red.iplanet.com WebLogicPort=7001
    </Object>
    
    <Object ppath="*/ejemploWebApp/*">
    Service fn=wl_proxy WebLogicHost=jwsse10.red.iplanet.com
     WebLogicPort=7002
    </Object>
    </Object>

    これにより、URI が一致しないときにのみ、ntrans-j2ee を実行できます。

  2. assign-name NameTrans を使用する

    単純なシナリオでは、デフォルトオブジェクトで assign-name を使用して、ppath オブジェクトを name オブジェクトに変更できます。これにより、assign-namentrans j2ee よりも先に実行できます。

    <Object name="default">
    NameTrans fn="assign-name" from="/examplesWebApp/*" name="examples_proxy"
    NameTrans fn="assign-name" from="/ejemploWebApp/*" name="ejemplo_proxy"
    NameTrans fn="ntrans~j2ee" name="j2ee"
    ....
    ....
    </Object>
    
    <Object name="j2ee">
    Service fn="service-j2ee" method="*"
    </Object>
    
    <Object name="examples proxy" >
    Service fn=wl_proxy WebLogicHost=jwsse10.red.iplanet.com WebLogicPort=7001
    </Object>
    
    <Object name="ejemplo proxy">
    Service fn=wl_proxy WebLogicHost=jwsse10.red.iplanet.com WebLogicPort=7002
    </Object>
  3. 無効化する

    Web Server で Java Web コンテナのサポートをオフにすると、JSP が WebLogic プロキシ機能で処理されるようになります。ただし、プロキシ階層で Java コンテンツをホストする予定がない場合にのみ、これを行うことをお勧めします。