Sun Java System Application Server 9.1 管理ガイド

監視可能なオブジェクトのツリー構造について

Application Server は、ツリー構造を使って監視可能なオブジェクトを追跡します。監視オブジェクトのツリーは動的であり、インスタンス内におけるコンポーネントの追加、更新、削除に応じて変更されます。ツリー内のルートオブジェクトは、server などのサーバーインスタンス名です。開発者プロファイルでは、1 つのサーバーインスタンスしか使用できません。

次のコマンドを実行すると、ツリーのトップレベルが表示されます。


asadmin> list --user adminuser --monitor server
server.applications
server.http-service
server.connector-service
server.jms-service
server.jvm
server.orb
server.resources
server.thread-pools

次の各節では、これらのサブツリーについて説明します。

アプリケーションのツリー

次の図に、エンタープライズアプリケーションの各種コンポーネントのトップノードと子ノードを示します。監視統計が利用可能なノードには、アスタリスク (*) を付けています。詳細については、「EJB コンテナの統計」を参照してください。


例 18–1 アプリケーションノードのツリー構造

applications
   |--- application1
   |    |--- ejb-module-1
   |    |        |--- ejb1 *
   |    |                  |--- cache (エンティティー/ステートフルセッション Bean) *
   |    |                  |--- pool (ステートレスセッション/メッセージ駆動型/エンティティー Bean 用) *
   |    |                  |--- methods
   |    |                       |---method1 *
   |    |                       |---method2 *
   |    |                  |--- stateful-session-store (ステートフルセッション Bean)*
   |    |                  |--- timers (ステートレスセッション/エンティティー/mdb) *
   |    |--- web-module-1
   |    |        |--- virtual-server-1 *
   |    |                       |---servlet1  *
   |    |                       |---servlet2  *
   |--- standalone-web-module-1
   |    |        |----- virtual-server-2 *
   |    |                       |---servlet3 *
   |    |                       |---servlet4 *
   |    |        |----- virtual-server-3 *
   |    |                       |---servlet3 *(ほかの仮想サーバーと同一のサーブレット)
   |    |                       |---servlet5 *
   |--- standalone-ejb-module-1
   |    |        |--- ejb2 *
   |    |                  |--- cache (エンティティー/ステートフルセッション Bean) *
   |    |                  |--- pool (ステートレスセッション/メッセージ駆動型/エンティティー Bean 用) *
   |    |                  |--- methods
   |    |                       |--- method1 *
   |    |                       |--- method2 *
   |--- application2

HTTP サービスのツリー

HTTP サービスのノードを、次の図に示します。監視情報が利用可能なノードには、アスタリスク (*) を付けています。「HTTP サービスの統計」を参照してください。


例 18–2 HTTP サービスの図

http-service *
             |---connection-queue *
             |---dns *
             |---file-cache *
             |---keep-alive *
             |---pwc-thread-pool *
             |---virtual-server-1*
             |        |--- request *
             |---virtual-server-2*
             |        |--- request *

リソースのツリー

リソースノードには、JDBC 接続プールやコネクタ接続プールなどのプールの監視可能な属性が格納されます。次の図に、各種リソースコンポーネントのトップノードと子ノードを示します。監視統計が利用可能なノードには、アスタリスク (*) を付けています。「JDBC 接続プールの統計」を参照してください。


例 18–3 リソースの図

resources
        |---connection-pool1(connector-connection-pool、jdbc のいずれか)*
        |---connection-pool2(connector-connection-pool、jdbc のいずれか)*

コネクタサービスのツリー

コネクタサービスノードには、コネクタ接続プールなどのプールの監視可能な属性が格納されます。次の図に、各種コネクタサービスコンポーネントのトップノードと子ノードを示します。監視統計が利用可能なノードには、アスタリスク (*) を付けています。「JMS サービスおよびコネクタサービスの統計」を参照してください。


例 18–4 コネクタサービスの図

connector-service
        |--- resource-adapter-1
        |        |-- connection-pools
        |        |        |-- pool-1 (このプールのすべてのプール状態)
        |        |-- work-management (このリソースアダプタのすべての作業管理状態)

JMS サービスのツリー

JMS サービスノードには、コネクタ接続プールなどのプールの監視可能な属性が格納されます。次の図に、各種 JMS サービスコンポーネントのトップノードと子ノードを示します。監視統計が利用可能なノードには、アスタリスク (*) を付けています。


例 18–5 JMS サービスの図

jms-service
        |-- connection-factories (リソースアダプタの世界では接続プールと呼ばれるもの)
        |        |-- connection-factory-1 (この接続ファクトリのすべての接続ファクトリ状態)
        |-- work-management (この MQ リソースアダプタのすべての作業管理状態)

ORB のツリー

ORB ノードには、接続マネージャーの監視可能な属性が格納されます。次の図に、各種 ORB コンポーネントのトップノードと子ノードを示します。監視統計が利用可能なノードには、アスタリスク (*) を付けています。「ORB の接続マネージャーの統計」を参照してください。


例 18–6 ORB の図

orb
        |--- connection-managers
        |        |--- connection-manager-1 *
        |        |--- connection-manager-1 *

スレッドプールのツリー

スレッドプールノードには、接続マネージャーの監視可能な属性が格納されます。次の図に、各種 ORB コンポーネントのトップノードと子ノードを示します。監視統計が利用可能なノードには、アスタリスク (*) を付けています。「スレッドプールの統計」を参照してください。


例 18–7 スレッドプールの図

thread-pools
        |    |--- thread-pool-1 *
        |    |--- thread-pool-2 *