Sun Java System Application Server 9.1 高可用性 (HA) 管理ガイド

ProcedureSun Java System Web Server 7 用の DAS 証明書をエクスポートおよびインポートする

DAS 証明書をエクスポートしてインポートすることにより、DAS を Web Server の信頼済みクライアントにすることができます。DAS 証明書を使用するクライアント認証により、信頼済みクライアントとして DAS のみが Web Server に接続することが保証されます。

  1. 端末ウィンドウを開き、次のコマンドを使用して LD_LIBRARY_PATH を設定します。

    export LD_LIBRARY_PATH=/opt/SUNWappserver/lib
  2. Application Server 9.1 を使用している場合、次のコマンドを実行して DAS 証明書をエクスポートします。DAS 証明書は、クライアント証明書およびサーバー証明書の両方として機能します。

    <appserver_install_dir>/lib/upgrade/pk12util -d <domain root>/config -o s1as.p12 -W
    <s1as.pk12-file-password> -K <master password> -n s1as
    • GlassFish v2 を使用している場合は、Java SE 5.0 セキュリティーツールの keytool を使用し、別名「s1as」を名前に指定して DAS 証明書をエクスポートします。この作業の間、Internet RFC 1421 標準で定義されている印刷可能なエンコーディング形式で証明書をエクスポートするには、-rfc オプションを選択します。

      コマンド行からは、次のコマンドを使用して DAS 証明書をエクスポートできます。

      <JAVA_HOME>/bin/keytool -export -rfc -alias s1as -keystore
      <GLASSFISH_HOME>/domains/<DOMAIN_NAME>/config/keystore.jks-file s1as.rfc

      ここで、<GLASSFISH_HOME> は Application Server のインストールディレクトリ、<DOMAIN_NAME> は証明書のエクスポート元のドメインを示します。

    • 証明書ファイルを Web サーバーの構成ディレクトリにコピーします。

  3. Application Server 9.1 を使用している場合、DAS 証明書を Web Server インスタンスにインポートし、次のコマンドを使用して証明書の信頼属性を設定します。

    <webserver_install_dir>/bin/pk12util -i <path_to_s1as.pk12-file> 
    -d <webserver_install_dir>/admin-server/config-store/<default-config-name>/config 
    -K <webserver security db password> -W <s1as.pk12-file-passwd>
    <webserver_install_dir>/bin/certutil -M -n s1as -t "TCu" 
    -d <webserver_install_dir>/admin-server/config-store/<default-config-name>/config

    これらのコマンドにより、Application Server CA が、クライアント証明書およびサーバー証明書の両方に署名するための信頼済み CA になります。

    • GlassFish v2 を使用している場合は、NSS セキュリティーツールの certutil を使用して作成された rfc ファイルから DAS 証明書をインポートします。

      <webserver_install_dir>/bin/certutil -A -a -n s1as -t "TCu" -i s1as.rfc -d
      <webserver_install_dir>/admin-server/config-store/<CONFIG_NAME>/config

      ここで、<webserver_install_dir> は Web サーバーのインストールディレクトリ、<CONFIG_NAME> はデフォルトの Web サーバーインスタンスに対して作成された構成名を指します。

      次のコマンドを使用することで、この証明書の存在を確認できます。このコマンドは、デフォルトのサーバー証明書を含むその他の CA 証明書とともに s1as 証明書を一覧表示します。必ず、コマンド全体を 1 行で入力してください。

      <webserver_install_dir>/bin/certutil -L -d
      <webserver_install_dir>/admin-server/config-store/
      <DEFAULT_CONFIG_NAME>/config

      この表示は、Web Server の管理コンソールを使用して行うこともできます。証明書をインポートした先の構成 (この場合はデフォルト構成) を選択してから、「証明書」タブを選択します。利用可能なすべての証明書を見るには、「認証局」サブタブを選択します。

  4. GlassFish v2 を使用している場合は、Web Server 7 に対する次の設定変更を行います。Application Server 9.1 を使用している場合は、次の手順を省略できます。

    1. <WS_INSTALL_ROOT>/admin-server/config-store/<DEFAULT_CONFIG_NAME>/config/ にある obj.conf ファイルに、次の行を追加します。これらの行を入力するときは、末尾にスペースを入れないようにしてください。

       <Object ppath="*lbconfigupdate*">
       PathCheck fn="get-client-cert" dorequest="1" require="1"
      </Object>
      <Object ppath="*lbgetmonitordata*">
       PathCheck fn="get-client-cert" dorequest="1" require="1"
      </Object>
  5. 構成を配備します。前の手順で示した一連の変更を行なっている間、管理コンソールによりこの構成が配備対象としてマークされます。

    1. Web Server の管理コンソールで、「配備保留中」のアイコンを選択します。次のように、CLI ユーティリティー wadm を使用してこの構成を配備することもできます。

      <webserver_install_dir>/bin/wadm deploy-config --user=<admin> <DEFAULT_CONFIG_NAME>
  6. GlassFish DAS からこの設定をテストして、設定された HTTP ロードバランサとの通信が SSL 経由で行われているかどうかを確認します。詳細については、「設定の確認」を参照してください。