Sun Java™ System Identity Manager 7.1 リリースノート

インストールと更新の注意点

ここでは、インストールと更新に関連する情報を示します。情報の構成は次のとおりです。

主要な Identity Manager リリースのほとんどでスキーマの変更が発生します。新しい Identity Manager バージョンにアップグレードする前に、スキーマを更新する必要があります。Identity Manager 7.1 にアップグレードするには、アップグレード前のバージョンに応じて、次のいずれかのスキーマアップグレードスクリプトを実行します (ID-15392 および ID-15722)。


インストールの注意点

製品のインストールプロセスに関する情報は次のとおりです。


アップグレードの注意点

ここでは、Identity Manager をバージョン 6.0 またはバージョン 7.0 からバージョン 7.1 にアップグレードするために実行する必要のある作業を要約して説明します。Identity Manager 7.1 にアップグレードできるバージョンについては、「Identity Manager アップグレードパス」を参照してください。

この節の情報は、次のように構成されています。

アップグレードの問題点

Identity Manager アップグレードプログラムの使用

ここでは、Identity Manager インストールおよびアップグレードプログラムを使用して Identity Manager をアップグレードする手順について説明します。


  • 主要な Identity Manager リリースのほとんどでスキーマの変更が発生します。新しい Identity Manager バージョンにアップグレードする前に、スキーマを更新する必要があります。Identity Manager 7.1 にアップグレードするには、アップグレード前のバージョンに応じて、次のいずれかのスキーマアップグレードスクリプトを実行します (ID-15722)。
  • Identity Manager 6.0 からの場合、適切な upgradeto71from60 スクリプトを実行します。
  • Identity Manager 7.0 からの場合、適切な upgradeto71from70 スクリプトを実行します。

   詳細については、『Sun JavaTM System Identity Manager Upgrade』を参照してください。

  • HP-UX など一部の環境では、代替の手動更新手順が必要である、または望ましい場合があります。その場合は、「手動アップグレード」に進んでください。
  • UNIX 環境の場合は、次のいずれかの場所に install ディレクトリが存在し、そこに書き込みができることを確認してください。
  • Linux/HP-UX の場合: /var/opt/sun/install
  • Solaris の場合: /var/sadm/install
  • 更新時は、アプリケーションサーバーがインストールされる場所を知っておく必要があります。
  • 以前にインストールされたホットフィックスは、次のディレクトリにアーカイブされます。

   $WSHOME/patches/HotfixName

  • 次の手順で示すコマンドは、Windows インストールと Tomcat アプリケーションサーバー向けです。使用するコマンドは、環境によって異なる場合があります。

Identity Manager をアップグレードするには

  1. アプリケーションサーバーをシャットダウンします。
  2. Identity Manager 6.0 または Identity Manager 7.0 にアップグレードする場合は、次のようにリポジトリデータベーススキーマをアップグレードする必要があります。
    • Identity Manager 6.0 ではタスク、グループ、組織、および syslog テーブルに新しいテーブルを提供する、スキーマの変更を導入しています。これらの新しいテーブル構造を作成して、既存のデータを移動する必要があります。
    • Identity Manager 6.0 は 2 つのテーブルにユーザーオブジェクトを格納します。スキーマの変更には、db_scripts ディレクトリにあるサンプルスクリプトを使用できます。リポジトリテーブルをアップグレードするには、db_scripts/upgradeto2005Q4M3.DatabaseName スクリプトを参照してください。

      • リポジトリスキーマを更新する前に、リポジトリテーブルのフルバックアップを作成します。
      • MySQL データベースのアップグレードは非常に複雑です。詳細については、db_scripts/upgradeto2005Q4M3.mysql を参照してください。

    • Identity Manager 7.0 では、ユーザーエンタイトルメントのための新しいテーブルを導入しています。
      これらの新しいテーブル構造を作成して、既存のデータを移動する必要があります。スキーマの変更には、db_scripts ディレクトリにあるサンプルスクリプトを使用できます。

      • リポジトリスキーマを更新する前に、リポジトリテーブルのフルバックアップを作成します。
      • 詳細については、db_scripts/upgrade70.DBMSName スクリプトを参照してください。

  3. Identity Manager サーバー上で Sun Identity Manager Gateway を実行している場合は、次のコマンドを使用してゲートウェイサービスを停止します。
  4. net stop "Sun Identity Manager Gateway"

  5. 次のいずれかの方法でインストーラを起動します。
    • GUI インストーラを使用するには、install.bat (Windows の場合) または install (UNIX の場合) を実行します。

      インストーラの「Welcome」パネルが表示されます。

    • nodisplay モードでインストーラを起動するには、ソフトウェアのあるディレクトリに移動し、次のコマンドを入力します。

      install -nodisplay

      インストーラが「Welcome」テキストを表示し、GUI インストーラと同じ順番でインストール情報を収集するための質問リストが表示されます。


      • 表示されない場合は、インストーラがデフォルトの nodisplay オプションに設定されています。
      • 新しいバージョンの上に古いバージョンのソフトウェアがインストールされることはありません。この場合、エラーメッセージが表示され、インストーラが終了します。

  6. 「Welcome」パネルで「Next」をクリックします。
  7. 「Install or Upgrade?」パネルで「Upgrade」を選択して、「Next」をクリックします。
  8. 「Select Installation Directory」パネルで以前の Identity Manager バージョンのあるディレクトリを選択して、「Next」をクリックします。
  9. アップグレード前のプロセスとアップグレード後のプロセスの進捗バーが表示されたら、「Installation Summary」パネルに進みます。

  10. インストールの詳細については、「Details」をクリックしてログファイルを表示し、「閉じる」をクリックしてインストーラを終了します。
  11. コンパイルした Identity Manager ファイルのすべてをアプリケーションサーバーの作業ディレクトリから削除します。
  12. ゲートウェイをリモートシステムで実行している場合は、次の手順でアップグレードします。
    1. Windows システムにログインし、ゲートウェイがインストールされているディレクトリに移動します。
    2. 次のコマンドを実行してゲートウェイサービスを停止します。
    3. gateway -k

    4. Windows 2000 以降を使用している場合は、「サービス」MMC プラグインのすべてのインスタンスを終了します。
    5. 次のコマンドを使用して、リモートゲートウェイサービスを削除します。
    6. gateway -r

    7. 既存のゲートウェイファイルのバックアップを作成して削除します。
    8. 新しいゲートウェイファイルを展開します。
    9. Identity Manager サーバー以外のシステムに新しくアップグレードしたゲートウェイをインストールする場合は、gateway.zip ファイルを Identity Manager インストール CD からコピーします。

    10. gateway.zip ファイルをゲートウェイがインストールされていたディレクトリに展開します。
    11. 次のコマンドを実行してゲートウェイサービスをインストールします。
    12. gateway -i

    13. 次のコマンドを実行してゲートウェイサービスを開始します。
    14. gateway -s

手動アップグレード

環境によっては、Identity Manager インストールおよびアップグレードプログラムを使用せずにアップグレード手順を手動で実行することもできます。


  • JAVA_HOME 環境変数が設定してあることを確認してください。
  • JAVA_HOME ディレクトリ内の bin ディレクトリがパスにあることを確認します。
  • 以前にインストールされたホットフィックスは、$WSHOME/patches/HotfixName ディレクトリにアーカイブされます。

Windows プラットフォームの場合

次の手順を使用して、サポート対象の Windows プラットフォーム上で Identity Manager を手動でアップグレードします。

  1. アプリケーションサーバーと Sun Identity Manager Gateway を停止します。
  2. Identity Manager データベースを更新します。詳細な手順については、手順 2 を参照してください。
  3. 次のコマンドを入力して、環境を設定します。
  4. set ISPATH=ソフトウェアをインストールするパス
    set WSHOME=Identity Manager インストールまたはステージングディレクトリへのパス
    set TEMP=一時ディレクトリへのパス

  5. プリプロセスを実行します。
  6. mkdir %TEMP%
    cd /d %TEMP%
    jar -xvf %ISPATH%
    ¥IDM.WAR ¥
    WEB-INF¥lib¥idm.jar WEB-INF¥lib¥idmcommon.jar
    set TMPLIBPTH=%TEMP%
    ¥WEB-INF¥lib
    set CLASSPATH=%TMPLIBPTH%
    ¥idm.jar;¥
    %TMPLIBPTH%¥idmcommon.jar;
    java -classpath %CLASSPATH% -Dwaveset.home=%WSHOME%
    ¥
       com.waveset.install.UpgradePreProcess

  7. ソフトウェアをインストールします。
  8. cd %WSHOME%
    jar -xvf %ISPATH%
    ¥IDM.WAR

  9. ポストプロセスを実行します。
  10. java -classpath %CLASSPATH% -Dwaveset.home=%WSHOME%
      com.waveset.install.UpgradePostProcess


    インストーラは、デフォルトの Configurator アカウントの名前が変更されていたり、アカウントが削除、または無効化されたりしているインストール環境に対してもアップグレードをサポートします。

    インストーラは、アップグレード後のプロセス中に update.xml をインポートするために、ユーザー名とパスワードの入力を求めるプロンプトを表示します。ユーザーまたはパスワードを間違って入力すると、正しいパスワードを入力するよう求めるプロンプトが 3 回まで表示されます。エラー情報は、インストーラのテキストボックスに表示されます。

    手動インストールの場合は、-U username -P password フラグを提供して、UpgradePostProcess 手順に資格を渡す必要があります。


  11. ステージングディレクトリにインストールした場合は、アプリケーションサーバーに配備するために .war ファイルを作成します。
  12. アプリケーションサーバーの作業ディレクトリから Identity Manager ファイルを削除します。
  13. アップグレードプロセスでこれを行なっていない場合は、WEB-INF¥classes ディレクトリから $WSHOME¥patches¥HotfixName ディレクトリに任意のホットフィックスクラスファイルを移動します。
  14. アプリケーションサーバーを起動します。
  15. Sun Identity Manager Gateway をアップグレードして再起動します。詳細な手順については、手順 10 を参照してください。

UNIX プラットフォームの場合

次の手順を使用して、サポート対象の UNIX プラットフォーム上で Identity Manager を手動でアップグレードします。

  1. アプリケーションサーバーと Sun Identity Manager Gateway を停止します。
  2. Identity Manager データベースを更新します。手順については、手順 2 を参照してください。
  3. 次のコマンドを入力して、環境を設定します。
  4. export ISPATH=ソフトウェアをインストールするパス
    export WSHOME=Identity Manager インストールまたはステージングディレクトリへのパス
    export TEMP=一時ディレクトリへのパス

  5. プリプロセスを実行します。
  6. mkdir $TEMP
    cd $TEMP
    jar -xvf $ISPATH/idm.war
    ¥
    WEB-INF/lib/idm.jar WEB-INF/lib/idmcommon.jar
    CLASSPATH=$TEMP/WEB-INF/lib/idm.jar:
    ¥
    $TEMP/WEB-INF/lib/idmcommon.jar:
    java -classpath $CLASSPATH -Dwaveset.home=$WSHOME
    ¥
    com.waveset.install.UpgradePreProcess

  7. ソフトウェアをインストールします。
  8. cd $WSHOME
    jar -xvf $ISPATH/idm.war

  9. ポストプロセスを実行します。
  10. java -classpath $CLASSPATH -Dwaveset.home=$WSHOME
      com.waveset.install.UpgradePostProcess


    インストーラは、デフォルトの Configurator アカウントの名前が変更されていたり、アカウントが削除、または無効化されたりしているインストール環境に対してもアップグレードをサポートします。

    インストーラは、アップグレード後のプロセス中に update.xml をインポートするために、ユーザー名とパスワードの入力を求めるプロンプトを表示します。ユーザーまたはパスワードを間違って入力すると、正しいパスワードを入力するよう求めるプロンプトが 3 回まで表示されます。エラー情報は、インストーラのテキストボックスに表示されます。

    手動インストールの場合は、-U username -P password フラグを提供して、UpgradePostProcess 手順に資格を渡す必要があります。


  11. $WSHOME/bin/solaris または $WSHOME/bin/linux ディレクトリに移動して、ディレクトリ内のファイルを実行できる権限を設定します。
  12. ステージングディレクトリにインストールした場合は、アプリケーションサーバーに配備するために .war ファイルを作成します。
  13. アプリケーションサーバーの作業ディレクトリから Identity Manager ファイルを削除します。
  14. アップグレードプロセスでこれを行なっていない場合は、WEB-INF/classes ディレクトリから $WSHOME/patches/HotfixName ディレクトリにすべてのホットフィックスクラスファイルを移動します。
  15. アプリケーションサーバーを起動します。
  16. Sun Identity Manager Gateway をアップグレードして再起動します。手順については、手順 10 を参照してください。