Sun ONE Identity Server 6.1 管理ガイド |
第 10 章
amserver コマンド行ツールこの章では、amserver コマンド行ツールについて説明します。この章は、次の節で構成されています。
amserver コマンド行実行可能ファイルamserver コマンド行ツールは、Solaris プラットフォームでは、Identity Server インスタンスの作成、開始、終了のほか、追加インスタンスの削除ができます。ただし、Windows 2000 プラットフォーム上の amserver では、Identity Server の開始と終了だけができます。
amserver の構文
amserver ツールの一般的な構文は次のとおりです。
./amserver { create | delete [インスタンス名] | startall | start | stop | stopall | version }
amserver コマンド (Solaris)
create
create は、Identity Server の新しいインスタンスを作成するコマンドです。amserver スクリプトはルートユーザーとして実行する必要があります。インスタンスを作成するときは、amserver スクリプト ./amserver create を実行します。複数のサーバーインスタンスを作成する詳細な手順については、「マルチサーバーのインストール管理での amserver の使用 (Web Server インスタンスのみ)」で説明します。このコマンドは、Web Server インスタンスにのみ適用可能です。
startall
startall は、Identity Server のすべてのインスタンスを開始するコマンドです。インスタンスを個別に開始するには、次のコマンド行を実行します。
stopall
stopall は、Identity Server のすべてのインスタンスを停止するコマンドです。インスタンスを個別に停止するには、次のコマンド行を実行します。
delete
delete は、create オプションで作成されたインスタンスを削除するコマンドです。
amserver コマンド (Windows 2000)
Windows 2000 プラットフォームでの amserver では、次のコマンドだけを使用できます。
start
start は、Identity Server を開始するコマンドです。
stop
stop は、Identity Server を停止するコマンドです。
restart
restart は、Identity Server を再起動するコマンドです。
amserver では、Directory Server の起動や停止ができません。Directory Server は別に再起動する必要があります。このコマンドから再起動できるのは、Web Server のインスタンスに限られます。他の Web コンテナに対しては、このコマンドは認証ヘルパだけを再起動します。
マルチサーバーのインストール管理での amserver の使用 (Web Server インスタンスのみ)複数の Identity Server インスタンスをインストールおよび管理するために、amserver コマンド行ユーティリティーを使用できます。複数の Identity Server インスタンスをインストールする前に、ルートユーザーでログインする必要があります。これから説明する手順で使用するスクリプトは、IdentityServer_base/SUNWam/bin にあります。
複数のインスタンスをインストールするには、次の手順を実行します。
- amServer を使用して ./amserver create と入力し、新しいサーバーインスタンスを作成します。
たとえば port 81: を待機するインスタンス instance1 を作成する場合、スクリプトの出力は次のようになります。
- それぞれの Web サーバーインスタンスに対してディレクトリが作成されます。次に例を示します。
IdentityServer_base/SUNWam/servers/https-インスタンス名
- Identity Server アプリケーションが、次の場所に配備されます。
IdentityServer_base/SUNWam/servers/web-apps-インスタンス名
- IdentityServer_base/SUNWam/bin ディレクトリには、インスタンス固有のバージョンの amServer が保持されます。次に例を示します。
amserver.インスタンス名
- Identity Server 設定ファイルのコピーが IdentityServer_base/SUNWam/lib/AMConfig-インスタンス名.properties に作成されます。
- ファイル /etc/rc3.d には、インスタンス固有のバージョンの初期化ファイルが保持されます。
S55amserver.インスタンス名
K55amserver.インスタンス名
- 元のサーバーインスタンスを含むすべての Identity Server インスタンスを開始するには、次のコマンド行を入力します。
./amserver startall
代わりに、次のコマンドを使用し、サーバーを個別に開始することもできます。
IdentityServer_base/SUNWam/bin/amserver.インスタンス名 start
これで、ブラウザを使用して、すべてのインスタンスに対する Identity Server ログイン画面を呼び出すことができるようになりました。
- 元のサーバーインスタンスを含むすべての Identity Server インスタンスを停止するには、次のコマンド行を入力します。
./amserver stopall
代わりに、次のコマンドを使用し、サーバーを個別に停止することもできます。
IdentityServer_base/SUNWam/bin/amserver.インスタンス名 stop
- delete コマンドオプションを呼び出すには、次のコマンド行を入力します。
./amserver delete
create コマンドで作成されたファイルがすべて削除されます。Identity Server のアンインストールユーティリティを使用する場合、スクリプトで生成されたファイルは削除されません。
- デバッグファイル用のディレクトリを指定するには、次のコマンド行を入力します。
Edit IdentityServer_base/SUNWam/lib/AMConfig-インスタンス名.properties
com.iplanet.services.debug.directory プロパティを、あらかじめ指定したディレクトリに変更しておいてください。
- ammultiserverinstall ユーティリティを呼び出すには、次の構文を使用します。
ammultiserverinstall [ サーバーインスタンス名 ] [ ポート ]
複数の Identity Server インスタンスをインストールする必要があるが、対話的でないインタフェースを使用するアプリケーションでは、ammultiserverinstall ユーティリティを使用してください。ammultiserverinstall がエラーになると、値 1 で終了します。
- amserver は、サーバーインスタンスをプラットフォームサーバーリストに自動的に追加します。
- SSL モードで実行するように Identity Server を設定します。手順については、このマニュアルの付録 B 「Identity Server を SSL モードに設定する」を参照してください。
- 次のコマンドを入力し、Identity Server インスタンスをすべて開始します。
./amserver startall
代わりに、次のコマンドを使用し、Identity Server インスタンスを個別に開始することもできます。
./amserver-インスタンス start