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Sun ONE Calendar Server 6.0 管理者ガイド

第 7 章
削除ログデータベースの管理

Calendar Server 6.0 には、削除されたイベントや仕事 (タスク) を格納するための削除ログデータベース (ics50deletelog.db) が用意されています。従来のリリースでは、Sun ONE Calendar Server は削除されたイベントやタスクをデータベースに維持していませんでした。どのコンポーネントが削除されたのかを特定するには、ユーザーはイベントまたは仕事 (タスク) の一意の識別子 (uid) または定期予定 ID (rid) を必ず保存しなければなりません。この制限は、WCAP コマンドを使用してクライアントユーザーインタフェース (UI) を作成するインストールに直接影響しました。

この章で説明する内容は次のとおりです。


削除ログデータベースの作成

Calendar Server は、その他の Calendar Server データベースファイルと同様に削除ログデータベース (ics50deletelog.db) を csdb ディレクトリ内に作成します。Calendar Server は、イベントと仕事を次のように削除ログデータベースに書き込みます。


削除ログデータベースの照会

削除ログデータベースからエントリを返すには、展開モードまたは圧縮モードの fetch_deletedcomponents WCAP コマンドを使用します。

WCAP コマンドについては、『Sun ONE Calendar Server 6.0 Programmer's Manual』を参照してください。


削除ログデータベースの破棄

Calendar Server 6.0 は、削除ログデータベースの自動破棄削除ログデータベースの手動破棄の両方をサポートしています。

削除ログデータベースの自動破棄

削除ログデータベースのエントリを Calendar Server 6.0 に自動破棄させることができます。

表 7-1 は、自動破棄を制御する ics.conf ファイルのパラメータを示しています。

表 7-1 削除ログデータベースの自動破棄に適用される設定パラメータ 

パラメータ

説明

service.admin.purge.deletelog

削除ログデータベース (ics50deletelog.db) エントリの自動破棄を有効化 (yes) または無効化 (no) する

デフォルトは no

caldb.berkeleydb.purge.deletelog.interval

削除ログデータベース (ics50deletelog.db) のエントリを自動的に破棄する間隔を秒単位で指定する

デフォルトは 60 秒

caldb.berkeleydb.purge.deletelog.beforetime 

削除ログデータベース (ics50deletelog.db) から自動的に破棄するエントリの存続時間を秒単位で指定する

デフォルトは 86400 秒 (1 日)

たとえば、削除ログデータベースで 2 日 (172800 秒) 以上が経過したエントリを Calendar Server に自動破棄させるには、表 7-1 のパラメータを次のように設定します。

service.admin.purge.deletelog="yes"
caldb.berkeleydb.purge.deletelog.interval=600
caldb.berkeleydb.purge.deletelog.beforetime=172800

パラメータの設定が完了したら、新しい値が適用されるように Calendar Server を再起動します。

削除ログデータベースの手動破棄

削除ログデータベース (ics50deletelog.db) のエントリを手動で削除するには、cspurge ユーティリティを使用します。

cspurge -e endtime -s starttime

endtimestarttime は、対象範囲の開始と終了を世界標準時形式 (GMT または UTC とも呼ばれる) で指定します。

Solaris システムで cspurge を実行するには、Calendar Server を稼動しているユーザーとグループ (デフォルトでは icsusericsgroup)、または root としてログインする必要があります。

たとえば、2003 年 7 月 1 日から 2003 年 7 月 31 日までのエントリを破棄するには、次のように実行します。

cspurge -e 20030731T235959Z -s 20030701T120000Z

詳細については、第 11 章「Calendar Server のコマンド行ユーティリティ」の「cspurge」を参照してください。


削除ログデータベース用のコマンド行ユーティリティの使用

表 7-2 は、削除ログデータベース (ics50deletelog.db) をサポートする Calendar Server のコマンド行ユーティリティを示しています。

表 7-2 削除ログデータベースをサポートするユーティリティ

ユーティリティ

説明

cspurge

削除ログデータベースのエントリを手動で削除する

csbackup と csrestore

削除ログデータベースのバックアップと復元をサポートする

csstats

削除ログデータベースの統計情報をレポートする

csdb

削除ログデータベースのチェック、復元、再構築をサポートする

cscomponents

削除ログデータベースのエントリの数をリスト表示する (読み取り専用情報)

これらのユーティリティの構文など、詳細については第 11 章「Calendar Server のコマンド行ユーティリティ」を参照してください。



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