メモリー使用状況検査は、使用中のヒープメモリーすべてを確認することができます。この情報によって、プログラムのどこでメモリーが割り当てられたか、またはどのプログラムセクションが大半の動的メモリーを使用しているかを知ることができます。この情報は、プログラムの動的メモリー消費を削減するためにも有効であり、パフォーマンスの向上に役立ちます。
メモリー使用状況検査は、パフォーマンス向上または仮想メモリーの使用制御に役立ちます。プログラムが終了したら、メモリー使用状況レポートを生成できます。 メモリー使用情報は、メモリーの使用状況を表示させるコマンド (showmemuse) を使用して、プログラムの実行中に随時取得することもできます。詳細については、「showmemuse コマンド」を参照してください。
メモリー使用状況検査をオンにすると、リーク検査もオンになります。プログラム終了時のリークレポートに加えて、使用中ブロック (biu) レポートも得ることができます。デフォルトでは、使用中ブロックの簡易レポートがプログラムの終了時に生成されます。 メモリー使用状況レポートの詳細を制御するには、dbx 環境変数 rtc_biu_at_exit (「dbx 環境変数の設定」を参照) を使用します。
次に、典型的な簡易メモリー使用状況レポートを示します。
ブロック使用量の報告 (ブロック使用量: 5 合計サイズ: 40 バイト) 合計 割合 ブロック 平均 割り当て呼び出しスタック サイズ % 数 サイズ ========== ==== ====== ====== ===================================== 16 40% 2 8 nonleak < nonleak 8 20% 1 8 nonleak < main 8 20% 1 8 cyclic_leaks < main 8 20% 1 8 cyclic_leaks < main |
次に、対応する詳細メモリー使用状況レポートを示します。 ブロック使用量の報告 (ブロック使用量: 5 合計サイズ: 40 バイト) ブロック使用状況(biu): 2 個のブロックを見つけました。合計 16 bytes (合計 40.00%; 平均ブロックサイズ 8) 割り当て時のスタックの状態: [1] nonleaks() 行番号 182 "memuse.c" [2] nonleaks() 行番号 185 "memuse.c" ブロック使用状況(biu): サイズ 8 bytes のブロックをアドレス 0x21898 で見つけました (合計 20.00%) 割り当て時のスタックの状態: [1] nonleaks() 行番号 182 "memuse.c" [2] main() 行番号 74 "main.c" ブロック使用状況(biu): サイズ 8 bytes のブロックをアドレス 0x21958 で見つけました (合計 20.00%) 割り当て時のスタックの状態: [1] cycle_leaks() 行番号 154 "memuse.c" [2] main() 行番号 118 "main.c" ブロック使用状況(biu): サイズ 8 bytes のブロックをアドレス 0x21978 で見つけました (合計 20.00%) 割り当て時のスタックの状態: [1] cycle_leaks() 行番号 155 "memuse.c" [2] main() 行番号 118 "main.c" |
showmemuse コマンドを使用すると、メモリー使用状況レポートをいつでも要求できます。