Sun Studio 12: Fortran ライブラリ・リファレンス

1.4.26.1 floatingpoint.h: Fortran IEEE 定義

ヘッダーファイル floatingpoint.h は、ANSI/IEEE 規格 754-1985 に従って、標準浮動小数点の実装に使用される定数と型を定義します。

このファイルの Fortran 95 ソースプログラムへのインクルードは、次のように行います。


#include "floatingpoint.h"

このインクルードファイルを使用するには、Fortran のコンパイル前に前処理が必要になります。このインクルードファイルを参照するソースファイルは、名前の拡張子が FF90、または F95 の場合に、自動的に前処理が行われます。

IEEE 丸めモード

fp_direction_type

IEEE 丸め方向モードの型。列挙の順序はハードウェアにより異なるので注意すること 

SIGFPE 処理

sigfpe_code_type

SIGFPE コードの型

sigfpe_handler_type

ユーザー定義の SIGFPE 例外ハンドラの型。 特定の SIGFPE コードを処理するために呼び出される。

SIGFPE_DEFAULT

デフォルトの SIGFPE 例外処理を指示するマクロ。IEEE 例外。デフォルトの結果で実行を継続させ、ほかの SIGFPE コードに対しては実行を異常終了させる。

SIGFPE_IGNORE

代替 SIGFPE 例外処理を指示するマクロ。 無視して実行を継続させる。

SIGFPE_ABORT

代替 SIGFPE 例外処理を指示するマクロ。 コアダンプを取り、実行を異常終了させる。

IEEE 例外処理

N_IEEE_EXCEPTION

IEEE 浮動小数点例外の数 

fp_exception_type

N_IEEE_EXCEPTION 個の例外の型。各例外はビット番号を与えられる。

fp_exception_field_type

fp_exception_type により番号が与えられた IEEE 例外に対応する N_IEEE_EXCEPTION 個以上のビットをとることを目的とした型です。たとえば fp_inexact は最下位ビットに対応し、fp_invalid は最下位から 5 番目のビットに対応する。操作によっては 2 つ以上の例外を設定できる。

IEEE クラス分類

fp_class_type

IEEE 浮動小数点の値と記号のクラスの並び 

数値計算ガイド』を参照してください。参照: ieee_environment(3F)