Sun Studio 12 インストールリファレンスガイド (英語、日本語、簡体字中国語)

batch_installer コマンド

Sun Studio 12 ソフトウェアをインストールするもっとも簡単な方法は、バッチインストーラを使用する方法で、これはソフトウェアのコンポーネントをすべてインストールします。

構文

batch_installer [-R altroot] [-d installation_directory] [-a architecture] [-p netbeans | java | patches | all_patches | jdk_patches | all] [--copy-prerequisites] [--show-sla] [--accept-sla] [--no-links] [-no-prodpatch] [--zone=all|this] [-J extra_java_args]

-R altroot

デフォルトの「/」以外のルートディレクトリを指定する場合に、このオプションを使用します。 使用するディレクトリのフルパス名を altroot として定義します。パッケージのシステム情報ファイルを含むすべてのファイルが、指定した altroot で始まるディレクトリツリーに再配置されます。

-d installation_directory

Sun Studio 12 ソフトウェアのインストールディレクトリを指定します。デフォルトのインストールディレクトリ (Solaris プラットフォームでは /opt、Linux プラットフォームでは /opt/sun) 以外のディレクトリにインストールする場合に、このオプションを使用します。

-a client_architecture

バッチインストーラが、ソフトウェアを使用するクライアントシステムとは異なるアーキテクチャーを持つサーバーに Sun Studio 12 ソフトウェアをインストールできるようにします。x86 ベースのクライアントで使用するために、SPARC ベースのサーバーにソフトウェアをインストールするには、client_architectureintel-S2 を指定します。SPARC ベースのクライアントで使用するために、x86 ベースのサーバーにソフトウェアをインストールするには、client_architecturesparc-S2 を指定します。

-p netbeans | java | patches | all_patches | jdk_patches | all

netbeans を指定すると、NetBeans 5.5.1 IDE および NetBeans C/C++ Development Pack 5.5.1 update 1 がインストールされます。Netbeans C/C++ Development Pack 5.5.1 がインストールされている場合、NetBeans C/C++ Development Pack 5.5.1 update 1 に置き換えられます。

java を指定すると、J2SE Development Kit (JDK) 5.0, Update 9 がインストールされます。

patches を指定すると、Sun Studio 12 ソフトウェアに必要なオペレーティングシステムのパッチがインストールされます。

all_patches を指定すると、Sun Studio 12 ソフトウェアに必要であるか、推奨されるオペレーティングシステムのパッチがインストールされます。

jdk_patches を指定すると、JDK ソフトウェアに必要なパッチがインストールされます。Solaris 10 1/06 プラットフォームでは、これらのパッチのうち 2 つはカーネルのパッチです。このオプションを使用する前に、詳細については、http://sdc.sun.co.jp/sunstudio/documentation/ss12/release_notesML.htmlSun Studio 12 リリースノート (英語、日本語、簡体中国語) を参照してください。

all を指定すると、NetBeans 5.5.1 IDE と NetBeans C/C++ Development Pack 5.5.1 update 1、JDK ソフトウェア、および Sun Studio 12 ソフトウェアに必要なオペレーティングシステムのパッチがインストールされているかどうかが確認され、不足している場合はインストールされます。

--copy-prerequisites

Sun Studio 12 ソフトウェアを実行するクライアントシステムで、prepare_system コマンドの実行時に必須ソフトウェアを使用できるように、サーバーに必須ソフトウェアをコピーします。ソフトウェアは、Sun Studio 12 のインストールディレクトリ内の prepare_system_prerequisites ディレクトリにコピーされます。たとえば、Sun Studio 12 のインストールディレクトリがデフォルトの /opt ディレクトリの場合、必須ソフトウェアは /opt/prepare_system_prerequisites にコピーされます。必須ソフトウェアには、Solaris OS を実行している SPARC プラットフォームで 1.2G バイト、Solaris OS を実行している x86 プラットフォームで 750M バイト、および Linux プラットフォームで 200M バイトのディスク容量が必要です。

--show-sla

ソフトウェアライセンス契約書を表示します。

--accept-sla

ソフトウェアをインストールしている人がソフトウェアライセンス契約書の条項に同意することを表明します。ソフトウェアライセンス契約書に同意するまでは、ソフトウェアのインストールは実行されません。

--no-links

Sun Studio 12 ソフトウェアおよびマニュアルページへのシンボリックリンクを /usr/bin ディレクトリと /usr/share/man ディレクトリに作成しないことを選択できます。これらのリンクは、以前のリリースの Sun Studio へのシンボリックリンクが /usr/bin/usr/share/man にすでにある場合を除いて、デフォルトで作成されます。

--no-prodpatch

推奨の Sun Studio 12 の製品パッチが提供されている場合、それらをインストールしないことを選択できます。

--zone all|this

ゾーンを持つ Solaris 10 1/06 サーバーへのインストールの際に、Sun Studio 12 ソフトウェアをすべてのゾーンにインストールするか (all) 、バッチインストーラを実行しているゾーンにだけインストールするか (this) を指定します。batch_installer コマンドは、ソフトウェアをインストールするゾーンで実行してください。

-J extra_java_args

インストーラを実行する際に使用される JavaTM 仮想マシン (JVM) に追加の引数を渡すことができます。


注 –

JVM は Java virtual machine の略語で、Java プラットフォーム用の仮想マシンを意味します。